チーム・バチスタの栄光 | 読書雑記

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チーム・バチスタの栄光/海堂 尊
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 宝島社が主催する「このミステリーがすごい!」大賞の第4回大賞作品。現役の勤務医が描く大学病院を舞台にしたミステリーである。


 拡張型心筋症に対する手術術式として難しくリスクの高い「左心室縮小形成術」(俗称「バチスタ手術」)。成功率平均6割と言われるこのバチスタ手術を、米国帰りの‘ミスター・パーフェクト’こと桐生恭一助教授率いる「チーム・バチスタ」は成功し続ける。ところが、連戦連勝を続けたバチスタ・チームが3例立て続けに手術に失敗する。


 この小説の魅力は、何と言っても、院長の命令と依頼を受け謎の術死調査に乗り出す、東城大学医学部付属病院・不定愁訴外来勤務の窓際万年講師・田口公平と厚生労働省の個性派官僚・白鳥圭輔の異色コンビにある。田口の「パッシヴ・フェーズ」調査に対して、白鳥の「アクティヴ・フェーズ」調査。あっと驚くトリックがあるわけではないが、対照的な性格の二人が対照的な方法により関係者を聞き取りしていく場面、正反対の性格の二人のやりとりがこの物語の醍醐味であろう。