現代は、数学、プログラミング、英語の3つができて初めて一人前、という時代である。それにもかかわらず、日本の高校、大学は、そのことに気づいていない。いや、気づいてはいるが軌道修正できないので気づいていない振りをしているだけだ。本当に気づいていないとしたら、それは校長や学長が考える能力がない人間である、ということだ。従って、そんな高校、大学にいようものなら、どんなに優秀な生徒、学生でも卒業すると「高学歴の役立たず」人間に仕上がってしまう羽目になる。名門の誉高い大学の「文系学部」を卒業するとほぼ確実にそうなる。世の中が求めているエリートとエリートだと信じている自分との間には大きなズレがあることを知り愕然とした時は、もう手遅れなのだ。
当分は一般企業では高学歴文系人材の需要は、それなりにあるので、今後数年間は名門大学文系学部卒は就職には困らないかもしれない。しかし、10年も経てば「リスキリング」の対象にされ、リスキリングできなければ追い出されることになるのは火を見るより明らかだ。そのことがピンと来ない高校生、大学生は「救いようがないほどピンボケ」なのである。
東大、京大、早稲田、慶應などのトップレベルの大学の文系学部を目指して日々、努力している高校生は国内に3万人以上いると思うが、それらの高校生が、今やるべきことは文系学部入試むけの受験勉強を今すぐにやめることだ。その上で、進学先をアメリカの大学に変更することである。アメリカの大学は、いわゆるLiberal Arts Collegeなので数学、物理、生物、化学を勉強することが可能になる。
今なら、まだ間に合う。