戦後最年少の直木賞作家によるエッセイ集。
子供の頃や大学時代の自分を面白おかしく揶揄するようなエピソードに富んでいるが、随所に将来小説家になるべく才能の片鱗を見せている。
小学校の卒業前に、原稿用紙100枚ほどの小説を書き、先生に渡すと、先生が「先生と生徒」でなく、ひとりの人間同士として、3枚の便箋にびっしりと感想を綴ってくれたという話。
その時、「文章をあいだに挟めば、「自分と違う」と思っていた人たちが、自分に向き合ってくれるのだ。ものすごい武器を手に入れた」と感じる著者は、ちょっと普通の小学校6年生とは違う。
疲れたとき、深く考えたくないとき、気落ちしているときに、元気になれそうな本。
