6話『タイムリミット』
11月08日(土曜日)
午前9時06分
今日は、大が おそらく
『休み』なのだと 言う事を、私は、いつもより… 遅い時間のメールで 知りました。
大「おはよう!彩香…
お前、休みか? 今日…」
彩香「おはよう!休みだよぉ~」
私は、土日と休日の為…
まだ、布団の中に居ました。
まなと、りんには 関係ない様で、朝早くから…
2人で、食パンをかじりながら…
近くの、公園で 遊んでいます。
大「そかぁ~ ってか 俺 連れと、出掛けてくるわぁ」
「えっ!? 」
こんな事 初めてなので
少し、戸惑いましたが…
考えて見れば… 彼だって 普通の、26才の青年です。
友達だって、沢山居るはず別に、珍しい事ではありません。
彩香「そう…行ってらっしゃい!気をつけてね」
そう…送信し
携帯を閉じた後…
私は… 昨夜の事を、思い出し…
天井を、見上げました。
・・・・・・涙が
瞳の奥に、戻されては
又・・・・溢れ
そして… 頬を、伝います。
・・・・・・そう
私は…
この、恋の タイムリミットを、決めました。
タイムリミットは!?
・・・クリスマスイブ
(それまでに…私は…
彼から… 身を引こう…)
午前9時06分
今日は、大が おそらく
『休み』なのだと 言う事を、私は、いつもより… 遅い時間のメールで 知りました。
大「おはよう!彩香…
お前、休みか? 今日…」
彩香「おはよう!休みだよぉ~」
私は、土日と休日の為…
まだ、布団の中に居ました。
まなと、りんには 関係ない様で、朝早くから…
2人で、食パンをかじりながら…
近くの、公園で 遊んでいます。
大「そかぁ~ ってか 俺 連れと、出掛けてくるわぁ」
「えっ!? 」
こんな事 初めてなので
少し、戸惑いましたが…
考えて見れば… 彼だって 普通の、26才の青年です。
友達だって、沢山居るはず別に、珍しい事ではありません。
彩香「そう…行ってらっしゃい!気をつけてね」
そう…送信し
携帯を閉じた後…
私は… 昨夜の事を、思い出し…
天井を、見上げました。
・・・・・・涙が
瞳の奥に、戻されては
又・・・・溢れ
そして… 頬を、伝います。
・・・・・・そう
私は…
この、恋の タイムリミットを、決めました。
タイムリミットは!?
・・・クリスマスイブ
(それまでに…私は…
彼から… 身を引こう…)
6話『タイムリミット』
彩香「ねぇ~ 大ってさぁ~ イケメンだから、高校の頃、モテたでしょう?」
大「俺かぁ~? 俺なんてモテへんよ…学校には、昼寝しに行ってた様なもんや彩香は?」
(ん?私は、何故か…自分の 輝いていた、高校時代を、思い出しました。)
勉強は、好きでは 無かったけど…
友達がいて
彼氏がいて
帰りに、パフェなんて 食べたりして…
スカートの丈で、注意され
部活は、ひたすら、帰宅部
決して、真面目では無かった、高校生時代・・・
そう!?
あの時、付き合ってた…
大久保君 今頃、どうして
いるだろう?
何で、別れたんだっけ?
忘れたけど…
(クスッ)
同級生だったから…
もう…彼も、40才
立派な 中年の仲間入りだ(笑)
そんな事を考え、1人で
(ニタニタ)していると…
<ピピピ…>
大から、メールが・・
大「おーい!起きとるかぁ~!?」
(あっ まずい!)
私は、慌てて メールを書き込みます…
けれど・・・
私は・・・『彩香』
『彩香』なら、やっぱり
彩香「わたしぃ?なんかぁ一杯 告ってくる男いたけど… ほらぁ~ わたしぃ イケメン好きじゃん?
タイプじゃないと…ちょっとねぇ~ 告られても、ウザイって感じ!」
(オイオイ… どの口が言うんだぁ? その強気な 台詞は…)
私は、頭を ポリポリかいた。
すると、すぐ大から…
大「そかぁ~ 彩香 めちゃ 可愛いもんなぁ~
なぁ~ 彩香… 俺… お前に 会いたい!!」
「えっ!? 」
大の、この言葉で 私は
一気に…現実の世界に
引き戻されました。
(どっ どうしよう…)
額に、うっすらと 汗が
滲みます…
(ここは、ゴマかさなければ…)
私は、必死に次の送信の 言葉を、考えました。
けれど、何も 浮かんで来ません!
・・・・その時
頭の中に… 『彩香』の
声が…響きました。
『いいえ 私は もっと
堂々としていなければ…』
(何を 言ってるの!?)
慌てて… 私が 止めます。
私「こんな事 何時までも続けられっこない!
いっその事…全部 正直に話そうか!? 」
彩香『ダメよ!!そんな事したら、大に嫌われるわ!!』
頭の中の 自分と『彩香』
が、言い争いを 繰り返します。
・・・・・・・そして
その後
ゆっくり目を開けたのは!?
・・・・・『彩香』でした。
彩香「会いたいね! 本当に…」
すると、すぐ 大から…
大「大阪へおいでや… それか、俺が 長野へ 行こか!? 」
『彩香』は、更に 強気にいきます。
彩香「私が、大に会いに 大阪に行くわ!」
送信を、押す指が ワナワナ
震え出します。
大「ほんま?ほんまに 来てくれんの? 大阪に!?
いつ!? 」
彩香「そうねぇ~ 仕事が有るから… 連休取って
クリスマス イブ辺りかなぁ~」
送信ボタンを、押してから
私は、壁の カレンダーを 見上げました。
(後、1ヶ月と ちょっと…)
額の、冷や汗が… 油汗に 変わる…
大「そかぁ~ じゃあ
それ 決まりやなぁ~ イブの日は 休み取るし 俺 … ほんまに? ほんまに 来て来れるんなや?」
彩香「うん!楽しみだね!一杯 デートしよう!!」
大「せやなぁ~ 待ち通しいわ~俺 」
そんな、やり取りの最中
彼の返信の文字が…
涙で、滲んで…
歪んでゆきます。
・・・やがて
大粒の雫が・・・
愛しい彼の文字に・・
1つ 又 1つと こぼれ落ちてゆきました。
最初の頃の ワクワク感とは 違う… 私の嘘は…
彼を 愛し始めてから…
切なく・・・
苦しい・・・嘘に
変わってゆきました。
最初の頃は…
想像もつかなかった…
こんな、気持ちになる事など…
私の正体を知ったら?
彼は・・・
間違いなく、軽蔑し
去って行くでしょう…
彼が、恋をして…『会いたい!!』と 望んでいるのは…
20代の頃の私…
(私が 作りあげた『彩香』
なのだから!)
それから… 暫くの 何気ない やり取りの後…
大からの…返信は 少しずつ… スローになり…
・・・やがて
・・・・・・止まりました。
私は、15分待ち
今日 最後のメールを
彼に送ります。
「愛してるわ…お休み…」
大「俺かぁ~? 俺なんてモテへんよ…学校には、昼寝しに行ってた様なもんや彩香は?」
(ん?私は、何故か…自分の 輝いていた、高校時代を、思い出しました。)
勉強は、好きでは 無かったけど…
友達がいて
彼氏がいて
帰りに、パフェなんて 食べたりして…
スカートの丈で、注意され
部活は、ひたすら、帰宅部
決して、真面目では無かった、高校生時代・・・
そう!?
あの時、付き合ってた…
大久保君 今頃、どうして
いるだろう?
何で、別れたんだっけ?
忘れたけど…
(クスッ)
同級生だったから…
もう…彼も、40才
立派な 中年の仲間入りだ(笑)
そんな事を考え、1人で
(ニタニタ)していると…
<ピピピ…>
大から、メールが・・
大「おーい!起きとるかぁ~!?」
(あっ まずい!)
私は、慌てて メールを書き込みます…
けれど・・・
私は・・・『彩香』
『彩香』なら、やっぱり
彩香「わたしぃ?なんかぁ一杯 告ってくる男いたけど… ほらぁ~ わたしぃ イケメン好きじゃん?
タイプじゃないと…ちょっとねぇ~ 告られても、ウザイって感じ!」
(オイオイ… どの口が言うんだぁ? その強気な 台詞は…)
私は、頭を ポリポリかいた。
すると、すぐ大から…
大「そかぁ~ 彩香 めちゃ 可愛いもんなぁ~
なぁ~ 彩香… 俺… お前に 会いたい!!」
「えっ!? 」
大の、この言葉で 私は
一気に…現実の世界に
引き戻されました。
(どっ どうしよう…)
額に、うっすらと 汗が
滲みます…
(ここは、ゴマかさなければ…)
私は、必死に次の送信の 言葉を、考えました。
けれど、何も 浮かんで来ません!
・・・・その時
頭の中に… 『彩香』の
声が…響きました。
『いいえ 私は もっと
堂々としていなければ…』
(何を 言ってるの!?)
慌てて… 私が 止めます。
私「こんな事 何時までも続けられっこない!
いっその事…全部 正直に話そうか!? 」
彩香『ダメよ!!そんな事したら、大に嫌われるわ!!』
頭の中の 自分と『彩香』
が、言い争いを 繰り返します。
・・・・・・・そして
その後
ゆっくり目を開けたのは!?
・・・・・『彩香』でした。
彩香「会いたいね! 本当に…」
すると、すぐ 大から…
大「大阪へおいでや… それか、俺が 長野へ 行こか!? 」
『彩香』は、更に 強気にいきます。
彩香「私が、大に会いに 大阪に行くわ!」
送信を、押す指が ワナワナ
震え出します。
大「ほんま?ほんまに 来てくれんの? 大阪に!?
いつ!? 」
彩香「そうねぇ~ 仕事が有るから… 連休取って
クリスマス イブ辺りかなぁ~」
送信ボタンを、押してから
私は、壁の カレンダーを 見上げました。
(後、1ヶ月と ちょっと…)
額の、冷や汗が… 油汗に 変わる…
大「そかぁ~ じゃあ
それ 決まりやなぁ~ イブの日は 休み取るし 俺 … ほんまに? ほんまに 来て来れるんなや?」
彩香「うん!楽しみだね!一杯 デートしよう!!」
大「せやなぁ~ 待ち通しいわ~俺 」
そんな、やり取りの最中
彼の返信の文字が…
涙で、滲んで…
歪んでゆきます。
・・・やがて
大粒の雫が・・・
愛しい彼の文字に・・
1つ 又 1つと こぼれ落ちてゆきました。
最初の頃の ワクワク感とは 違う… 私の嘘は…
彼を 愛し始めてから…
切なく・・・
苦しい・・・嘘に
変わってゆきました。
最初の頃は…
想像もつかなかった…
こんな、気持ちになる事など…
私の正体を知ったら?
彼は・・・
間違いなく、軽蔑し
去って行くでしょう…
彼が、恋をして…『会いたい!!』と 望んでいるのは…
20代の頃の私…
(私が 作りあげた『彩香』
なのだから!)
それから… 暫くの 何気ない やり取りの後…
大からの…返信は 少しずつ… スローになり…
・・・やがて
・・・・・・止まりました。
私は、15分待ち
今日 最後のメールを
彼に送ります。
「愛してるわ…お休み…」
第6話『タイムリミット』
家に帰宅し・・・
夕食の支度をしていると
<ピピピ…>
大から メールが 入りました。
大「今、仕事終わったで!
彩香 何しとん?」
私は…作りかけの シチュー
の火を止め…
「今、大の事 考えてた」
と 送信すると… すぐ
大「俺と 一緒やなぁ~」
と 返信。
私は… 次第に彼の言葉で 『彩香』になっていきます。
彩香「ストーカーの事ならもう 大丈夫だよ… 心配かけて ごめんね…」
大「そかぁ~ メッサ 心配したんやで… なぁ~ 彩香 あの言葉 もう一回 言ってや… 」
(あの言葉…)
<クスッ> っと 『彩香』は
笑いながら、答えた。
彩香「だってぇ~ 恥ずかしくってぇ~ 何度も 言えないよぉ~」
大「なんでや!言ってくれや~ 頼むわ~」
と…大から…
(しょうがないなぁ~)
一呼吸、置いてから…
『彩香』は…答える。
彩香「好きだよ…大」
大「そかぁ~ 俺もやで 彩香… ってか 飯食ってくるわぁ~ 」
(あれれ…いい所で… ムードの無い人です。)
「わぁ~ ママ!今日は
シチューなのぅ~!? 」
暫くすると、匂いに 敏感な、まなと、りんが 台所に 駆け寄って来て 我が家の、夕食タイムの始まりです。
8時頃になり・・・
大から…メールが…
大「ウィィィッス!!彩香 飯、食ったかぁ~!? 」
何だか…段々と 親しげな言葉になっていく彼に
妙に 親近感を、感じます。
携帯を片手に、何気に カーテンを 開けて 空を見ると…
今日は、本当に 雲一つない 星の輝く夜空に…
まん丸な、満月でした。
私は、大に…
「見て、空?」
と、送信…
少したって、彼から…
「すげぇ~ まん丸な 満月やなぁ~」
と…返信。
私「繋がってるね!同じ物見てる…私達!」
大「せやなぁ~ 俺達 繋がっとるんやねぇ~」
私は、もう一度 夜空を
見上げ…
『繋がる』事の 愛しさを噛みしめ…
カーテンを、閉じました。
夕食の支度をしていると
<ピピピ…>
大から メールが 入りました。
大「今、仕事終わったで!
彩香 何しとん?」
私は…作りかけの シチュー
の火を止め…
「今、大の事 考えてた」
と 送信すると… すぐ
大「俺と 一緒やなぁ~」
と 返信。
私は… 次第に彼の言葉で 『彩香』になっていきます。
彩香「ストーカーの事ならもう 大丈夫だよ… 心配かけて ごめんね…」
大「そかぁ~ メッサ 心配したんやで… なぁ~ 彩香 あの言葉 もう一回 言ってや… 」
(あの言葉…)
<クスッ> っと 『彩香』は
笑いながら、答えた。
彩香「だってぇ~ 恥ずかしくってぇ~ 何度も 言えないよぉ~」
大「なんでや!言ってくれや~ 頼むわ~」
と…大から…
(しょうがないなぁ~)
一呼吸、置いてから…
『彩香』は…答える。
彩香「好きだよ…大」
大「そかぁ~ 俺もやで 彩香… ってか 飯食ってくるわぁ~ 」
(あれれ…いい所で… ムードの無い人です。)
「わぁ~ ママ!今日は
シチューなのぅ~!? 」
暫くすると、匂いに 敏感な、まなと、りんが 台所に 駆け寄って来て 我が家の、夕食タイムの始まりです。
8時頃になり・・・
大から…メールが…
大「ウィィィッス!!彩香 飯、食ったかぁ~!? 」
何だか…段々と 親しげな言葉になっていく彼に
妙に 親近感を、感じます。
携帯を片手に、何気に カーテンを 開けて 空を見ると…
今日は、本当に 雲一つない 星の輝く夜空に…
まん丸な、満月でした。
私は、大に…
「見て、空?」
と、送信…
少したって、彼から…
「すげぇ~ まん丸な 満月やなぁ~」
と…返信。
私「繋がってるね!同じ物見てる…私達!」
大「せやなぁ~ 俺達 繋がっとるんやねぇ~」
私は、もう一度 夜空を
見上げ…
『繋がる』事の 愛しさを噛みしめ…
カーテンを、閉じました。