民王 | 読書雑記

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民王 (文春文庫)/文藝春秋

¥651
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☆☆☆★★

池井戸潤原作の『オレたちバブル入行
組』『オレたち花のバブル組』をドラマ化した『半沢直樹』が高視聴率を維持している。

『オレたち~』が銀行を舞台にした企業小説であるのに対し、本書は、総理大臣をはじめとする政治家や総理大臣の家族、その友人たちが登場する、『政治コメディ』だ。

田辺靖=福田康夫、安西滋=安倍晋三、武藤泰山=麻生太郎 等、実在の政治家を想起させる人物設定やエピソードも散りばめられている。

物語の大半は、皮肉やユーモアたっぷりのドタバタ劇が展開されるのだが、最後は、登場人物が正論や理想を貫き、きれいに終わる。
現実には、正論や理想を押し通そうとすることによる葛藤や苦悩があるわけで、そのあたりの描き方があっさりしすぎている気がする。
解説で言うような『有権者必読の書』というのはちょっと褒め過ぎか。

とは言え、そこそこの頁数(341頁)の割には、一気に読めて、大変楽しい作品である。