FUKUOKA国際映画祭とは…
感銘を受けリスペクトしてやまない映画を
独断と偏見で表彰し、
その映画の素晴らしさを
兎に角広く知ってもらいたいと願う…
自己欲求満足型映画Blog!
第36回 「サンダカン八番娼館 望郷」
1974年日本
監督:熊井啓
出演:田中絹代
栗原小巻
受賞ポイント「名女優の世界が認めた演技」
【賞 評(ここが好き)】
今回の受賞は
日本映画の異色作
『サンダカン八番娼館 望郷』
本作の凄さは何と言っても
名女優・田中絹代の演技と
日本の隠された歴史を
大胆に表現したところだろう!
監督・熊井啓も素晴らしいが…
他に代表作もあるので次の機会に…
まず本作の田中絹代の演技が…
本当に素晴らしい!
かつて『からゆき』さんとして東南アジアに行き
(からゆきさん→明治・大正にかけて
日本の外貨獲得のため海外で売春させられた
貧しい農家の娘たち)
帰国後…田舎の村に一人寂しく住む老婆を
見事に演じきっている!
田中絹代は名匠溝口健二の作品に
数多く出演し、
出演作が世界三大映画祭
(カンヌ・ベルリン・ヴェネチア)
すべてを受賞している日本の名女優だが…
特に本作の円熟した演技はスゴイ!
本作のストーリーは…
「からゆき」さんを研究している栗原小巻が
かつて「からゆき」さんを多く出した地域に取材に行くが
口が固く誰も過去を語ろうとしない…
そこで正体を隠し…かつての「からゆき」さんである
田中絹代に近づき取材を始めるという話だが…
クライマックスの…
栗原小巻が田中絹代に
自分の正体を告げるシーン…
このシーンは…
本当に日本映画史に残る名シーンだ!
このシーンは世界中かもら高い評価を得ている!
そして…もう1点素晴らしいのは…
日本の隠された歴史を大胆に描いたところ!
「からゆき」さんは明治頃
半分国策のような形で
日本の貧しい農村の娘たちが
東南アジアに連れていかれ
体を売らされた…
そして大正や昭和初期、
日本が西欧列強と肩を並べると
日本の恥部として歴史から隠された
日本人が日本の隠された歴史を
しっかり描いたところに…
この作品の素晴らしさがある
ベルリン国際映画祭でも賞を受賞した
海外でも評価の高い作品
『サンダカン八番娼館 望郷』
内容的にはR-20くらいの内容だが…
素晴らしい作品なので…
是非…観てほしい!
【あらすじ】
日本の女性の近代史を研究している
三谷圭子(栗原小巻)は…
かつて「からゆき」さんを多く出した
地域を訪れ取材を始めるが…
レンタルショップ発見率
★★20%
品揃えのいいレンタルショップなら
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