北からの異邦人たちを南で退けしばし後。
駐車場で遭った婦人から、僕のこまごました過失の代償として1000円請求された。
1000円で治まるならまあいっか、と思い財布をさぐる。
札をパラパラめくるも、1000円札がない。
おつりありますかと聞こうとした矢先、夫人が僕の隣助手席に置いていた金づちを奪い僕に殴り掛かった。
とっさに僕は怒号と共に夫人を突き飛ばした。
尻もちをついた婦人は、僕にわからない言語で取り巻きにまくしたて僕を指さしている。
僕は、やっちまった、という顔を、後部座席の知人家族に向けた。
イテ「あんたほどの身のこなしがあれば、僕はあんな真似しなくてすんだかもね」
家族のダンナに向かって言ったつもりが、ダンナはそこにはいなかった。
かわりに3人兄妹の末娘(乳児)がシートに歯と爪を立ててシューシュー音を出している。
あれ?
末娘は先天的に手足がないと僕は見た目から思っていたが違った。
奥さん「行動異常なんです…」
異常に強い力で床に手足を擦りつけるため、すり減って手足がないように見えたのだ。
減っていても先端には鋭い爪が隠れている。
…という夢をみた。