《舌癒着症》 という用語を使用する耳鼻咽喉科クリニックで実際に私が体験したことを全てお伝えしたいと思います。


 ✅ この耳鼻咽喉科医は、「上唇小帯」 に関する下記  ①・②・③ の手術内容について、常に 「説明会」 で全てを明確に説明しているとの主張を繰り返していますが、「2011年10月22日」、そのような説明が私たち 「説明会」 参加者に対して為されることはありませんでした。

✅  「説明会」 のどの場面においても、また、その直後に行われた 「個別診察」 においても、①・②・③ の説明はありませんでした。
 



 

 <「説明会」 で流された手術映像と耳鼻咽喉科医の発言内容>


◆ 耳鼻咽喉科医による《舌癒着症》スライド  (【乙A1号証】スライド18枚目) 


✅  「説明会」 の終盤、泣き叫んでいると思われる赤ちゃん  (0才児)  の口の中が映し出された映像が流されました。それは、それまでのスライドでこの耳鼻咽喉科医が説明を続けていた 「舌」 の裏だけではなく、何故か「上唇」 の裏までも、手軽にパパッといった感じで切っていく映像でした。

✅  《赤ちゃんは、ひだを両方とも簡単にパチンパチンと切ります。》 という短い説明があり、なぜ、「舌」 の裏だけでなく、赤ちゃんの 「上唇」 の裏までも切っているのか、正直なところ何がなんだかよくわからないままに、成人の口の中の映像へと画面は切り替わりました。

 
✅ 成人の 「舌」 の裏を切っていく映像では、《大人は、赤ちゃんとは違って、癒着が成長とともに強くなるから、ひだ   (=「舌小帯」 )  と、その奥にある筋肉   (=「頤  (オトガイ)  舌筋」 )  を3層切っていきます。》  という説明があり、「舌」 の裏をレーザーメスで焼き切っていく様子をひとつひとつ順を追ってじっくりと見せられました。

✅  「舌」 の裏にボコッとした穴が開いてしまうほど奥深く切られていく様子を見せながら、《焼肉が食べられなくなるかも。》 《食べ物が傷の中に入ってしまっても、うがいをすれば大丈夫。》 といった軽口めいたコメントもありました。

 
前記事【04】でもお伝えした通り、成人の 「舌」 に関する耳鼻咽喉科医の説明内容に限っては、【乙A第2号証】 別紙におけるシナリオ調 《説明トーク》 私が 「2011年10月22日」 に実際に聞かされたものは、 (多少の違いは見受けられるものの)  ほぼ同一の内容と言えるものでした。

  




✅  問題は、成人の 「上唇」 の裏を切る映像を流しながら、「上唇小帯」 の手術内容について耳鼻咽喉科医が一体どのようなコメントを残していたのか、という唯1点です。

✅ 耳鼻咽喉科医は、映像を流しながら、《ひだ   (=「上唇小帯」  で吊れているので、ひだ   (= 「上唇小帯」 )  だけでなく、こう横に切っていきます。再癒着しないように切っていきます。》  という非常に簡単、且つ、わかりにくい説明をし、また画面はすぐに次のスライド  ( 『手術に関する注意事項』 )  へと切り替わりました。


◆ 耳鼻咽喉科医による《舌癒着症》スライド  (【乙A1号証】スライド39枚目) 


✅ なぜ、こうも短いコメントだけで終わってしまったのかというと、この 「上唇」 の裏を切る映像は、直前に流された 「舌」 の裏の映像とは大きく異なり、あっという間と言えるほどに短い映像だったためです。あまりにも短かったので、編集され間引かれた映像というよりは、むしろ、早送りの映像だった可能性も捨て切れません。

私が見せられた映像と同じものをご覧になったことのある方と、可能であるならばお話をしてみたいです。
 
✅ このときも、赤ちゃんの映像の際と同様に、なぜ、「舌」 の裏だけでなく、「上唇」 の裏までも切っている映像がこの 《舌癒着症》 の 「説明会」 の場で流されるのか、何がなんだか全くわからないという状況にありました。
 
 



 <「説明会」 で 《説明トーク》 通りの説明が行われていたとしたら>


✅ 仮定の話となりますが、もし、「2011年10月22日」の 「説明会」 で、この耳鼻咽喉科医が、「舌」 の場合と同様に 「上唇小帯」 の手術内容の説明についても、【乙A第2号証】 別紙におけるシナリオ調 《説明トーク》 通りの説明を行っていたとしたならば、私は、この 「上唇小帯」 の手術というものが、「鼻に関わる筋肉を切るための手術」 であり、同時に 「鼻と鼻の穴に変形を引き起こさせるための手術」 でもあるという事実を、即座に知ることが出来たでしょう。


✅ もしそうであったならば、「説明会」 直後の 「個別診察」 で、耳鼻咽喉科医と対面するなり、まず私が行ったであろうことは、「確認・表明・報告」 この3つとなったはずです。

 (1)   「一体 《ビチュウカクカセイ筋》 とは何なのか、なぜそのようなものが 「舌」 の 「説明会」 で出てくるのか」とい
  “確認”  。

 (2)   「外見に影響が出る、しかも、鼻に変形が起こるような手術は何があろうと受けるつもりはない」という  “表明”  。

 (3)   「矯正歯科医からの指摘で、今日は 「舌」 の診察を受けに来た」という受診理由の  “報告”  。
 
  


【乙A第2号証】別紙
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    ● 《今度は上唇側です。見てくださいこの歯並び。上唇が癒着していると歯並びが悪くなるんです。では大人になって切ったら歯並びが良くなるのか? そうはいかないです。では何のために切るのか? はい、これね、映像ご覧になっておわかりの通り、スジより奥の筋肉を切ってますね。この筋肉を切ることで鼻の穴が広がって鼻の通りがよくなる。同時に鼻の下が伸びて口の横が伸びて口角が上がって、二次的には笑顔の顔つきになっていくことが多いです。この筋肉は鼻中隔下制筋と言いますね。スジより奥の筋肉を切っているのがわかりますよね。ここも縫わないんです。このままで帰ります。そうしたらこの傷は穴が開いたままですか? そんなことはないですね。この傷もやがてふさがって全く分からないくらい綺麗に治りますからね。》 
 
      ( 【乙A第2号証】 別紙)
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✅  「顔の筋肉」、つまり、「表情筋」 を切るということは、《鼻中隔下制筋》 という筋肉の名称からしても、その手術が、鼻や顔の変形をもたらすのみならず、表情筋としての機能面にも影響するものであるだろうことは、誰にも容易に想像出来ることです。

加えて、鼻や顔の変形や機能面への影響を出来ることなら避けようとする感覚は、私個人に限定されるものではないでしょう。


✅ 命に関わるのではない限り、または、それが患者の 「QOL (生活の質) 」 上、どうしても避けられない何らかの事情が存在しない限り、鼻と鼻の穴の変形を目的とするような手術を敢えて患者が選択し、好き好んで 「鼻の穴  (=鼻孔)  」 と 「小鼻  (=鼻翼)  」 を広げようなどと希望するものでしょうか?
 
✅ このような鼻や顔の変形に対する感覚というものは、それが男性であろうと女性であろうと、一般的に共通する 「通常の感覚」 と言って差し支えないものだと思います。

✅ まして、お子さんの鼻や顔を変形させる手術を親御さんが望むというケースはどのような場合に考えられるというのでしょうか?
 

 ✅ 一体なぜ、「表情筋」 を切るなどということをこうもたやすく気軽に考えられるのか、《舌癒着症》 という用語を使用する耳鼻咽喉科医らの精神構造を専門家に分析していただきたいです。



  

 <1回目の診察:湧きあがってきた疑問の数々>


✅  「2011年10月22日」、「説明会」 終了後の 「個別診察」 において、診察室に入った私の顔を見るなり、《への字口だね。》 と耳鼻咽喉科医は鼻で笑いながら指摘した上で、《癒着があるね、苦しいでしょう。喉も狭い。どちらにも癒着がある。あなたは鼻の通りも悪いからどちらの手術もした方がいい。》  と、「舌」 と 「上唇小帯」 の2種類の手術が必要であるとの診断を下しました。

✅ この診断は、「舌の裏」 と 「上唇の裏」 を目で確認し、その後、ファイバースコープを鼻から通して 「喉」 の状態を診るという簡単な2種類の診察の結果、下されたものになります。


ファイバースコープによる喉の映像はモニターで映し出されてはいましたが、鼻からファイバースコープを入れられた状態が苦しく、私の場合、しっかりとそれを見たりその場で質問をしたりすることが出来ませんでした。

また、通常の耳鼻咽喉科で行われるように、ファイバースコープを抜いた後、あらためて録画映像を確認しながらしっかりと説明がされるということもありませんでした。


この1回目の診察では、これまで誰に言われたこともなく、そのような自覚も全くなかったにも関わらず、唐突に 《への字口》 と言われたため、不意打ちをくらったように混乱した気持ちになったことをよく覚えています。

そのときはこの耳鼻咽喉科医による発言の意図をつかめませんでしたが、あとから考えると、患者の容姿に対してマイナスの指摘を行うことはこの耳鼻咽喉科医が主導権を握るための揺さぶりとしての役割もあったのではないかと感じています。




✅ 当時、私は、「上唇小帯」 に関する上記  ①・②・③ の手術内容を知らされていませんでしたので、診察後帰宅し、「説明会」 で配布された資料を確認していく中で、多くの疑問が次々と湧きあがってきました。
 

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◆ 「舌」 の状態に問題があるのかどうかを診察してもらいに行ったはずなのに、なぜ、「舌」 だけでなく、「上唇小帯」 の手術もした方がいいという診断になったのだろうか。
 
 《あなたは鼻の通りも悪いから》 と言われたが、そういう自覚はないけれど、なぜ、「上唇小帯」  《癒着》 という問題があると鼻の通りが悪くなるのだろうか。

なぜ、配布資料のどこを見ても、「舌」 の手術についてばかりで、「上唇小帯」 の手術について書かれている箇所がどこにも存在しないのか。
 
なぜ、「説明会」 では、時間をかけて 「舌」 の手術の説明をしていた一方で、「上唇小帯」 の手術については何の詳しい説明もないままに、さらっと短い映像を流しただけで終わってしまったのだろうか。
 
そもそも、「舌」 の 「説明会」 であったはずなのに、なぜ、「上唇小帯」 の手術というものが突然出てきたのだろうか。
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