前記事で、大事なことを言い忘れましたが、
安倍晋三と海老沢勝二は、縁戚関係にあります。
この14年来、唯一の「慰安婦問題」を扱った番組、
NHKのETV2001『戦争をどう裁くか―問われる戦時性暴力』に
安倍晋三、中川昭一両氏は、
公正中立な放送をしろと圧力をかけました。
そして、これに対して、当時のNHK会長・海老沢勝二は、
無抵抗に放送現場への政治介入を許したのですよね。
2004年1月、朝日新聞がこのNHK番組改変疑惑を報じましたが、
海老沢勝二は、この政治圧力の具体的な内容を隠蔽しました。
NHK広報には、シリーズ全体の企画意図・編集方針は、
制作決定時から放送までの間、一貫して変わっていない。
放送内容に関しては、当初の予定どおりだった―という見解を崩させず、
右翼や政治家からの外部圧力を否定したのです。
朝日は、記事の信憑性の検証を
第三者機関「『NHK報道』委員会」に委託し、
「記者が疑惑を真実と信じた相当の理由はあるにせよ、
取材が十分であったとは言えない」という見解を出し、
これを受けて朝日新聞は社長の記者会見を開き、
取材の不十分さを認めました。
しかし、一方で記事の訂正や、謝罪はしませんでした。
力によって番組を改変させられた現場の制作者らも、
黙っていませんでした。
2005年、彼らは、この不正をNHKのコンプライアンス委員会に
訴えましたが、この機関はまったく機能せず、
長井暁デスクは、異例とも言える実名を明かしての
内部告発会見を行いました。
さて、政権与党の政治家の
「公正中立な放送をしろ」という言葉は、
圧力をかけたことになるのでしょうか?
また、右翼団体に押し入られ、名指しで殺すとまで脅され、
自宅にも抗議や脅迫の電話が殺到したという
番組のチーフディレクターの永田浩三氏が、
コンプライアンス委員会で証言した
安倍氏が発した放送総局長への
「只では済まないぞ。勘繰れ。」という言葉は、
圧力ではないのでしょうか?
たしかに、「番組を改変しろ。」という
直接的な言葉ではありません。
NHK幹部は、これらの言葉を忖度して、
安倍氏の言うように勘繰って、
政権の望むような内容に自ら番組改変を命じたのです。
この行為は、「脅迫」と「保身」なのです。
受信料を支払っている視聴者に対する不正です。
なぜなら・・
そもそも、NHK経営委員会は、
NHKの最高意思決定機関であり、経営方針など重要事項の議決、会長の任免、役員の職務執行の監督などを行うが、構成され12人の委員は、衆参両議院の同意を得て、内閣総理大臣によって任命されるのです。
NHK経営委員会の権限は極めて強力です。
会社でいう取締役会のような仕組みになっていますが、
その首は、政治家が握っています。
そして、あまり知られていませんが、
放送事業は、放送法により規制され、総務省(従前は郵政省)によって周波数の割当てを受ける免許事業。
つまり、電波を利用して地上波放送を行う場合(放送局の開設を行なう場合)には免許が必要です。 所轄官庁は総務省。5年に一度更新しなければならないのです。
但し、放送免許が既得権となっていて、既存の放送局に対して免許が再交付されるのが既成事実となっています。
しかし、1993年の当時テレビ朝日の取締役報道局長であった椿貞良氏が、民放連の会合で「『ニュースステーション』に圧力をかけ続けてきた自民党は許せない」とし、非自民政権樹立をうながしたとされ、テレビ朝日の免許取り消しが検討されたいわゆる「椿事件」がありました。
この事件はその後、
自民党政権にとっては、
自民党に逆らうと放送免許を取り上げられるぞ!という
「脅迫」の効果を発揮し、
放送局にとっては、
局の存続自体が危ぶまれるので逆らうまい!という
「保身」を強める種となりました。
そして、あろうことか、
自民党は、選挙にこのカードを使いました。
昨年2014年12月の衆議院総選挙の前に、
テレビキー局に対して、自民党が異様な文書を配布しました。
下がその全文です。
公平、中立、公正などの言葉が13回も出てきます。
ここを全て、自民党贔屓 と変えて読んで頂ければ、
この文書を正しく読むことができるでしょう。
この脅迫文を受け取った各局は、果たしてどのようなリアクションを取ったでしょう?
各局、どのテレビ曲も、
このような脅迫文を受け取ったことを
視聴者に対して報じませんでしたし、
こぞって自民党圧制の世論調査を報じ、
有権者の無力感を誘い、意思を扇動しました。
平成26年11月20日
在京テレビキー局各社
編成局長 殿
報道局長 殿
自由民主党
筆頭副幹事長 萩生田 光一
報道局長 福井 照
選挙時期における報道の公平中立ならびに公正の確保についてのお願い
日頃より大変お世話になっております。
さて、ご承知の通り、衆議院は明21日に解散され、総選挙が12月2日公示、14日投開票の予定で挙行される見通しとなっております。
つきましては、公平中立、公正を旨とする報道各社の皆様にこちらからあらためてお願い申し上げるのも不遜とは存じますが、これから選挙が行われるまでの期間におきましては、さらに一層の公平中立、公正な報道姿勢にご留意いただきたくお願い申し上げます。
特に、衆議院選挙は短期間であり、報道の内容が選挙の帰趨に大きく影響しかねないことは皆様もご理解いただけるところと存じます。また、過去においては、具体名は差し控えますが、あるテレビ局が政権交代実現を画策して偏向報道を行い、それを事実として認めて誇り、大きな社会問題となった事例も現実にあったところです。
したがいまして、私どもとしては、
・出演者の発言回数及び時間等については公平を期していただきたいこと
・ゲスト出演者等の選定についても公平中立、公正を期していただきたいこと
・テーマについて特定の立場から特定政党出演者への
意見の集中などがないよう、公平中立、公正を期していただきたいこと
・街角インタビュー、資料映像等で一方的な意見に偏る、
あるいは特定の政治的立場が強調されることのないよう、 公平中立、公正を期していただきたいこと
——等について特段のご配慮をいただきたく、
お願い申し上げる次第です。
以上、ご無礼の段、ご容赦賜り、何とぞよろしくお願い申し上げます。
因みに、
NHKが保有する債券の上位5社がすべて電力会社です。
合計で374億円。そのうち東電は145億円。
NHKは東京電力の電力債を保有していますので、
利益相反と言わざるを得ないでしょう。
NHKも原子力ムラの一部なのです。