昨日ですかね、観に行ってたんですが
誰か誘おっかな~と思いつつ、結局一人で行ったんですが
こ・・・これは
一体誰を誘って観るのが正解か分からない(;´Д`)
という、割とトラウマ級なストーリーでして。
あの、お舞台そのものは良かったんですよ。
役者さんとか何やら色々。
公式サイトになぜか飛べないので
取り急ぎ証拠写真をば。
世界観かっこよ!!!
原作、アニメなのかな? 漫画なのかな?
元々のビジュから抜け出たような、いえそれ以上の再現性(;´Д`)
この男前役者さんが、目の前を横切ってくれるおいしい席だったのじゃよへっへへ・・・
会場はこんなところ。
シャレオツ!!
大阪城ホールの近くではあるんだけど、そっちとは反対方向なので
しばし迷って開演ギリギリにw
さぁ本題に入ろうか・・・
ネタバレ込みなんで、今後控えてるアニメ映画を鑑賞予定の方は、素通りするがよし。
ストーリーですがね。
雨の夜、訳アリ妊婦が、とある宿屋を訪れる。
抜けてる番頭と、コワモテおかみは、満室だったところを渋々受け入れ
訳アリ妊婦を、訳アリの部屋へ泊まらせる。
同時に宿泊している怪しい薬売り。
彼はこの世のモノならざる物の怪を成仏させるのが本業のお方で
ということはこの宿屋にも、物の怪がいらっしゃるわけ。
結論から言うと、この宿の物の怪は
以前遊郭だった時代に、宿屋のおかみに無理矢理堕胎された水子たちだった。
遊郭ゆえ、仕事上の失敗による妊娠はつきもの。おかみは心を鬼にして、嫌がる遊女達を何人も堕胎していく。
訳アリ妊婦が宿泊したのは「始末部屋」と呼ばれた堕胎部屋のなれの果てのスペース。
妊婦に呼応して、わらわらと湧いてくる水子たち。
悪気はない。悪さもしないが、ただ「生まれたかった」「おっかあに愛されたかった」という思いで、成仏できずにいる。
「仕方なかったんだよ」と言い放つおかみだが、そんな元遊女のおかみですら、我が子を堕胎した経験がある。
しかしその経験から、2人目を妊娠した際「この子だけは隠し通してでも」と、ひっそり産んで育てる。それが抜けてる番頭の徳次だった。
母とも名乗れず育てた徳次に、おかみは遊女達の堕胎作業の手伝いをさせる。「これは人助けなんだよ」と言い含め。
もう・・・もう・・・何が何やら!のトラウマオンパレードでしょ?!(;´Д`)
最終どこに決着して成仏するんだ!と思ったら、それはちゃんとええ感じでまとまりました。詳しくは控えますが、ちゃんと皆成仏いたします。
そしてダダ泣きしました(;´Д`)
おかみが堕胎した一人目の息子・イチが
「徳次は良くて、どうして俺はダメだったんだよ!」と嘆き続けるのですが
「徳次を産んだってことは、それだけ俺の時に後悔したってことだよな」
と自分の腑に落とすのです。号泣(;´Д`)(;´Д`)
しかし堕胎のシーンは、シンプルなのに胸が裂かれそうなグロさでした。
ヘソの緒に見立てた赤い帯でつながる親子を、おかみや徳次が、帯を引きちぎることで離ればなれにしていくのです(;´Д`)(;´Д`)
ここまで水子問題に迫った作品が、「透明なゆりかご」以外にあったでしょうか?! カムイ伝とかで生まれたての子を殺すシーンくらいしか浮かばん(;´Д`)(;´Д`)
で、トラウマについて、延々解説考察したい。
えーと前置きですが、俺は後にも先にも、中1息子Y氏が1回こっきりの妊娠経験で
堕胎流産ともにありません。化学流産とかあったら知らんけど。
そんな俺ですらトラウマを感じるのに
一度でも似たような経験のある女子なら、何とする・・・?! マジでマジで。
まして、男子でも同じです。
嫁や恋人の堕胎流産を経験してる男子とて、どんな痛みを感じるやら。
そうした生臭いことに無縁の、例えば我が子Y氏を連れて観たとしても
どんな気持ちで何の感想を語れば良いのだ(;´Д`)(;´Д`)
結果、一人で観に行ってホント正解だったのかもしんない・・・と思わざるを得ないのでした。
女子の悲しい堕胎が、遊女の時代で終わってるならまだ良かった。
違うのです。現代にも連綿と受け継がれてる、現在進行形の問題なのです。
望まぬ妊娠、堕胎に至れず一人きりでの出産、産んだら死んでいた、もしくは殺した
そうした経緯で、すでに心も体も傷付いてるのに、司法的に咎められるのも女子だけです。
男子は決して訴追されない。
遊女たちのエピソードでも、腹の子の父達の責任なんて、一切問われませんでしたからね(;´Д`)
生まれられなかった子も、また生まれられた子も
皆無邪気に母のみを求める。
いえ、父の役割ももちろん大事ですよ。
わしとて、旦那居なかったら、あの思春期男子とっくに葬り去ってるかも、と思う瞬間がちっともゼロではありません。
なのに子は、いつの時代も母を求める。
そして世間は、子の製造元の半分である父を咎めず、母が責任を負う。
まー体のつくりが違うからしょうがないっすけどね?!
もう俺は舞台を観て、自分が哺乳類であることすら呪わしくなりましたwww
なんで・・・なんで腹で育てて産んで、生まれたあとに乳やって育てるのも女子って構造になってんだ・・・
男子なんて恐らく、花粉飛ばすくらいの気軽さで精子ばらまいてんだよなぁ、いいなぁいいなぁと心底うらやましくw
真剣に考えた。男女ともに花粉ばらまきシステムで、人間の妊娠出産を改革できないかと(できるかw)
でもそのくらいしないとマジで、男女平等とかあり得ませんからね?! この人間社会で!!
でもなぁ俺、分かるんだよその、母を求める心ってヤツが・・・
自分が母となって、哺乳類のメカニズムに嫌気がさしてなお
俺は俺の母に、父とは全然違う、一定のファンタジーを、いまだにほんのちょっぴり抱いてないこともない!ってな!
ちなみに俺と母は
俺の出産後に俺の闇がたっぷり噴出し
何ならそれこそ、自分のヘソの緒食ってまで浄化して
数年にわたる絶縁を乗り越えた、という生臭いエピソードがありますが
その、俺が絶縁に至れるに至ったきっかけも
母の堕胎カミングアウトからだったのでwww
まー詳しくは、これまでにもさんざん書いてるので控えますし
俺は何なら、その堕胎されたきょうだいたちのおかげで、今の俺があるとまで思い、感謝には至ってるのですが
・・・あの物の怪たちみたいに、あんな風に天に昇っていったとしたなら何とする(;´Д`)(;´Д`)(;´Д`)
やっべぇ、この舞台、危うく母を誘うかもしれないところだったじゃねぇかゲラゲラwww
まぁ、母と二人で観ても、それなり面白く、闇寄りの感想を互いに吐けたとは思いますが、まぁそれにしても。
そんなこんなで、まぁディープなストーリーです。
例えば、戦争モノの作品を観ても、俺の心にここまでは刺さらない。
だって日本においては、戦争は一応過去のものになってるから。
過去に起こった出来事で
すでに何らかある程度の癒やしも経て
問題は残ってはいるけど、とりま今は平和だから、これからのことについてはゆっくり考えよう・・・ってできるじゃん。
でも、水子は!! 堕胎は!!! 今でしょ(;´Д`)
まぁね、人間とて、単なる生命体のひとつでありますから
毎日何かが生まれて死んでいくこの世で、水子の存在とて、自然のことわりではあるかもしれないですよ。
何もそんなにセンチメンタルに「生まれたかった!」「おっかぁ!!」と、水子の当事者が思ってるとも限らないわけです。
(水子の当事者てw)
何なら俺とて、「宿っただけで何らかの経験」「そしてそれは、堕ろさざるを得なかった親にしたら、たくさんの後悔も含んでるかもだけど、それとてもあまたある経験のひとつ」と思っており
水子の当事者も「じゃねー、バイバーイ! 次いってみよー!」みたいな感じで、割とさっぱり生まれ変わってるかもしれんですけどやなw
なんだろな、芽吹いた命を人為的に間引くのが
人間だけだから、余計罪深く感じるのかな。
でもそんなの、枝の剪定や、何なら爪とか髪切るのと変わらんかもしれんし(;´Д`)(;´Д`)
かといって女子側の体の負担は、爪切りとは雲泥の差やけどな!!!!
なんしか
ただ泣かせよう、みたいな目的で
うっかり扱ってはいかんテーマなのです。
でも
お舞台では、軽く扱ってたわけじゃないです。
むしろあそこまで、母や水子達のあれこれを、ディープに描いた作品を俺は知りません。
だからなおさら色々考えちゃうんだよう(;´Д`)(;´Д`)
ひょっとしてそういう作戦?! 不妊治療とかばっかり報じられて、望まぬ妊娠の根本的問題が、全然解決されない現代への警鐘なの?! だったら大成功だよ!w
ちなみに、おかみが堕胎した、イチ役の方が
訳アリ妊婦を追う殺し屋の役も兼任してまして
その殺し屋、水子たちにあっさり殺されてしまうんですよwww
あれだけ生まれたがってたイチが、一方では殺し屋で、しかもすぐ死んでいくっていうwww
そういう皮肉には笑えましたww
皆さんは、哺乳類の妊娠メカニズム、人間だけの早産状態による女子への多大なる負担、永遠に信仰される母性伝説について、いかが思われますでしょうか。
(問いかけのひとつひとつが全部重いwww)