こうして、エヴァンスの使いこなしの講座をやっている最中でも、エヴァンスの進化は止まらない。
また新しいコマンドを製作して、テストしている。
それだけではなく、「ポリサーフェスをサーフェス化」コマンドのようにコマンドの名前は同じでも、中身がどんどん進化していたりする。
エヴァンスではおなじみの、「丸く押し出し」、「球状に押し出し」コマンドだが、最新のバージョンでは、上の画像のように複数選択できるように改良されている。
シミュレーションされるのは初めに選んだ線だけだが、
ちゃんと選んだ曲線の数だけコマンドは実行される。
ちょうどいいサンプルが出来たので、以外とエヴァンスユーザーでも理解されていない点についてここで解説しておこう。
最近のエヴァンスの設定では、裏面はオレンジ色に設定されている。
上の画像の場合、リング部分のサーフェスは表向きだが、キャップ部分のサーフェスは裏返しであるということがわかる。
これをそのままジョインしてみる。
そして、「方向を分析」コマンドをかけてみると、全て表を向いていると表示される。
だが、これは、ウソであるのでだまされてはいけない。
その証拠に、
Brep上に円を配置、編集(配置モード)コマンドをかけてみる。
このコマンドは、最近のバージョンでは、ベース部分のサーフェスの方向を白い矢印で表す仕様になっている。
上の画像だが、見たとおり、ウのデ部分は、ジョインする前と同じように表側を向いているが、
キャップした部分はジョインする前と同様、裏返しになっているのだ。
こういったときに、…
エヴァンスを使う上で欠かせないコマンドである、「ポリサーフェス内のサーフェスの向きを揃える」コマンドを実行する。
するとさっき裏返しだったサーフェスが表側を向くようになっている。
実は、ライノというソフトは、ポリサーフェス内のサーフェス複数に対して同時に機能するというコマンドは一つも存在しない。
だから、ポリサーフェス内のサーフェスがところどころ裏表逆になっていてもとくに、問題はないのである。
しかし、ポリサーフェス内の複数のサーフェスに対して同時に機能するというコマンドがたくさんあるエヴァンスでは、ぜひ押さえておきたいコマンドである。
常に進化を続けてきたワタシの20年間にわたるノウハウを注ぎ込んで作られているのが、現在のエヴァンスなのだ。