いかにして問題をとくか-実践活用編- | 読書雑記

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いかにして問題をとくか・実践活用編/丸善出版

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☆☆☆★★

ハンガリーの数学者・ポリアによる『いかにして問題をとくか』は、半世紀を超えて読み継がれる世界的なベストセラーである。数学の問題解決に留まらず、世界的なIT企業の社員教育で用いられている例もあり、ビジネスなど実社会で起きている課題の解決にも応用できる書として定評がある。

ところが、『いかにして問題をとくか』は、一般化した表現であること、やや古い文体で直訳的な翻訳の箇所もあることなどから、大変読みにくい、わかりにくいという声もある。

そこで、『いかにして問題をとくか』で述べられた、あらゆる分野の問題を解決するための一般化した発見的教授法なるものについて、「日常の生活やビジネスとはどのように結びつくのか」といった視点から、豊富な実例を交えて解説したのが、本書だ。

「算数+α」の知識レベルを前提に書かれており、説明も大変わかりやすい。このような教え方をされれば、算数や数学が楽しく学べるし、生きていく上で数学的なものの考え方が大切であることも納得できる。また、対比的にいわゆる「ゆとり教育」では十分に教えられていなかった事項について随所に取り上げられているのも興味深く読めた。

問題解決の4ステップを説明した序章のほか、第1章「帰納的な発想を用いる」、第2章「定義に帰る」等、全部で13の数学的なアプローチが各章に一つずつ具体例を挙げて解説されている。

ただ、一つ一つの具体例はわかりやすくおもしろいのだか、各アプローチの例としてはピンと来ないこともある。ひとえに、自分に「算数+α」の知識や考え方が欠如していることに起因するのだろう。著者の芳沢光雄氏は『新体系・中学数学の教科書(上・下)』なども書いているので、再度勉強してみようと思う。