裏MOD名盤108 Tommy Orchestral | 深夜超特急

深夜超特急

本日はご乗車ありがとうございます。

トミーの価値を理解した瞬間、

 

それが君の生涯ロックンロールの合図だ!

 

ーーー平田ぱんだ

 

 

例えばロックオペラの元祖である、

 

元祖ニルヴァーナの「Simon Simopath」

 

キンクスの「Village Green」

 

プリティ・シングスの「S.F. Sorrow」

 

ピンク・フロイドの「The Wall」

 

ジェネシスの「幻惑のブロードウェイ」

 

タイガースの「ヒューマン・ルネッサンス」等、

 

ロックオペラの演目は数あれど、

 

初演から半世紀、

 

ライヴをはじめ映画やオペラ、

 

果てはブルーグラスによるカバーに至るまで、

 

ジャンルと世代の壁を越え、

 

前人未到のロングラン上演を重ねている、

 

ザ・フーの4枚目、

 

「Tommy」(1969年)。

 

今回はロック界では珍しく、

 

メディアミックスを展開した先駆的な作品、

 

ロンドン交響楽団による、

 

オーケストラ版をご紹介致します。

 

 

Track listing

 

Side one

 

1. 序曲

 

2. It’s A Boy

 

3. 1929

 

4. すてきな旅行

 

5. Sparks

 

6. 光を与えて

 

7. Christmas

 

Side two

 

1. 従兄弟のケヴィン

 

2. The Acid Queen

 

3. Underture

 

4. 大丈夫かい

 

5. Fiddle About

 

6. ピンボールの魔術師

 

Side Three

 

1. ドクター

 

2. ミラー・ボーイ

 

3. トミー、聞こえるかい

 

4. 鏡をこわせ

 

5. 僕は自由だ

 

6. 奇蹟の治療

 

7. Sensation

 

Side Four

 

1. Sally Simpson

 

2. 歓迎

 

3. Tommy’s Holiday Camp

 

4. 俺たちはしないよ

 

5. See Me,Feel Me

 

Cast

 

トミー:ロジャー・ダルトリー

 

ウォーカー大佐:スティーヴ・ウィンウッド

 

ウォーカー夫人:マギー・ベル

 

アーニー叔父:リンゴ・スター

 

従兄弟のケヴィン:ジョン・エントウィッスル

 

ホーカー:リッチー・ヘヴンス

 

元チャンピオン:ロッド・スチュアート

 

アシッド・クイーン:メリー・クライトン

 

医師:リチャード・ハリス

 

看護婦:サンディ・デニー

 

ナレーター:ピート・タウンゼント

 

 

女王陛下のオーケストラ、

 

と称される楽団だけあって、

 

ジョージ・マーティンや、

 

アンドリュー・オールダム、

 

ラリー・ペイジ、

 

トニー・ハッチ等の、

 

自前の楽団によるオケ物とは、

 

全く規模が異なります。

 

漫画キャプテンで例えるなら、

 

青葉学院の一軍が堂々登場、

 

といったところでしょうか。

 

またゲストも後の映画版に負けず劣らず豪華。

 

特にキース・ムーンに代わって、

 

アーニー叔父役を務めた、

 

リンゴ・スターの怪演が光り、

 

 

 

トミーの父親である、

 

ウォーカー大佐役のスティーヴ・ウィンウッドは、

 

これが当たり役となり、

 

その後同舞台においてセミレギュラー化。

 

 

 

他にもピンボールの元チャンピオン役には、

 

ロッド・スチュアート

 

 

伝道師のホーカー役には、

 

リッチー・ヘブンス

 

 

アシッド・クイーン役には、

 

メリー・クレイトンといった、

 

 

実力派が脇を固めています。

 

また興味深いのは、

 

「僕は自由だ」が映画版同様、

 

「鏡をこわせ」の後に収録され、

 

 

またロジャー・ダルトリーに代わって、

 

ピート・タウンゼントがしれっと、

 

「すてきな旅行」

 

 

「Sally Simpson」を歌っています。

 

 

それにしても原典では、

 

舞台での再現を考慮して、

 

オケの導入には懐疑的だったピートの首を、

 

縦に振らせたプロデューサーの、

 

ルー・ライズナーの手腕には恐れ入ります。

 

→TO BE CONTINUED

 

◼️次回予告

 

没後20年を迎える、

 

カーティス・メイフィールド特集です。

 

◼️関連記事

 

第61回 ロックオペラ裏名盤