前回の記事で、「Brep上に円を配置、編集(配置モード)」コマンドについて少し触れたので、このコマンドについて今回は少し突っ込んだ説明をしてみよう。
このコマンドは、ごく初期のエヴァンスから搭載されているコマンドだが、旧バージョンと、とりわけバージョンが「マエストロ」になってからは、格段の進歩を遂げたコマンドである。
旧バージョンでは、
こんな感じで、配置するサーフェス上のポイントのまわりに単純に円を配置していくので、凹部では沈んでしまい、逆に、凸部では浮いてしまっていた。
そのために抜型を配置する際に高さの調整が必要だったのだが、現在のバージョンでは、
こんなふうにサーフェスの裏表を認識して、
凹部でも、凸部でも最適な高さに来るように設計されている。
その性能は段違いだ。
まあ、設計がちょっと凝っているので、複雑なサーフェス上ではデリケートな挙動を示すことがあるかもしれない。
そういうときのために、このコマンドの右クリックには旧バージョンと同様の挙動をする「サーフェス上に円を配置」コマンドを残してある。
このコマンドをつかった場合は、「円をサーフェス上に再配置」コマンドをセットで使うと結果的に、新バージョンで配置したようにサーフェスの凹部、凸部を配慮して最適な高さになるように調整される。
今後はライノ6の新機能をより便利に使えるようプログラム化していこうと開発を進めているが、なんか、すさまじいものになる予感がする。…(笑)