昨年4月に別れた愛機に会った。
昨年後半、国内某所某店舗にて。
懇意にしている店長さんとの話も済んで
店を後にしようとしたが、せっかくだから
最近は興味の中心から外れているが、
ロレックスを店内ケース越しに見た。
ん⁉️
ねぇ、私よ‼️
ねぇ、私よ‼️
ねぇ、私よ‼️
の声に呼び止められたのかもしれない。
やはり長年連れ添ったからわかる。
ベゼルエッジの丸み。そして
ベゼルや風防のキズの位置。これは‥‥
と思い、スマホ写真をスクロール。
あ、あった❗️間違いない。確信に。
街角で昔の彼女を偶然見かけるような。
いや、実はその経験はないのだけれど。
あー、あの子も自分が手放したから
今こうしてショップのケースの片隅で
次の持ち主が現れて腕元に収まるのを
ただひたすら静かに待っているのだな‥‥
いたたまれぬ気持ちにはなった。
君の後、私はパテック5205を迎えた。
パテは代わりにはならない。君は君。
君は地味だが実直な風貌をしていて
腕元でも同じ態度で尽くしてくれた。
いろいろありがとう。もうこれで
会うこともまずあるまい。
さようなら、そしてありがとう。
後ろ髪を引かれる思いで店を後にした。
アニミズムをどう思われるか?
ある意味日本人的だが、そんな精神に
無縁であれば、単なる子供じみた考え。
しかし、一時計オタとしてはやはり
そんな風に考えてしまう。