昨日、きくちくんは休みを取っていた。
ゆかちゃんもお休みで
おまけに課長も係長も研修や会議で留守なものだから
うちの課は、わたしを含め、勝也サンともう一人の上司のみ。
だから、この日の窓口はわたし一人で任された。
当然、パニックになった。見かねて勝也サンが助けてくださったから良かったものの、さすがに焦りました
。怒涛のような窓口応対が一息ついたところで勝也サン
「こんなことになったのも、すべてきくちが悪い」。
聞くと、ただでさえ人手が足りないこの日にきくちが「休暇」と書き込んだのを見とがめ
「おまえ何の用事があるんだよ」と問い詰めても
「銀行に行ったりしたいので…」と濁して
結局、強引に休みを取ってしまったらしい。
「7人いるはずのデスクに3人しかいない。しかもおかげで大混乱しているっていう図は
誰の目にも課長の管理不行き届きと映る。課長に迷惑かかるんだぜ?アイツ、そういうことわかってんのか」と
勝也サンは顔を曇らせる。
「そもそも、このスケジュールボードは何のためにあるんだよ。休みが重ならないようにするためのものだろ?休みを取るなとは言わない。ただ状況を考えろってあれほど言ったのに
」……ごもっともです。
きくちぇ……残念だが、今回はおまいをかばってはやれぬ…
どこで何をしてるかは知らんけど
今のうちに無邪気にはしゃいでおくがいい……

。休み明けにこってりしぼられるのは確定しているのだから…(怖) 久しぶりに、窓口に有栖川クンがやってきた。
ちょっと見ぬ間にすっかり日焼けしてて
ますますカッコ良くなっていた。
「お久しぶりですね
」と声をかけると「つい先日も来たんだよ。えり湖ちゃんいなかったね」ですって。
あれ?
わたしの留守中に彼が来たら、
ゆかちゃんが必ず報告してくれるはずなのに…。
しかも
「せっかく身長が180cmくらいあるイケメンも連れて来てたのにさ」
ええええええ
彼女、そんな最重要事項をなんで教えてくれなかったんだ…
一瞬にして憎悪の炎が燃えたぎった。
今度あのオンナに会ったらとっちめてやるッ
!!…まあいい。
気を取り直して、彼に頼まれた地図のコピーをしていると
「えり湖ちゃん、髪の色変えたんだね」
!!!!!
コピー機の光が真横に移動する数秒間、わたしはこのオトコの顔を唖然と見上げてた。
たしかにわたしは先週、美容院で
普段より一段だけ濃いカラーリングを施してもらってはいた。
でもそれはまあ当然誰にも気づかれず
自分でも忘れていたような些細な変化だったの……。
何者なんだこのオトコは……すごすぎる……。
どうでもいいけど、わたしは美容院に行った翌日は必ずきくちくんに
「わたし髪を切ったんだけど、どうかしら」とほめ言葉を促し
「いいと思います」
「どこがどういう風に良い?」と執拗に追いつめると
「えーと、前も良かったですけど今はもっと良いです」という
質問にはまったくかみ合わず、しかも毎回同じ返答でその場をやり過ごそうとするこのオトコにも
特に不満を抱かず妥協してきた。
それが普通の というか
社会人としての精一杯の思いやりなんだろうと思っていたからさ。
それが、この有栖川クンの女あしらいの絶妙さはどうだ。
「有栖川さん…偉大な方ですね……」思わず呻くとご当人は
「あ、いやオレ、前は美容師してたから。 (ニコッ」 とのこと。
あああああああなるほどね。。。。
髪の色をちょっと変えたことにも気がついて
それをさらっと言葉にするなんて
そうか、美容師かぁ。(ホストじゃなかった~♪)
不動産屋に転身した今のスーツ姿はビシッ!とキマッてて本当にカッコイイけど
シャツのボタンをはだけたヘアスタイリスト姿の彼にも想いを馳せました。 人気あったろうと思います。ええ、尋常でないほど。
そんなカレに髪を洗われ「お湯は熱くない?」って聞かれたり
一緒に鏡を見つめて
「今日は毛先にパーマあてよっか。きっと似合うよ」とか言ってもらえるなんて、そりゃスゴイ。お客さんは大喜びだったことでしょう。こりゃもう十分にカリスマ美容師だ。
キャハ!わたしも彼に髪を切ってもらいたーいッ!!(///∇//)










」っていう