中学生デビュー。身だしなみも整え、もともと茶色かった腰まで伸ばした髪は目立ち、ちょっと派手なグループの子達と仲良くするようになった。
根暗は無理をして陽キャラギャルと友達になった。
いつも守ってくれる、けいくんは、もう学校には居ない。虐められたくなくて必死だった。
小学生の惨めな貞子は卒業よ。心機一転、明るい人気者を目指そう!
はじめはそんな理由だったけれど、友達ギャルは意外にも人を大切にする人情派でイイ子だった。
友達に恵まれた。私の人生は好転していくように思えた。もう惨めで汚ない放置子ではない。自分の足で自分の人生を歩いて行こうと決意した中学1年生。
流行りの雑誌を読んだり、メイクをし合ったり、カラオケに行ったり、買い物を楽しんだり、恋ばなをしたり
女の子っぽい生活に馴染んできた。
それでも虐められた記憶は色濃く、友達と会っていない時間は、嫌われたかもしれない妄想に支配された。
嫌われないことを第一目標に明るくイイ子を演じることにどこか疲れてしまった。どれだけ仲良くなっても上部だけの関係に感じた。
本当の私は明るくも楽しくもない根暗だ。
そんな姿は誰にも見せられない。
人を信じることが出来なかった。
家族の話になると疎外感があった。
そんな自分を変えたくて、派手なメイクに、金髪に近い茶色い髪色に染めた。
買ってもらったばかりの携帯電話で、人とのコミュニケーション方法などを調べて、人の懐に飛び込む術のようなモノを学んだ。
たくさんの本を読み込み、どんな話題にもついていけるように気をつけて、何を頑張っているのか分からないぐらい自分のキャラを作っていった。
学校だけではおさまらず、地元の不良の集まりにも顔を出すようになり派手な自分を演出し続けた。
それはとても疲れる作業だった。一人でいることも孤独だが、人付き合いも楽ではないことを知り、どちらの立場も学んだ。
人と仲良い関係を維持する為には、それなりの努力が必要になった。
そんな中でも、私がどんな態度をとっても変わらずに接してくれる絶対的な存在が、けいくんだった。
私が感情的に怒ることが出来るのも、素をさらけ出せるのも、気を張らずに居られるのも、けいくんの前だけだった。
でも彼は、ただの幼馴染み。
いつもよく分からない難しい話をしてくるが、それ以上の関係になることはなかったので、私もそれ以上は望まなかった。この関係性の基盤は"安心感"だ。
友達のドキドキ、キュンキュンの、こっちが恥ずかしくなるような恋ばなを聞く中で、私がけいくんに抱く気持ちは恋とは少し違うのかもしれないと気付き始めた。
地元の不良の集まりの中で、そこの集団のリーダーのような存在のお兄さんがいた。
27歳の俺様気質でドSな彼は、私に目をつけた。
14歳差の年上の男性に意地悪をされる日々
漫画「花より男子」の道明寺司っぽい。
低音ボイスで
司「お前のことイジめんの楽しいわ。今日から俺のペットな。」
そう言われて
私は"安心感"ではない方の"危険な香り"がする大人の恋に落ちたのでした。
続く