<矯正歯科医への報告>


 「2011年11月1日」、当時通っていた歯科を受診しました。

✅  「矯正治療が順調に進まないのは、舌が邪魔をしているから。」 「不定愁訴も色々あるみたいだし、□□さんは 《舌癒着症》 じゃないかと思う。耳鼻科で舌の裏を切ってもらった方がいい。」 と言った担当の矯正歯科医  (女性)  に、報告と質問をすることが目的でした。





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  ◆ 耳鼻咽喉科クリニックでは、「舌」 だけではなく「上唇小帯」 にも 《癒着》 があるとの診断を受け、2種類の手術を同時に行うよう勧められたこと。

  ◆ 《あなたは鼻の通りも悪い》 と言われたこと。

  ◆ 診断を受けたとはいえ、「上唇小帯」 の手術の説明が 「説明会」ではほとんどなく、手術映像をちらっと見せられただけで終わってしまって何がなんだかわからなかったこと。

  ◆ 配布された資料を家に帰ってから確認してもどこにも 「上唇小帯」 の手術についての記載がなかったこと。
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✅ これらを矯正歯科医に伝えた上で、「上唇小帯」 の手術について何か先生が知っていることはあるか尋ねてみました。

矯正歯科医の回答はこのようなものでした。

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  ◆ 「 「上唇小帯」 を切って鼻の通りが良くなるという仕組みは、よくわからない。」 

  ◆ 「歯科医対象の講演会で、「上唇小帯」 をレーザーメスでビーッと横に切る映像を見たことはあるが、その「上唇小帯」 の手術については先生はよくわからない。」 

  ◆ 「先生の知り合いの歯科医  (女性)  は、以前 「向井診療所」 で 赤ちゃんの手術を受けさせたあとに、その歯科医も 「向井診療所」 で 「舌」 の手術を受けたと聞いたが、 「上唇小帯」 の手術は受けていないと思う。」 
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✅ 結局、《舌癒着症》 の手術を受けるよう私に勧めた矯正歯科医も、歯科医対象の講演会  (山本伊佐夫氏  ( 「神奈川歯科大学」 )  と耳鼻咽喉科医  向井将氏  ( 「向井診療所」 )  によるもの)  に参加したことがあるとはいえ、この 「上唇小帯」 の手術と呼ばれるものの必要性や仕組みについては 「よくわからない」 ということが判明したため、私の疑問はさらに深まる結果となりました。


✅ そこで私は、「次回の診察で、「上唇小帯」 の手術について、本当に私に必要なのか、もっと詳しく内容を聞けるように質問してみます。」 と矯正歯科医に伝え、その3日後、2回目の診察日である 「2011年11月4日」 を迎えました。


  

 






 <2回目の診察:耳鼻咽喉科医から指摘されたこと>


 「2011年11月4日」、まず初診時と同じように、ファイバースコープを鼻から喉へ通す検査が行われました。

✅ 初診時と同様に、《やっぱりどちらも癒着があるねー、呼吸が苦しいはず。》 と指摘を受けるとともに、《への字口だね。》 とまた笑われました。



 

私は、これまで自分が 《への字口》 だという認識を持ったことはなく、また、友人や家族など誰からも 《への字口》 だと言われたこともなかったので、初診時である 「2011年10月22日」 に、開口一番 《への字口だね。》 と耳鼻咽喉科医に鼻で笑うように指摘された際、突然の予想外の言葉に驚いて、何のリアクションも取ることが出来ませんでした。

2回目の診察時にも、耳鼻咽喉科医に再び 《への字口》 と言われたことで、 (あとになってから改めて考えてみると不思議ではあるのですが、)   「 私は 《への字口》 なのかな……」 と、その言葉を否定することなく受け容れてしまっている自分がいました。


✅  《あなたは鼻の通りも悪い》 という指摘についても同様のことが言えます。 私には 「鼻の通りが悪い」 という自覚症状は全くありませんでした。

私には花粉症や寒暖差アレルギーなどのアレルギー性鼻炎の症状があるので、「クラリチン」 や 「タリオン」 などの処方薬をほぼ通年服用していますが、「鼻の通りが悪い」 という認識をこれまで持ったことはなく、アレルギーで鼻水が止まらない、または、くしゃみが止まらないということはあっても、鼻が詰まってしまうようなことは滅多に起きないタイプです。

また、たとえ鼻が詰まるようなことがあったとしても、アレルギーにしろ鼻風邪にしろ、私の場合、それらはほんの一時的なものに過ぎません。


✅ しかし、2011年当時、耳鼻咽喉科医の 《あなたは鼻の通りも悪い》 という指摘が、何を根拠としてのものなのか全く不明のままであったにも関わらず、私はそれを 「まともな一耳鼻咽喉科医」 の言葉として受け止めてしまいました。

自覚症状はなくとも、何らかの不具合があるのかと。


✅ 初診時、そして2回目の診察時を通して、《あなたは鼻の通りも悪い》 と繰り返し同じ指摘を受けたことで、自分の中にある軸が揺らいでしまうような心理状態に陥ってしまったのではないかと今は考えています。



もちろん、精神的に疲弊していたり、体調に不安を抱えていたりなどしていない健康な方であれば、相手が医師であれ誰であれ、どのような言葉にも左右されず、冷静な判断が可能かもしれません。

2011年当時の私は、長年続く慢性疼痛などに加えて、うっかり仰向けに眠ってしまうと溺れたように息が苦しくなって目が覚めるという 「睡眠時無呼吸症候群」 のような原因不明の新しい症状にも悩まされていました。

  (※ のちに、この原因不明の症状は当時服用していた睡眠導入剤  (レンドルミン)  によって生じる 「舌根沈下」 によるものとわかりました。)

 

 

 

 

 


しかし、いくら体調に色々な不安を抱えていて精神的に疲弊していたとしても、なぜ、「私は、自分を 《への字口》 だとは思わない」 「私は、鼻の通りに問題を感じたことは一度もない」 と否定せずに、耳鼻咽喉科医の指摘を受け容れてしまったのか……


私が陥ってしまった心理状態を心理学的にどう説明出来るのか、専門家の方のご意見をお聞きしてみたいです。