さて、ここまで読んできて、なんで 3ヶ月で 10年選手を追い抜くことが 可能になるのか、そろそろ気がついただろうか。
つづまるところ、最新のバージョンを使っているキミと昔のバージョンでずっとやっている 人では、ルールが違うのである 。
例えば サッカーでいえば ボールを手でさわっていいとか、ラグビーでいえば ボールを前に投げても OK とか、そもそものルールが変わってしまっているのだ。
昔のまんまのルールに縛られている人たちがそれを見たら、「反則じゃないか」と怒り出すだろうが、知らぬが仏である。(笑)
CADオペレーターはプレーヤーなのでルールに則ってゲームを進めるわけだが、開発者、プログラマーというのは、ルールやレギュレーションを変えることができる。
そして、オペレーターのテクニックが進化するよりもずっと早く進化するのだ。
まあ、べんちゃらはこのくらいにして、前回の記事で予告したちょっと注意しなければならない点について説明しよう。
それは、腕の部分をサーフェス化した状態でそれにキャップしてライノ6の新機能でキャップしたサーフェス部分を移動すると、…
これが、…
あらら、厚みがおかしくなってしまった。
これは、サーフェスの合わせ目で傘の骨のような役割をしていたエッジ部分がなくなってしまったために、基準になるところがなくなってしまったので、うまく変形されないのである。
だが、どんな状況になってもそれを抜け出す裏ワザというものが、ちょっと頭をひねれば思いつくものなのだ。
エッジがないなら作ればいいということで、上の図のようにアイソパラムでサーフェスを分割して(わかりやすいようにサーフェス毎に色を変えている)、それをジョインして代わりに使う。
まあ、こういうことにならないように順番をよく考えてオペレーションを進めるのが一番いいのだが、なってしまったらどうするかという話である。
全部ジョインしてキャップをして、やりなおしてみると、やっぱりちゃんと変形できる。
これにまた、「ポリサーフェスをサーフェス化」コマンドをかければ、またコントロールポイントで編集できる。
ライノの醍醐味は、なんかボタンを押せば勝手に何か作ってくれるというソフトとは違う、相手の性質を知り尽くしたうえでの、バカし合いというか、知恵比べである。
これさえ出来れば、どんなものでもライノはキミの思いどおりの形状を作り出してくれることだろう。