念願のイタリア旅行の話。
観光メインで動くが、裏テーマはローマのゲイスポット巡り。
昼のイタリアの名所観光は満喫したのですっかり満足してホテルに戻ったのだが、それまでの出来事をまるで前座のように感じてしまうくらい、ローマで開催されるナイトに心躍っていたのだ。
それもこれも勝手に想像したイタリア産ベアーが出揃っている会場で、所狭しともみくちゃにされているイメージで興奮しているのだから、想像力は人間の叡知だと改めて思い至った程だ。
当時は今ほどSNSやメッセージアプリも普及していなかったので、日本でパソコンを使って集めた情報をプリントアウトしており、それらを再確認してナイトの会場に向かう事にした。
夜のローマの街並みも昼とは違った趣があり、黄色い街灯が照らす建物や石畳はくっきりとした陰影を作り出し、絵画かと見紛う程に美しく、先程までの下心もクールダウンさせる程だった。
プリントアウトした会場までの地図を確認すると、どうやらホテルから地下鉄で3駅ほど離れた場所から、更に歩いて15分程度の距離にナイトの会場があるらしいことが分かった。
冬場だったのもあり、まだ夜の8時前であったが既に深夜のような暗闇に包まれていて、通りを歩く人もまばらになっていたので、少しだけ不安を感じ始めたのは否めなかった。
しかしナイトの会場近くに行けば、きっと歓楽街付近で開催されているはずだから人通りは賑やかになるだろうと希望を持ち、地下鉄に乗りこんで3駅先の駅へと降り立ったのだ。
駅を出るとそこは想像とは全くかけ離れた光景が広がっていて、ローマの喧騒とは全く異なる田舎の風景で、50メートルおき程度に設置されている街頭では暗闇を歩いているも同然であった。
どうやら駅の手前は一面草むらのようで、2メートル以上の高さの密集した茎が風で揺れているのがほのかな光の中で見え、静寂の中風で葉がぶつかり合う音が不気味にこだましていたのだ。
勿論歩いている人など一人もおらず、ホラー映画のオープニングで最初に犠牲になる人が体験するシチュエーションにいる事が分かり、本能がこの場所から離脱したがっているのを感じた。
しかし煩悩はすごいパワーを発揮するもので、絶対駄目な環境にいるにも拘わらず、その足はナイトの会場の方角に向けて歩き出し、まるでハリガネムシに操られたカマキリになっていたのだ。
続く
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本日のイケメンは、2度のオスカー獲得のクリストフ・ヴァルツ
彼に関しては「ジャンゴ」の役柄限定でイケて、他の映画の役には全くフェロモンを感じない不思議な役者です。
