ネットフリックスで配信中の<ムーブ・トゥ・ヘブン>見終わりました。
<Move to heaven>とは“天国へのお引っ越し”。
概要
アスペルガー症候群の主人公が遺品を整理して死者の思いを遺族に届ける物語。
キャスト
ハン・グル役/タン・ジュンサン アスペルガー症候群 驚異的な記憶力で難問を解決
上手い!!これは適役だった。アスペルガーやサヴァン症候群を演じる役者さん多く見て来たけれど
彼はとても印象深い演技をしてくれた。肩のすくめかた、目の位置、不安感を押さえながら
発する言葉など、表現力が素晴らしかった。 <愛の不時着>で北朝鮮の兵士を演じていた時は
さほど印象に残らなかったけれど、俳優としてのキャリアも長く、このグル役は代表作になりそう。
チョ・サング役/イ・ジェフン グルの叔父。グルの父・ジョンウの異父弟。
破天荒なチンピラ系が意外と似合っていた。<シグナル>で見せた、渋い役とは違った演技で
ドラマの流れを作ってくれた。彼の出るドラマに不作は無いな~。
ナム役/ホン・スンヒ グルの家の向かいに住む女の子。
ドラマの邪魔にならなくて、好印象。<ナビレラ>に出てましたね。アラに似てるけど
全然押しつけがましく無くて気に入った~。
ハン・ジョンウ役 チ・ジニ チ・ジニ様が出ているから見始めたのですが、こんなに
素晴らしいドラマとは思いませんでした!!大収穫!!
すっかり父親役が似合うようになりました。私を韓流の沼に呼び込んだお方です
どんなに年を重ねてもにじみ出るダンディさと、繊細さは消えませんね。
ドラマですがお会いできて嬉しかったです
※
遺品の整理を依頼された故人の部屋の前で一礼し
<○○さん、あなたは○○年○○月○○日に逝去されました。私はムーブ・トゥ・ヘブンの○○です。
これから私達があなたの最後の引っ越しのお手伝いをします>と伝え、
ここから、物語が展開されていく。
主人公のグルは、ヘッドフォンで音楽を聴きながら、淡々と部屋の片づけをはじめ
故人の生活を想起させる大切な物を遺品箱に入れて行く。
彼の仕事の仕上げは、その遺品箱をゆかりのある人に届けること…。
一つの死の中には何も語らず亡くなって行った人のストーリーがあり、
毎回涙が溢れた。最終話、グルの成長を優しく包んでいく樹々達の美しい景色が
物語の終わりにふさわしく、後味のいいドラマとなりえている。
命の重さを押し付けるのではなく、故人に関わる人達の優しさの押し付けもない。
このドラマを見て、もちろん<死>と言う物は全ての終了を意味するのではあるけれど
決して悲しい物ではなく、これをもって命の曲線の最後まで到達できるのだと言う不思議な
感慨を得られた。
<死んだら終わり>ではなく、<死んで終わりとする>そんなことを伝えてくれたドラマだった。
多くの人に見ていただきたい。