妻から2ヶ月早い誕生日プレゼントを貰った。
私が以前から欲しいと思っていた、カラヤンとフィルハーモニアのCDであった。
私が始めて聴いたクラシック音楽のレコードは、家にあったカラヤンとフィルハーモニアの演奏であった。カラヤンのCDは未だに新譜が発売されているが、その殆どはベルリンフィルやウィーンフィルとの録音である。たまに、パリ管やミラノスカラ座やウィーン響との物もあったりするが、その数は非常に少ない。
そんな中で、若き日のカラヤンが精力的に数多くの録音をした初めてのオーケストラが、フィルハーモニアであった。まだ、ベルリンフィルの音楽監督になる前の身軽なカラヤンは、EMIとの契約を結び、当時出来たばかりのフィルハーモニア管弦楽団との録音を数多く残した。録音技術は今に比べると高くないが、当時としては最新のステレオ録音を行い、当時としては考えられないくらいクリアで緻密な音で録音されている。カラヤンの芸術性と、フィルハーモニアのレベルの高さと、当時のEMIの録音技術には、心底驚かされる。
これらの録音は、当初LPとして発売され、スクラッチノイズに耐えながら、音楽ファンはカラヤンとフィルハーモニアの名演に感動したのだろう。現代ではCDになって、マスターテープを直接聴くような贅沢な音質になり、スクラッチノイズから解放された。しかし、当時の2つのマイクで収録されている独特の音は、古き良き時代を思い出させてくれる。現在の様に、楽器ごとにマイクを立てて、多重チャネルで録音し、ミキシングをしたものとは、全く異なるアナログ的な温かみのある音である。
現代の、デジタルで、きちっと録音されたものが、必ずしも良いとは限らない。音質は現代にかなわなくとも、今は聴けない貴重な音を、現在に届けてくれる功績は大きい。
当時のカラヤンとフィルハーモニアの演奏も素晴らしい。
時代を超えて、良い物は良いのだと実感した。