- 楽隊のうさぎ/中沢 けい
- ¥540
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気が小さくて自分の殻に閉じこもりがちな主人公の少年・克久が、ふとしたきっかけから中学校の吹奏楽部に入部し、音楽にのめり込みながら、同時に人間的にも成長していく姿を描く。
多感な時期にある少年の心の動き、徐々に大人になっていく息子を持つ母親の心情、克久少年を含めた部員たちのブラスバンドに打ち込む姿、コンクール前の部員たちの緊張感、音楽への情熱等々、登場人物の微妙な心理やちょっとした出来事が丁寧にしかも軽快な文章で表現される。
中学校で吹奏楽部に入っている友人にたまにブラスバンドの話を聞いていて、その友人から貸してもらって読んだ本であるが、読んでいる中で友人に聞いたような話がたくさん出てきて、解説のエピソードの高校生の話にもあるように、「まるで自分たちのことを書いているのではないかと思うところがいくつもありました」というのもうなづける。