■ノスタルジー普遍の法則
ゴールデンウィークに「WOWOW」で「Always三丁目の夕日」をやります。
シリーズ2本を続けて放映です。
映画館で観ましたが、とても面白かった。
大ヒットした映画です。
昭和33年が時代背景になっている映画です。
このヒットした要因にはストーリーの良さや、俳優さんたちの演技もさることながら、「なつかしさ」も一役かっているということ。
人間は「なつかしさ」が好きなんですね。
テーマパークのプランニングをしている人の間で、常識とされていることがあります。
それは「宇宙や未来をテーマにした施設は、なかなか成功しない」、そういうことです。
あの大人気の東京ディズニーランドでも、カリブの海賊やホーンテッドマンションは、ちょっとしたマイナーチェンジこそあるものの、ほとんど開業以来変わらないアトラクションになっている。
それに対して、未来や宇宙をテーマにした「トゥモローランド」が、比較的頻繁にリニューアルされているのも、同じ理由なんです。
人間というものは、未来や宇宙よりも「過去」や「懐かしさ」に、安らぎや興味や好感を覚えるということ。
アメリカでも、『フィフティーズ』をテーマにしたレストランやショップは、はずれがないと言われています。
アメリカがとても輝いていた時代、50年代が人々のノスタルジーを刺激するんですね。
過去やなつかしさ、いわゆるノスタルジーには人を引きつけてやまない不思議な魅力があるのです。
これを「ノスタルジー普遍の法則」と言います。
店舗やレストランの内装や、商品開発で行き詰ったら思い出してください。
ゆめゆめ、未来や宇宙をデザインテーマにしないことです。
過去やなつかしさ、ノスタルジーに目を向けてみましょう。
「なつかしい」は集客できる。
それはどうしてか?
人間は経験したことのないことに対してイマジネーションが働きにくいんです。
宇宙や未来へ行った人はほとんどいないから。
イマジネーションが働かないと、「もう一度体験したい」という動機づけになりにくく、一度来たお客が思うようにリピートしてくれないわけです。