カロッツエリアのナビが使えないとお嘆きのあなたへ

最近の自動車で腹立たしいのは、自由に自動車ナビゲーションを選べないこと。20年前(2003年)に自ら自車に取り付けたカロッツエリア(パイオニア製)サイバーナビは、地図の見やすさ、位置の正確さ、ルート再検索の的確さなど、いずれも最近の自動車メーカーお仕着せナビより優れている。まして、無料で使えるCarPlayのナビなんて比較するに値しない。

 

【目次】

 

COCCHIをCarPlayで

 

そこで、2023年9月に発売されたパイオニア製「COCCHI」をiPnoneにインストール。無料でも使えますが、月額350円の課金を選んでCarPlayで使ってみました。正直なところ、月額課金制(サブスクライブ)は嫌いです。しかし、1年使っても4,200円。10年使っても4万2千円。僕が使っていたサイバーナビは約20万円、取り付けは半日がかりでした。

カーナビはハードウェアとソフトウェアを含んだ値段。COCCHIはソフトウェアだけでこの値段。でも、ナビの優越はソフトウェアの出来。これを高いと思うか、安いと思うかは、価値観によるでしょう。

 


COCCHIを使ってみた感想

ルート検索結果画面

COCCHIのルート選択画面

 

ナビゲーション画面

COCCHIのナビ画面

 

たった1日使っただけですが、二度とAppleマップやGoogleマップ、Yahooカーナビに戻ることはないと思います。

 

素晴らしいと思う点

  • 地図の色が見やすい
  • 地図表示が早い
  • 地図に表示される施設が多い
  • ルート再検索が早くて的確
  • 音声案内が煩わしくなるほど小まめ
 

ダメな点

  • 地下が苦手
  • 2画面表示できない
  • ナビ子さんがいない

 

【高評価の理由】

  • 色覚障碍者への配慮という点から考えるとイマイチ。しかし、色覚に大きな異常があったら免許を取得できないので、これほど見やすい地図は他にないと思います。ほぼ1年ぶりにパイオニア製の地図を見て、改めて感じました。
  • 地図表示の速さと安定性は素晴らしい。開発の容易さやiOSとAndoroidの両方で簡単に動かすことより、動作速度を優先して開発言語を選択した結果でしょう。ヌルヌル動く画面が気持ちよく、そして落ちない。
  • サイバーナビから無料のCarPlayアプリに移行して辛かったのが、周りに何があるか分からないこと。車窓から見える施設が当たり前に表示されるのがカロッツエリアのナビ。あぁ、また会えたね。そんな気分です。
  • ナビが指定したルートを外れた時、執拗に元のルートへ戻そうとするのがCarPlay無料アプリやメーカーお仕着せナビ。これに対し、COCCHIは、まるで運転者の意図を汲んだかのように再設定する。サイバーナビと同じ水準と思います。
  • 「3つ先の信号を左折」など、音声案内が分かりやすい。細かすぎて初めて行く場所でも迷わない。これなら単車で音声案内だけを使っても便利でしょう。

 

【ダメな理由】

  • 地下が苦手なのは全てのスマホ・ナビに当てはまるので、批判している訳ではありません。大井からC2に入ったら、渋谷付近からズレが発生。池袋で地上に出るまであっちへ行け、こっちへ行けと煩いったりゃありゃしない。
  • 画面を半分に分けて、片側を北を上にした地図、もう片方を車両後方から見た俯瞰図にしてもらえると運転が楽になるし、20年前のナビでも実現できていた。最新のスマホなら余裕と思われるけれど、実現しない理由はCarPlayの仕様?Appleに強く要望してください。
  • あぁ、のんびりだが聴きやすい口調、突飛な服装で登場するナビ子さんが恋しい。
 

カロッツェリアの画面

 

マツダ・ロードスターに乗り換えてから、カロッツエリア・ロスが辛かった。Yahooカーナビが落ちまくるからGoogleマップに変更したところ、福島の山道をグルグル回らされたことがある。ナビは、対価を払っても良いものを使うべきと思います。

なお、僕は決してパイオニアの関係者ではなく、アフィリエイトでお金をもらっている訳でもありません。むしろ、パイオニアの株が紙切れになった時に大損し、苦々しく思っています。そんな訳で、ただ純粋にナビに対する個人的な意見を書いたつもりです。

---<2023.10.8記載ここまで>----------------

 


単車(自動二輪)でCOCCHIの音声案内

---<2023.10.15追記ここから>---------------
単車で300kmほどCOCCHIの音声案内を使ってみました。300kmのうち200kmは知らない道です。以前は、タンクバックにスマホ入れて使っていましたが、スマホ画面を注視すると交通違反になってしまうので、最近は音声案内のみ利用しています。
道順を案内する箇所でしか喋らない無料スマホアプリに対し、COCCHIはうるさいほどよく喋る。1本道を走っていても、1kmごとに「この道を進んでください」、「⚪︎分程度、この道です」と話しかけてくる。Yahooカーナビは、画面を消すと「音声案内を続けます」と言うくせに、頻繁に落ちて黙る。Googleマップは田舎へ行くと案内を拒否して黙る。このため、頻繁に話しかけてくれるCOCCHIは安心感があっていいと思います。
 
>パイオニア社COCCHI関係者様
以下の点について、修正を検討してください。
  • 登録できる車両が1つだけ。
  • 登録できる自宅が1つだけ。
車に固定するナビではなく、持ち歩き自由なスマホのアプリなので、複数の車で使うことを考慮してください。単身赴任していたり、別荘を持っていたり、親の実家があったり、家が複数あることも前提にしていただけないでしょうか。
また、過去の開発資産を有効活用する方法として、単車用のHUDも検討いただけないでしょうか。ナビ画面をチラ見できないし、今現在、競合他社はほぼ無いに等しいですよ。

---<2023.10.15追記ここまで>---------------

 


COCCHIと無料ナビの画面比較

---<2023.11.3追記ここから>----------------

COCCHI

COCCHIの画面

 

Appleマップ

Appleマップの画面

 

Googleマップ

Googleマップの画面

 

Yahoo!カーナビ

Yahoo!カーナビの画面

 

情報量が多くて見やすいCOCCHI、3D表示が綺麗なAppleマップ、道路交通情報が見やすくて正確なGoogleマップ、Yahoo!カーナビは・・・(以下、略。)。

---<2023.11.3追記ここまで>----------------

 


アップデートによるCOCCHIの改善と残課題

---<2025.1.2追記ここから>-----------------

2024年7月30日のアップデートで、自車や登録場所のアイコンの大きさを選べるようになった他、車を2台まで(なぜ2台まで?)登録できるようになりました。
 
2024年7月20日以降のCOCCHI
 
【改善点】
また、何故か地図の表示範囲も少々変わっています。アイコンを小さく表示できることと相まって、画面があまり大きくないCarPlayでもアイコンが邪魔にならず、地図表示も見やすくなったと思います。
 
【残る問題】
地下がダメなのは変わらず。C2(首都高環状2号線)を走ると、大井側から入ると中目黒付近で、池袋側から入ると初台付近で狂い始めます。GPS頼りなので止むを得ないとは思いますが、車の移動線と道路図の比較機能を突き詰めて欲しいと思います。C2の池袋側にしろ大井側にしろ、地上に出た途端に案内が必要になるので、首都高に不慣れな方には厳しい状況です。
そして、意味不明というか謎な点が、学習機能がない?それとも超貧弱?なこと。何度、案内を無視して他のルートを選ぼうとも、毎回毎回同じルートを執拗に設定する。せっかくネットワーク経由で利用しているのに、利用者の利用状況を把握していないのでしょうか?

---<2025.1.2追記ここまで>-----------------