ルツ記 | Eye of the God ~神の眼~

Eye of the God ~神の眼~

現代における預言の言葉。黙示。
現代の常識、価値観では幸せになれない人たちへ。
新時代に合うものの考え方を紹介していきます。
あまりにも常識と違うので、戸惑われることでしょう。
でも、キリストはかつてこう言いました。
『耳のあるものは聞くがよい』。

rtk1


 旧約聖書に、『ルツ記』 と呼ばれる文書がある。
 ルツという、当時モアブ人と呼ばれた民族の女性がこの物語の主人公である。
 物語を読む前知識として、ユダヤ人はモアブ人をちょっと下に見ていた (差別していた) ということを知ってから読まないと、意味が汲み取れない。



 ユダの民であるエリメレクという男は、ナオミという女性と結婚し、事情あってモアブという土地に引っ越した。生まれた二人の息子は、その土地の女性とそれぞれ結婚した。
 しかし、やがてエリメレクが死に、さらにその二人の息子まで死んでしまう。
 二人の息子の嫁はそれぞれオルパとルツという名前だった。
 ナオミは、二人に言う。
 「私は、夫の故郷であるユダに帰ります。あなたたちはまだ若いし、将来もある。それぞれの故郷に帰って、また幸せをつかみなさい。私のそばにいる必要はないのですから」
 それを聞いて、オルパは去って行ったが、ルツだけはナオミのそばに居続けることを望んだ。
 どんなになだめすかしても、ルツは頑として言うことを聞かない。ナオミも最後には折れて、二人してユダの地へ帰ることとなった。



 当然、モアブの地にいたというだけでも印象が悪いのに、モアブ人の女性まで連れ帰ってきたナオミたちに居場所はなかった。肩身の狭い思いをすることとなり、食うものにも困った。
 当時の文化的風習として、貧しい人が麦の刈り入れ時に出る落穂を拾うことは一種の権利として認められていた。ルツは、そのような屈辱的な行為に甘んじて飢えをしのいでいた。
 そのルツの姿が、ボアズという畑の所有者の目にとまった。
 ボアズは、逆境にもめげず姑のナオミのために尽くすルツの姿に、痛く感動した。
 その時から、ボアズはルツが落穂を拾いやすいように便宜を図ってあげるようになった。
 


 ある日のこと、ナオミはルツの話から、ボアズという人物が自分の遠い親戚であることに気付き、ルツは彼に結婚を申し込む権利があることを知る。(詳しくは書かないが、レビラート婚という特殊な結婚に関する決まりごとがあり、夫が子どもを残さずに死んだ場合その弟、弟がいなければ次に近い親戚というふうに、誰かが責任をもって結婚するという特殊な決まりのこと)
 そして、ナオミはある作戦を立て、信じて実行したルツの勇気と努力が実を結び、めでたく二人は結婚する、というハッピーエンドな物語である。



 この物語は、嫁と姑の絆を描いた美しい人情物語とも言われ、前向きに生き、希望を忘れない不遇な女性のシンデレラ・ストーリーとして読まれることが多い。
 しかし、実のところそれは全然違う。
 この物語の真意は、実はとんでもない部分にあった。


 物語のラスト。ルツはボアズとの間に子どもをもうける。



 ナオミはその乳飲み子をふところに抱き上げ、養い育てた。
 近所の婦人たちは、ナオミに子供が生まれたと言って、その子に名前を付け、その子をオベドと名付けた。オベドはエッサイの父、エッサイはダビデの父である。


 ペレツの系図は次のとおりである。ペレツにはヘツロンが生まれた。ヘツロンにはラムが生まれ、ラムにはアミナダブが生まれた。アミナダブにはナフションが生まれ、ナフションにはサルマが生まれた。 サルマにはボアズが生まれ、ボアズにはオベドが生まれた。
 オベドにはエッサイが生まれ、エッサイにはダビデが生まれた。


 ルツ記 4章16~22節



 最後に、めっちゃサラッとこう言って、物語は締めくくられている。
 実は、ここにこそこの物語の生まれた理由がある。
 「ダビデが生まれた」 と書いてあるので分かると思うが、結局ルツが生んだボアズの子は、数代のちにあの有名な 『ダビデ王』 を生みだしているのだ。
 …ということはですよ。それは、イエス・キリストにまで血筋はつながっていくのだ。
 ルツは、異邦人 (ユダヤ人ではない、差別される側の民族) 出身でありながらユダヤの偉大な王の祖先に名を連ね、それどころかイエス・キリストの先祖にすらなっていく、という事実である。



 当時のユダヤ人には、「選民思想」 というものがあった。
 自分たちこそ、神に選ばれし民であると。神に祝福された民であると。 
 そんな中でこの事実を世間に発信するのは、簡単ではなかった。偏見や差別もあったから、ストレートに 「神の選びは、人種や民族によらない。他民族でも平等に、神の選びに入ることはある」 ということは、他民族に対する優越感を持っているユダヤ人に言ったら、ブータレ文句が出てきてもおかしくない。
 ストレートに言ったら絶対反発されるので、ある 『作戦』 を立てた。
 そこで作られたのが、ルツというモアブ人とボアズとの間にできた子どもが、ユダヤの王の血統に入ったという事実部分以外の 「ルツとナオミの嫁姑物語」 である。



 このように、美しい絆の物語、貧しい被差別民族出身の娘のサクセス・ストーリーにしてしまえば、読者の目と関心は感動的な物語の方へ行く。で、最後に付け足し程度に 「ルツの子孫はダビデ王を生んだ」 と書いておけば、いきなりそれを言うより心理的抵抗は薄まる。
 意地悪な視点で言えば、実は感動的な物語などどうでもいいのだ。それはただ、ユダヤ民族以外の異邦人すら神は相手にするよ、差別しないよという事実をうまく伝えるための 「ダシにされた」 のである。
 そういう視点で切り取れば、この物語の様相はガラッと変わる。
 このことから学べる教訓は、「分かりやすい見た目の外側に騙されるな」 ということである。
 物事の実際のところは、あなたが簡単に観察した以上に、深い事情をはらんでいる可能性がある、ということだ。だからあなたは、単に物事や事件や人の表面をなでて、「何かを分かった気になる」 ということから注意しなさい。



 私たちは、目の前にぶら下がっている、いかにも分かりやすい情報に目を奪われやすい。
 もちろん、特に裏や奥などなく、観察したそのままを受け取って差し支えないケースだって多い。ただ、油断してはいけない。まれに、あなたが見た目や印象だけで判断して、その実を見誤るケースは生じる。
 あなたが何かを価値判断し、評価を下す場合。次のふたつを意識してみるといい。



 ①目の前の何かがあなたに告げようとしている本質は、本当にあなたが認識しているところの 『それ』 か?目立つ部分に目を奪われていないか?そこにちょっとでも 「自分の好き嫌い、都合」 という要素は混入していないか?


 ②上記を一度考えて 「大丈夫」 となっても、面倒でももう一度考えてみる。そこで無理くり感がなかったり、自然に一度目と同じことを思えたなら、まぁそれで行ってよし。



 一流の鑑定士は、すぐには生まれない。相当の訓練と実践の場数を踏んで、やっとなれる。
 ローマは一日にして成らず。
 あせらず、失敗も学びの機会だからそれもよし、くらいの気持ちで進まれたし。
 きっと、目に見えるもののその 「奥」 を見通す眼が、養われていくことだろう。




 【業務連絡のコーナー】

①スピリチュアルTV、いつもご視聴ありがとうございます!

 今年もよろしく!次回は2月3日 (水) 朝8時です。
 最新の録画分はこちら。





②新企画・岐阜トークライブ 『新古金馬鹿衆』

(タイトルの意味は聞かないでください)

skkbks

 【内容】

 2冊目となる著書を世に出したての賢者テラが、はばかりなく世のスピリチュアルを斬りまくる!いわゆる 「講演会」 よりは近い距離感で、あなたととことんまで語り尽すこの企画。是非、おいでくださいませ!

 【日時】 2月21日 (日) 13:00~

 【場所】 カフェデロベルタ (喫茶店を貸し切りにしてもらいます)

 【参加費】 4,500円 (飲み物・プチケーキ付)

 【お申し込み・詳細お問い合わせ】 堺屋一志 (電話 090-6592―8927)



③二冊目となる著書が、発売中!

 『宇宙が教えてくれた 幸せになるお告げ』 アマゾンでも買えます!

sno


 賢者テラからこの冬、最高のクリスマスプレゼントをあなたに!
 辛らつだけど、愛がある、そして面白い。賢者テラ・ワールド全開!  
 人生はオセロゲームの途中、「この世ゲーム」の醍醐味を味わい尽くせ!
 『宇宙シナリオからのメッセージ』 (日本文芸社刊) で衝撃のデビューを果たした、人気スピリチュアル作家、賢者テラの第2弾。
 絶望と希望という真逆の両側面から、この世で幸せになる方法を教えるメッセージ集。
 生きづらさを感じているすべての人に、超おすすめ、宇宙の真理がわかり、生きる喜びと勇気が湧いてくる、極上のスピリチュアル的幸福論。
 笑いと体験を交え、冷静で熱い人生の応援エールを送ります。
 あなたの絶望も、きっと希望へと変わる!


 日本文芸社刊・定価 1.404円
 ご予約・ご注文はこちらから↓


http://www.amazon.co.jp/dp/4537261331/#_swftext_Swf


④賢者テラ・大阪定期講座、常時受講者受付中!

 『スピ・テラ (寺) 小屋』

sptk

 【内容紹介】

 テラさんからのメッセージ発信や質疑応答に留まらず、講座参加者のみなさんお一人お一人にアウトプットしていただく 「公開セッション型セミナー」 です。

 脱・その時だけ気持ちいいスピリチュアル
 脱・分かった気分になるスピリチュアル
 脱・どうしていいかわからないスピリチュアル


 いつ始められても、途中やすまれても大丈夫!あなたのペースでお受けいただけます。


 【開催日・時間】 毎月どこかの土日 14時-17時 ※2月は、27日 (土) です。

 【場所】 新大阪駅構内・タリーズコーヒー
 
 【参加費】 毎月10,000円

 【お申し込み】 ryoushinkai★gmail.com までお名前、電話番号を明記してメールを。

 ※上記アドレスの★を@に変えて使用してください。


⑤賢者テラが、過去に出版した小説を復刊させよう!

 テラが今のようになる前、チャネリングによって書いた小説があり、出版していました。
 しかし当時は私も無名で、内容は本当に面白いのですが結局売れず、廃版となりました。
 私が今のようになって、トークライブへ行く先々でこの本を欲しがられますがー
 作者の手元にも、ほとんど残っていません。
 この物語を、このまま埋もれさすのも惜しい。そこで、皆さんにお願いがあります。
 以下のサイトにて、投票いただきたいのです。


 『復刊ドットコム』

 → http://www.fukkan.com/fk/VoteDetail?no=56653

 皆様の、清き一票をよろしくお願いいたします!

 ※現在、440票です!

Eye of the God ~神の眼~-asnmk



哲学・思想 ブログランキングへ

 にほんブログ村 哲学・思想ブログ スピリチュアルメッセージへ

にほんブログ村

精神世界