柴屋軒 | 根多帖別冊 by おしろまん

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おしろまん です。
絵を描いていますので、そちらをメインにしたいのですが、お城の論考を書いたりしており、城関係がやたらと多いブログとなっています。
ブログ内容に即した、皆様の素敵なコメント募集中でございます~

五月の信州の事ばかりを書き綴っていて、一月の駿遠遠征のことを書きそびれていた。

駿州における目的地は主にふたつ、発掘の成果著しい駿府城と、山城の白眉・丸子城を見ることであった。

丸子城には静岡駅からバスで、朝から行けたので昼過ぎには図を摂ることができた。

で、zoomの「城飲み諸説あり」で度々話題に出た、丸子宿の丁子屋でトロロ飯を戴けた。

オオイタでは父が秋になると山芋を掘ってよく食べた。外で食したのは初ではないか。

実家では醬油だったが、ここ丁子屋では白味噌のようだ。

運転する予定はないため近くの「駿府匠宿」でつくられているビールもいただく。美味。

これに大満足で帰った訳だが、忘れていた。

 

ボクが初めて丸子(まりこ・鞠子)という地名を知ったのは城にあらず。司馬大人「箱根の坂」による。

今川家当主・上総介義忠が戦死した後、実権と駿府館を小鹿新五郎に奪われた上総介妻・北川殿と息子・龍王丸が身を隠したのが丸子であった。

で、帰ってきて気付いた。丸子城の谷を挟んで北側に「柴屋寺」があったことを。

今川上総介側近に連歌師として高名な柴屋軒宗長というひとがいたのは「箱根の坂」「新九郎奔る」に共通している。

 

北川殿&龍王が隠れ住んだ(とされるのは「箱根の坂」で、「新九郎~」では一時京に避難しているのだが)場所に宗長の庵があった(のは15世紀末ですか)のはどういうエニシなのか…まあ実際行って何がわかるわけではないが、せっかくだから行ってみたかったものである。