サイクロン・ガブリエルは去り、昨日からピーカン夏日が戻って参りました。
今回の大型台風、予想通り、コロマンデル半島には相当な被害をもたらしました。
被害は主に、大波による海岸線の浸食。
それから、町と町をつなぐ山道(国道)の土砂崩れ。
この2つが主な被害です。
オークランドで見られたような、洪水で住居への浸水などはほぼなかったようです。
停電と断水が1日ありました。停電は想定の範囲内としても断水!!💦 これは私の予想外でした。
実は、嵐が本格化する前、キャプテンが風呂桶に水を貯めると言い出して。
私、いやいやいや、流石に水は止まらんでしょうよー、水貯めると風呂場が湿気るからやだなー、必要ないと思うよー、と言ってたんです。
でも我が家のエマージェンシーオフィサーは黙々と作業進め、しっかりと風呂に水を張り、キャンプ用の20リットルのタンクにも水を貯めていました。
蓋を開けたら、ほんとに断水した!
キャプテンありがとうマジあなたのおかげで助かった🙏🙏🙏て10回くらい大袈裟に感謝しました。
持つべきものは、慎重派のパートナー。
停電の間はひたすら読書。夜もヘッドトーチつけて読書。これはこれでなかなかいい時間でした。
Whitiangaは、ビーチ前のウォーキングトラックの一部がごっそり波に持って行かれてしまいました。
私達の住むMatarangiも、ビーチのSand duneが、前回の台風に引き続き、さらに数メートルえぐれてしまいました。これはもう自然のものなので修復どうこうということではありませんが、一部ビーチアクセスがボードウォークと木の階段になっている場所は、作り直しかな。
そうかと思えば、今回砂丘がごっそり持って行かれたことで、
15年~18年前につくられたというビーチアクセスのコンクリート階段が砂の中から現れたりして、
ビーチは侵食されたり、逆に砂が溜まって丘になったり、
様々に形を変えながら続いているんだなあと思いました。
人間がビーチ沿いに町や家を建てると、それを守るために護岸工事など必要になってくるけど
そうじゃなかったら、自然は常に形を変えていくものなのだと、今回ビーチを見て思いました。
いくらビーチリゾートだからって、あまり海に近いところに家を買うのはやめましょう(笑)
あといくら景色がいいからって崖の上、中腹、崖下に家を建てるのも止めといた方がよさそうです
あとは、少しでもいいから家が立ってる敷地は周辺の土地より高い位置にあること、これも大事なポイントだと思いました。
Matarangi は町全体が砂地ベースで水はけはいいですが、それでも道路は膝下ぐらいまで水が溜まってるところも多々あり、家の敷地が道路と同じ高さだったり少し低かったりすると浸水してしまいます。30cmでも高くなってればこういうことは免れる。
我が家も北側すぐ目の前がゴルフ場で、フェアウェイが川になってましたが、
そこから1m強、高いところに家が立っているので水の心配はありませんでしたし、
南側、道路からも2mくらい高いところで、ドライブウェイを少し登って家がある、という敷地なので、我が家はどこも水が溜まることなく、無事でした。
そう呑気なことを行ってられないのは山道の土砂崩れです。
これも山を切り開いて道路を作っているから仕方のない自然現象だけれど、
道路を作るにあたって、日本のように山の斜面をコンクリで固めることはしてないので、
大雨のたびに崩れる崩れる。
今回は、私の住むMatarangi からわずか8kmほど、Kuaotunuというすぐとなりの村に行く道ですら、6つの土砂崩れですって。
それも結構大規模なものがあって、道が開くのには少し時間がかかりそうです。
そして反対方向、Coromandel Town へ行く方角も土砂崩れしていて道はクローズ。
今回はまさにMatarangi は陸の孤島です。しばらく出られなそうですね。
食料、少し買いだめしておいてよかった。
道が閉鎖されているので、マタランギの商店にも物資は届かないですから、
お店も数日で品物がなくなるでしょうね。
そうなる前に行って買い足そうかなと思ったけど、ママン(義母)が行ったらもうあまり良いものは残ってなかった、というので、まあいい、あるものでなんとかしよう。
夫婦ふたりだけだし、庭の菜園に少しだけど野菜は育ってるし(レタスは昨日で全部終わってしまい、今はズッキーニ、トマト、小松菜、シソが採れてます)、魚や貝はすぐそこの海に捕りに行けばあるし、どうしても必要なのは、コーヒー、ミルク、ワイン、くらいかな。
大丈夫、あと1週間、いや2週間くらいはもつと思う。
たぶん土砂崩れの処理はそこまで長くかからないと思う。土砂をどかして山をならすので、大規模でも天気さえ良ければ4-5日もあれば終わるはず。ただ、何箇所もあるので、全部終わるのには1週間かかッテもおかしくない、かもしれない。
昨日、ママンがガレージにある予備の冷凍庫の整理をしたそうで、食材を分けてくれました。
去年の暮れに誰かからもらったという、Wild pig (イノシシ?)のロースト用かたまり肉と、塩漬けの牛タン。
冷凍庫に入ってるもののクセが強め(笑)
どうやって料理したらいいんだろうな。
イノシシはローストしてみて、そのまま食べられるかどうか。獣臭さが気になりそうなら、そこからシチューとかラグーとか、かな。
牛タン、せっかくの貴重なものだけど、すでにコーンドされてしまってる(コーンドビーフとかの処理、いわゆる塩漬け?)のちょっと残念。でもタンシチューかカレーにしたら美味しそう。
まあ時間はあるから、そのうち挑戦してみます。
昨晩は、冷凍庫一掃の流れで、同じくそこから出てきた鹿肉をママン家でBBQしました。
こういうのは元ファーマーの肉奉行、義父が上手に焼いてくれますが、
なにせニュージーランドのBBQは塩コショウすらしないで、ただ肉を焼くだけなので
私は生姜醤油にバルサミコ酢を少し混ぜたものを、自分用に用意しておきました。
これが他の皆さんにも人気で、美味しい美味しいとかけて食べていました。
鹿肉が苦手なママンも、これをかけたら食べられる!と喜んでいました。
生姜醤油、バンザイ
日本人、天才
今日は干潮時にコックル貝(あさりのような)を採りに行き、スンドゥブ・チゲを作ろうと思います。
うちのそばでは小さ目のものしか採れないんですが、それでも貝は出汁が出ればそれだけで美味しいですからね。
周辺の道路がすべてクローズしてしまい、小さなビーチコミュニティの中に閉じ込められた形になっておりますが、ここは別荘地なので、現在周辺の家家にはだーーーーれもおらず、このコミュニティに残っているのは、ここにフルタイムで住んでいる人だけ(推定300人ほど)なので、めちゃくちゃ静かです。
ビーチにもストリートにもほとんど人がおらず、時々誰かとすれ違うと、なんとなく仲間意識が起こります(笑)
どこもかしこも静かで、天気も良くて、災害の被害とはいえ私はこの状況を少なからず楽しんでいます。
ここは本当に自然が素晴らしく美しいところで、誰も居ないこの宝物のような土地、私が若かりし頃バックパックを背負って色々な国々をわたり歩いて探していた「楽園」を見つけたような気分です。
復旧作業の方々は大変な思いをしていらっしゃることと思いますが、
どうぞゆっくりお体に気をつけてやってください、こっちは急ぎませんので(笑)
困る人もいますよね、不謹慎でごめんなさい