描く時 | 詩人:Writer 上杉浩司

描く時

 

 

 

 

 

何かが起こる時に

私は何を思うのだろう

 

人の構図はたかが知れている

限界を感じたら

すぐにでも逃げ出すし

 

そうすることで

自分の息の出来る空間を

まず確保してしまうのだ

 

とにかく生きて行かねばならない

その方向で人を愛さなければならない

 

それは一番分かりにくく

一番難しい

構図だ

 

母が子供を愛す

労働者が仕事を愛す

空の星が

憧れの強い人間を

愛す

 

自分のノートを広げてみるがいい

お前は愛という文字を消そうと

毎日のように 思慮ばかりしている

まるで的にダーツを投げるかのようにして

 

結局お前は

お前の現実の前でため息をつく

すべてをため息に変えざるをえない

そんな構図を見ながら