ふたつの発酵もの、今年も | Okinawa通信 ⇒ 伊都国つうしん

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2010年1月。30年以上住んだ東京から引越し、沖縄生活をスタート。
その沖縄に10年暮らし、『Okinawa通信』を書きました。
が、さらに、2019年10月末に、ここ、福岡市西区・糸島近くの
「伊都国(いとこく)」の地に。

伊都国つうしん 176

 

 

● ひとつは例年この時期に、ひとつは年に何回か

 

  わが家ではけっこう発酵ものを自作しています。

  ナミさんが、梅干しや味噌や(なので両方とも市販のものはほとんど買ってない)、

  塩麹や醤油麹など、そしてキムチなど、たぶんほかにも。

 

  私は、10年ちょっと前からぬか床 ………

  真面目にやっていないのでときどきカビさせて、最初からやり直しも何度か。

  味もまぁ、なかなかなぁ ……… という感じです、なんせ心がこもってないから。

 

  それがここ数か月、ぬか床の状態がとてもよく漬物がとてもいい。

  キュウリ、ナス、大根、ニンジン、パプリカ、どれもいい。

  ナミさんも、うまいうまいとバクバク食べています。

 

 

それ以外に私がやっている発酵ものが、今回のふたつ。

ひとつはこの時期に出てくる青梅を仕込む 「梅酵素ジュース」

このブログに(沖縄時代から)何度か出てきてます。

 

もうひとつが、年に何回か仕込む自作ビール。

これもブログに何度か出てきてます。 それの紹介、ということで。

 

 

● 梅酵素ジュース

 

 この時期、あちらこちらで ”梅しごと” なる文字が見えてきて、

 実際、スーパーなどでも青梅が袋で売られているのを目にします。

 まぁ、まもなく ”梅雨入り” ともなるわけですが。

 

 梅酵素ジュースは、もともと長い長い夏の沖縄で、その作り方を知り、

 そして知ってからはもう、わが家の夏には欠かせないものになりました。

 

 作り方は簡単。

 青梅に包丁を入れ、ほぼ同量の砂糖に漬け込む ……… それだけ。 

 それだけで、暑い夏に格好のうまい飲み物になります。

 

 

 

        今回は青梅4キロを使う。

        無農薬栽培の青梅(黄色や紅くなりかけも)。

        これで7400円だった。

        水洗いして新聞紙に敷きおき、一日乾かす。

 

以前は、和歌山・新宮市にすむ Yちゃんから無農薬の南高梅を送ってもらっていたが、

それができなくなり、自然食品店で買うことにしている。

 

 

作業は、梅のへそ(というらしい)を竹串で取り除き、梅それぞれに包丁で

たてよこ十字に切れ目を入れます。

 

そして5リットル瓶にそれぞれ2キロずつ入れて、

そこに砂糖(梅の量の1.1倍)2.2キロを入れていきます。

 

 

      仕込みが終わった青梅と砂糖の瓶。

      砂糖の量がハンバなくて

      見た目はちょっと「ええっ」だけど、

      1週間もすると砂糖が溶けて液体になる。

 

瓶に残る砂糖を、瓶を振りながら溶かし込んでいくと、ブクブクと発酵を始めます。

上の写真の瓶詰めから、1か月ほどすると発酵も落ち着き、梅酵素ジュースの完成。

 

氷を入れ、炭酸や水で割っていただく ………まさに夏に欠かせない飲み物です。

 

 

 

 

● 自ビール

 

 これも沖縄時代から始めました。

 ブログを読まれた方はご存知でしょうが、わが家の附属同居人と呼んでいた

 ウチナンチュー(彼は沖縄人と本土人のハーフ)ちゃんらと年に何回か仕込んでました。

 

 福岡に越すときに道具を持ってきて、最初は一人でやっていたのですが、

 のちに福岡に住む友人夫婦をさそい、一緒に酒を飲みなら食事しながら楽しくやっています。

 実際の作業は私と友人の旦那とのふたりで。

 

ただ最近の自作は、酒を飲み過ぎながらやっていたため、めずらしく2回連続で失敗でした。

なので今回は、二人して酒を控えめにしながらやったしだい。

 

ビールの材料は、ネット上に自作用ビールキットを販売している会社から購入しています。

(念のため、法律は守って作っています)

 

 

 

 

作業は、梅酵素ジュースのように単純ではなく、けっこうそれなりに複雑です。

 

まずビールの原材料・麦芽を、温度管理したお湯で糖化していきます。

そして糖化が完了した麦汁に、水を加えて1時間半あまり沸騰をさせます。

その間に、ホップやフレバーホップなどを時間を見ながら加えていきます。

 

沸騰が完了したら今度はそれを急速で、冷やしていきます。100度から30度へと冷却。

冷却した麦汁(ウォートという)にイーストを加えて、発酵容器に入れ替えます。

そして温度を1824度に保ちながら1週間ほど発酵させていくのです。

 

 

 

          これは麦汁に水を加えて沸騰させる

          煮込みの様子。

          決められた時間にホップを投入する。

          麦汁の甘いいい香りがする。

 

 

 

        ウォートにイーストを加え、

        発酵を促すように発酵容器を撹拌する。

        一日たった、発酵容器の様子。

        ポコポコポコポコ発酵音がするし、

        中の液体はぐるぐるぐるぐる対流している。

        まさに微生物が働いている様子だ。

 

        これが4日ほどで発酵が落ち着き、

        泡も消え去ってしまう。

        今回は「ダークエール」。

        さすが黒ビールのようにダーク。

 

 

1週間後には、今度はこのウォートにプライミングシュガー(砂糖)を加えて、

いよいよ瓶詰め …………それから2週間から1か月、瓶内での2次発酵がおわり、

ようやく、うまい自ビールの完成となります。

(完成したら、その首尾とともに写真もご紹介します)