邂逅
時の長さを想い
あなたに会えない時間を美化する
美化をするから
余計にあなたに会えないという論理が
確かに存在する
考えてもみて
あなたを愛していますと
そんな顔をして
あなたに会えるわけがない
そこが人生の面白さ
沢山の失望が生まれ
沢山の誤解が生まれ
そしてそんなものたちがどこかで
邂逅する
そして社会を作ってしまうのだ
多分あなたと私は
もう邂逅することはないと思う
ただ以前どこかで邂逅したことを
思い出しているのだと思う
思い出すことに
創造性はない
だからもう永遠に
私たちは
邂逅することが
ないと思う