センサリー アウェアネスとは | エサレン®ボディワークサロン なみの音 in 福山

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エサレンプラクティショナー&センサリーアウェアネスリーダー Yukoのひとりごと

『センサリー アウェアネス』

その繊細で深い内容について

私のような「ただ、このワークが好き!」ということだけで

続けてきた者が言葉で説明するのは
少々荷が重いように感じるのですが、

少しでも興味を持ってくださった皆さまに

どういうものなのか感じ取っていただけたら嬉しいなと思い

書いてみることにしました。


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センサリーアウェアネス、日本語に訳すと

「感覚の気づき」ということになると思いますが

この言葉は今回私が受けてきたワークショップのリーダーである

ジュディス・ウィーバー先生の師である

シャーロット・セルバー(1901-2003)という女性によって

作られたものだそうです。


photo:02


(シャーロット・セルバー)



しかしこのワークの原型は

ドイツ人女性で体操の教師だったエルザ・ギンドラー

(1885-1961)が、彼女の闘病経験をもとに

1920年代に作られたものでした。


ギンドラーはその当時とても人気の高かった

器械体操(gymnastics)を教えることから離れ

他人が作ったパターンやテクニックに従うのではなく

人々がその人らしい経験を探求することとを許す形の

彼女独自のワークを発展させました。

そしてシャーロットはエルザの行ってきたことを

1930年代後半にアメリカに持ち込んだ弟子の一人です。


☆☆☆


センサリー アウェアネスは座学でなにかを学ぶものでなく

体験または実験とも言えるような実践を通して

感じ・気づくものです。

それぞれの人が感じ、経験することに

「良い・悪い」「正しい・間違っている」はありません。

何かの「メソッド(方法)」や「テクニック(技法)」を

学ぶものでもありません。


ワークでは呼吸・からだの動き・重力・バランス・

自分そして周りの人たちや環境とのかかわり など

人間として基本的な機能や行動に注目し

自然のままの形で注意深く体験していきます。

(その殆どは子どもの遊びのようなものだったりします)


そうしていくことで

今まで人に教えられて疑いもしなかったこと、

生きていくうちに知らず知らず身に付けてきた

本当の自分らしくない「条件付け」に気づき、

なにが本当に自分にとって大切なのかに

思いを馳せられるようになり

より自分らしく生きるための選択肢の幅が広がります。


自分にとっての「真実」に出来る限り誠実であろうとする、

そして周りにいる人たちがそうしようとすることを

受け入れる・・・


こんなところが

私がこのセンサリー アウェアネスについて好きな部分であり

理解しているだろうと思われる部分です。

awarenessとは「目覚め」「覚醒」という意味もありますね。


センサリー アウェアネスについて、

きっとまだ私には理解しきれていない

もっと深い意味があるのかもしれませんが・・・。


☆☆☆


シャーロット・セルバーは哲学者であり東洋学者でもあった

アラン・ワッツ(1915-1973)に1956年に出会い、

そのワークを体験した彼は

「これは生ける禅だ!」と言って絶賛したそうです。


また鈴木俊隆老師

(1904-1971 曹洞宗の僧侶。1959年に渡米後

サンフランシスコ禅センターやタサハラ禅マウンテンセンターを

設立した)はシャーロットに出会い

センサリー アウェアネスはまるで禅のようだ、と話したそうです。

二人はともに何度もワークショップを開き

シャーロットはその当時僧侶ではない人間として

禅センターでワークショップを開くことを許された

ただ一人の人間だったということです。


アラン・ワッツの紹介で1963年、

シャーロットは最初の体験学習型ワークショップを

エサレン研究所で開催することになります。

その後も研究所で数多くのワークショップを開き

センサリー アウェアネスはエサレンボディワークにも

大きな影響を与えることになるのです。


ゲシュタルトセラピー、ソマティック・エクスペリエンシング

その他多くの心理学の分野にも影響を与えたのが

センサリーアウェアネスなのです。


☆☆☆


長い説明になってしまいましたが、実は

「自分のセンサリーアウェアネス」を理解するには

実際に体験することが一番だと思います。


今年も秋にジュディス先生が来日されます。

センサリーアウェアネスについてや、

シャーロットやジュディスの言葉、

ワークショップの日程などの情報が

センサリー アウェアネス ジャパンのHPに

掲載されていますのでご覧になってください。

http://www.sensoryawareness.jp/




次回は私が体験したコルテスでの

センサリーアウェアネスについて書いてみることにしますね。



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