はかなさ 移ろいの もっと先
半世紀ほどではないにしても
時の移ろいを見たものには
人生の なんというか
人生としか言いようのない
歴史といえば歴史
何回もの移ろいがあって
何回ものはかなさがあって
それが今につながっている
果たして
振り向くということは
幸せな事なのだろうか
むしろ振り向き
移ろいを確かめることは
幸せから
遠くに行ってしまうような気がする
長い人生の登場人物の中に
常に固定された存在があり、
そのイメージが時々
私を はかなさへと
誘って行く
果たして はかなさとは
存在すべきものなのだろうか?
むしろそれは私たちを
押上げ やさしく叩き 人生の中身の方に
向かせてくれるのかも知れない
人間 生きている限り
決して不幸になっては行けないと思う
はかなさを数百倍にして味あうことが在ってもいい
ただ 間違っても
不幸になっては行けないと思う