はかなさ 移ろいの もっと先 | 詩人:Writer 上杉浩司

はかなさ 移ろいの もっと先

 

 

 

 

 

半世紀ほどではないにしても

時の移ろいを見たものには

人生の なんというか

人生としか言いようのない

歴史といえば歴史

何回もの移ろいがあって

何回ものはかなさがあって

それが今につながっている

 

果たして

振り向くということは

幸せな事なのだろうか

むしろ振り向き 

移ろいを確かめることは

幸せから 

遠くに行ってしまうような気がする

 

長い人生の登場人物の中に

常に固定された存在があり、

そのイメージが時々 

私を はかなさへと

誘って行く

 

果たして はかなさとは 

存在すべきものなのだろうか?

むしろそれは私たちを

押上げ やさしく叩き 人生の中身の方に 

向かせてくれるのかも知れない

 

人間 生きている限り 

決して不幸になっては行けないと思う

はかなさを数百倍にして味あうことが在ってもいい

ただ 間違っても 

不幸になっては行けないと思う