hullで配信中の<緑豆の花>見終わりました。
2019年 SBS 全48話
概要
1894年甲午農民戦争(東学農民革命)の中で、農民軍と討伐隊に分かれて
戦わなければならなかった腹違いの兄弟の波乱万丈なヒューマンストーリー。
↑ワウコリアより引用
あらすじ
19世紀末の朝鮮。汚職役人の長男ペク・イガン(チョ・ジョンソク)は庶子として蔑まれ、父親の汚れ仕事を手伝ってきた。一方、腹違いの弟で嫡子のイヒョン(ユン・シユン)は、父親の期待を一身に背負い、日本留学を終えて科挙受験の準備中であった。ある日、日易商人のソン・ジャイン(ハン・イェリ)は商売のためにイガンたちの村を訪れる。役人に取り入ろうとする彼女だが、そこで民ばかりが苦しむ腐敗した政治を目の当たりにする。そんな中、チョン・ボンジュン(チェ・ムソン)ら東学教徒が結成した反乱軍により、民乱が勃発。ペク家は落ちぶれ、イヒョンは討伐隊の兵士に、イガンはボンジュンとの出会いを通じて反乱軍の義兵となり…。
↑公式サイトより引用
<東学党の乱>と呼ばれる農民蜂起をベースに、朝鮮王朝が内部から崩壊する過程を
権力を持った者、持たざる者との視線を通して力強く描かれた歴史大作だと感じました。
<東学党の乱> ウキペディアより引用。
↓
甲午農民戦争(こうごのうみんせんそう)は1894年(甲午)に李氏朝鮮で起きた農民の暴動、内乱である(1894年1月11日 - 1895年3月29日)。関与者に東学の信者がいたことから東学党の乱(とうがくとうのらん)とも呼ばれる。東学党は困窮する朝鮮農民を主体とする一派で、政府に対する経済改革要求から政治運動に発展し、暴動は全土に波及した。なお、大韓民国では東学農民運動や東学農民革命と呼ばれている。この暴動の処理を巡って、大日本帝国と清国の対立が激化し、日清戦争に発展する。また、大日本帝国は清朝勢力の強化を恐れると同時に朝鮮に出兵した。この時の天津条約に基づく動きも日清戦争の発端へつながる。
学校でもあまり学んでこなかったこの時代の歴史。
東学党の乱はドラマ<明成皇后>2001-2002年 KBS 全124話 でも取り上げられていましたが
農民蜂起にフォーカスして描かれた<緑豆の花>は王朝の無策と農民たちの喘ぎが
手に取るように伝わり、回が進むにつれ、人々の葛藤に思いをはせ、、両班の理不尽さに憤慨し
何度も胸を締め付けられました。
※キャスト
チョ・ジョンソク ペク・イガン役 東学農民運動別動隊隊長、庶子
男前のかっこいい役が多いチョ・ジョンソク
上手な役者さんですが、今回は脇役達が名優揃いで
彼の演技がそれほど目立たなかった…。だからこのドラマ本当にすごい!
でもSBS演技大賞で最優秀賞を受賞していました
ユン・シユン ペク・イヒョン 役 イガンの異母弟、役人、嫡子
爽やかな好青年の印象が多いのですが今回は汚れ役に挑戦、
が、いかんせん、表現力が足りな過ぎて残念。キム・タックから抜け出せないな~。
ハン・イェリ ソン・ジャイン役 商団・全州旅閣の長
SBS演技大賞で優秀賞を受賞。頷けます!
様々な思いを目でも指先でも、肩でも表現できる演技に唸り通しでした。
上手いに尽きます。<六龍が飛ぶ>でチョク・サグァンを演じた時も
ただの女優さんじゃない気配を感じましたがやはり今回も素晴らしかった。
チェ・ムソン チョン・ボンジュン 役 東学農民運動を導く民衆の英雄、緑豆将軍
彼のドラマも何本も見ていますが、チョン・ボンジュン役はまさに彼のためにあった!
と言うぐらい、ぴたりと当てはまりました。民を思い、国を思う、寡黙な将軍。上手かった!
チョン・ギュス トンロッケ(村の犬) 役 チェ・ギョンソンの部下
今回個人的に一番彼の出てくる場面で多く泣きました。
本当に参った!!様々なドラマで良い人からずる賢い悪人迄演じる俳優さん。
最後の出演シーンで、彼の歌が流れるのですがもう号泣に次ぐ号泣でした。
パク・ヒョックォン ペク・マンドゥク 役 イガンとイヒョンの父、悪徳役人
お約束で本当に最後まで厭な奴…😨
このいやらしさが上手くドラマを引きたてました。
シリアスドラマにはこういう役者さんがとても重要な気がします。
ソ・ヨンヒ ユウォル 役 イガンの母、ペク家の元使用人
とても好きな女優さん。儚げだけれども芯は強くて
最後に大きな力を出せるそんな役を今回も…。とにかく愛らしい💛
<善徳女王>の時演じたトンマンの養母ソファ役もほんと良かった。
今回も期待を裏切らず。
※その他キャストは書ききれません、他のドラマで主役を演じるレベルの俳優さんが
ほんの数カットだけ出演する事も有って、贅沢だし、このドラマに参加したい方が
多かったのではと思うほどでした。総じて王宮のキャストが若干貧弱。
重要人物<興宣大院君>にだれを持って来るか興味が有りましたが、納得の俳優さんでした。
※朝鮮王朝末期、農民たちの喘ぎに耳を貸さない政権は、農民蜂起の鎮圧を
他国に依頼、結果それが、王朝を足元から瓦解させる端緒となる。
命をも惜しまず、自国を守るために動き始めた義兵達それぞれの生きざまが
決して美しいだけでは無い姿で次々と描かれる。
国を守るとはこういう事、国を捨てるとはこういう事、国を失うとはこういう事
全てに考えさせられる大作だったと思う。
最後まで目が離せなかった。そして最後にまたたくさんの涙がこぼれた。名作!