想いの果てに | 詩人:Writer 上杉浩司

忘れていたものを

思い出したみたいです

 

あなたが私の前から居なくなって

むしろ私はほっとしました

 

あなたが存在することで

あなたを失う恐怖

あなたを失った時の悲しみを思うと

それが私を打ちのめし

動転させてましたから

 

だけど

あなたが完全に去ってしまったあとに

私の中に残ったのものは

ある種の安堵

 

もう

あなたを失うことも

無いわけですから

 

あなたが去って

あなたを失ったことで

あなたを

所有したことになりませんか?

逆説的な言い方ですが

 

あなたを所有したからには

いつかまた

あなたという存在に

きっと私は会えるのだと

そう想います