第4話『突然の別れ』
その日の帰り道…
あたしは…「ねぇ~聞いて!!」
と はしゃぎながら、今日出来たばかりの友達 美紀の事を、 誠に話した。
誠は 「うん うん 」
と 軽く 相づちを、打ちながら、あたしの話しを
笑顔で 聞いてくれていた
いつもの、土手沿いの帰り道が 真っ赤な 夕日の赤に 染まっていた。
誠が ふいに、立ち止まる
「どーした!?」
あたしが、聞くと!?
誠は 「そうそう…お前に プレゼントが 有るんだ!」
そう言って、カバンの中から 一枚の CDを 出した。
「何? 誰の歌?」
あたしは、CDを 受け取ると 表裏を ひっくり返しながら、見詰めた
ケースの表に
♪この空の下にいて
ERi
と 書いて有る。
「この間さぁ~ 何でか ふと 入ったサ店で 流れてた曲なんだ…」
「ふぅーん」
「なんか…聴いてたら… スゲーいい曲でさぁ~ 店のマスターに 曲名とアーティストの、名前聞いて CD買っちまった…」
そう言った 誠の顔が 夕日に染まって 何故か あたしの目に 寂しそうに映る…
「なんか…不思議な感じのサ店でさぁ~ 俺の他に 誰も 客、居ねーんだぜ… それに…そこのマスター 白髪のじいさんでさぁ~」
誠は そこまで 言うと…
「まぁ~ どーでもいい話しかぁ~」
と 仕方なさそうに 微笑んだ。
(誠!?)
普段と 違い やけに 寂しそうで、大人びた誠の表情に あたしは 何となく不安を、覚えた。
(どーしたの?)
聞きたかったけど…
何となく 聞いちゃいけない様な!?
そんな気がして あたしは喉まで、でかかった言葉を、飲み込んだ。
だけど… 次の誠の言葉に
あたしの胸は 大きな衝撃
を受けた!!
「もしもさぁ~ 俺と佐奈が 離れる時が きたらさぁ~ 例えば…その先の佐奈の事 俺は 何も 知らない事になるだろう?」
(何? 何なの!?)
「……」
あたしは…誠の問いかけに言葉を 失った。
「だけどな… 何も知らなくても いいから…俺は
佐奈に この空の下で 笑ってて欲しい…そう思うんだ…」
そう言った誠に あたしは
たまらず、CDを 投げつけた。
「こんなCD要らない!!」
やっと 絞り出した あたしの声は 震えていた。
「佐奈…」
誠が あたしの腕を掴む
「何で!? 離れるなんて 言うの!! 誠が 居なくて どーして あたしが 笑えるんだよ!!!!」
涙が 勝手に、ポロポロ
零れ出す。
「ごめん…佐奈…」
誠が あたしを 抱き締めた
「そんな 例え話し すんなよ!! バカヤロー!!」
あたしは…そう叫んで 誠に すがりついて 泣いた!!
「ごめんて… 佐奈 ごめん」
頭上から、何度も 落とされる誠の声に
「約束して!!離れないって」
あたしは 顔を上げ 叫び
そして、誠の胸元を掴んだ
「佐奈…」
そう 言いながら 誠は
あたしの唇に 自分の唇を重ねた…
そして…
その日を 境に 誠は
学校を 休みがちになって
いった。
心配になって 携帯に連絡を 入れると…
誠は いつも 決まって
「悪い サボり…」
と 笑っていた。
「今、何処に 居るの?」
あたしが 聞くと!?
「ダチの家…!!」
と 又 笑って答える。
あたしの不安は つのっていった…
(あたし…誠に 嫌われたの!?)
久し振りに 途中から
学校に 登校して来た 誠に
あたしは…
「ねぇ~ 話しが 有るんだけど…」
と 詰め寄った。
「放課後な…」
誠は そう言うと…ふいっと あたしに背を向けた。
そして…放課後の帰り道…
いつもの土手沿いで
「何? 話しって!?」
そう言って 振り向いた
誠に… あたしは…
情けない事に 何も聞けず
ただ… うつ向いて
泣きじゃくった。
すると!?
そんなあたしの アゴを
強引に 片手で すくい上げ
誠は、激しい キスを 繰り返した。
(誠!?)
あたしは、今迄とは 明らかに違う 誠のキスに
少し、恐怖を覚え
「どうしたの!? 誠!!なんか変だよ!!」
そう言って 誠を 突き放した。
ふいっと…背中を向ける 誠
暫くの沈黙が 流れた。
誠の背中が (もう…あたしなんて、嫌いだよ!!)
そう言ってる様な そんな気がして
(嫌だ!!)
あたしは 誠の 背中を
抱き締めた。
そして…
「誠が あたしを 好きで居てくれるんなら…全部 誠にあげる…」
そんな 大胆な事を 呟いた
「佐奈…」
誠が 振り向く
あたしと誠は その後
無言で 手を繋ぎ…町外れ
の、ラブホに向かった。
少し、先に歩く 誠の 大きな 背中を見詰め…
(愛しい…)
もう…そうとしか、思えなかった。
あたしは…「ねぇ~聞いて!!」
と はしゃぎながら、今日出来たばかりの友達 美紀の事を、 誠に話した。
誠は 「うん うん 」
と 軽く 相づちを、打ちながら、あたしの話しを
笑顔で 聞いてくれていた
いつもの、土手沿いの帰り道が 真っ赤な 夕日の赤に 染まっていた。
誠が ふいに、立ち止まる
「どーした!?」
あたしが、聞くと!?
誠は 「そうそう…お前に プレゼントが 有るんだ!」
そう言って、カバンの中から 一枚の CDを 出した。
「何? 誰の歌?」
あたしは、CDを 受け取ると 表裏を ひっくり返しながら、見詰めた
ケースの表に
♪この空の下にいて
ERi
と 書いて有る。
「この間さぁ~ 何でか ふと 入ったサ店で 流れてた曲なんだ…」
「ふぅーん」
「なんか…聴いてたら… スゲーいい曲でさぁ~ 店のマスターに 曲名とアーティストの、名前聞いて CD買っちまった…」
そう言った 誠の顔が 夕日に染まって 何故か あたしの目に 寂しそうに映る…
「なんか…不思議な感じのサ店でさぁ~ 俺の他に 誰も 客、居ねーんだぜ… それに…そこのマスター 白髪のじいさんでさぁ~」
誠は そこまで 言うと…
「まぁ~ どーでもいい話しかぁ~」
と 仕方なさそうに 微笑んだ。
(誠!?)
普段と 違い やけに 寂しそうで、大人びた誠の表情に あたしは 何となく不安を、覚えた。
(どーしたの?)
聞きたかったけど…
何となく 聞いちゃいけない様な!?
そんな気がして あたしは喉まで、でかかった言葉を、飲み込んだ。
だけど… 次の誠の言葉に
あたしの胸は 大きな衝撃
を受けた!!
「もしもさぁ~ 俺と佐奈が 離れる時が きたらさぁ~ 例えば…その先の佐奈の事 俺は 何も 知らない事になるだろう?」
(何? 何なの!?)
「……」
あたしは…誠の問いかけに言葉を 失った。
「だけどな… 何も知らなくても いいから…俺は
佐奈に この空の下で 笑ってて欲しい…そう思うんだ…」
そう言った誠に あたしは
たまらず、CDを 投げつけた。
「こんなCD要らない!!」
やっと 絞り出した あたしの声は 震えていた。
「佐奈…」
誠が あたしの腕を掴む
「何で!? 離れるなんて 言うの!! 誠が 居なくて どーして あたしが 笑えるんだよ!!!!」
涙が 勝手に、ポロポロ
零れ出す。
「ごめん…佐奈…」
誠が あたしを 抱き締めた
「そんな 例え話し すんなよ!! バカヤロー!!」
あたしは…そう叫んで 誠に すがりついて 泣いた!!
「ごめんて… 佐奈 ごめん」
頭上から、何度も 落とされる誠の声に
「約束して!!離れないって」
あたしは 顔を上げ 叫び
そして、誠の胸元を掴んだ
「佐奈…」
そう 言いながら 誠は
あたしの唇に 自分の唇を重ねた…
そして…
その日を 境に 誠は
学校を 休みがちになって
いった。
心配になって 携帯に連絡を 入れると…
誠は いつも 決まって
「悪い サボり…」
と 笑っていた。
「今、何処に 居るの?」
あたしが 聞くと!?
「ダチの家…!!」
と 又 笑って答える。
あたしの不安は つのっていった…
(あたし…誠に 嫌われたの!?)
久し振りに 途中から
学校に 登校して来た 誠に
あたしは…
「ねぇ~ 話しが 有るんだけど…」
と 詰め寄った。
「放課後な…」
誠は そう言うと…ふいっと あたしに背を向けた。
そして…放課後の帰り道…
いつもの土手沿いで
「何? 話しって!?」
そう言って 振り向いた
誠に… あたしは…
情けない事に 何も聞けず
ただ… うつ向いて
泣きじゃくった。
すると!?
そんなあたしの アゴを
強引に 片手で すくい上げ
誠は、激しい キスを 繰り返した。
(誠!?)
あたしは、今迄とは 明らかに違う 誠のキスに
少し、恐怖を覚え
「どうしたの!? 誠!!なんか変だよ!!」
そう言って 誠を 突き放した。
ふいっと…背中を向ける 誠
暫くの沈黙が 流れた。
誠の背中が (もう…あたしなんて、嫌いだよ!!)
そう言ってる様な そんな気がして
(嫌だ!!)
あたしは 誠の 背中を
抱き締めた。
そして…
「誠が あたしを 好きで居てくれるんなら…全部 誠にあげる…」
そんな 大胆な事を 呟いた
「佐奈…」
誠が 振り向く
あたしと誠は その後
無言で 手を繋ぎ…町外れ
の、ラブホに向かった。
少し、先に歩く 誠の 大きな 背中を見詰め…
(愛しい…)
もう…そうとしか、思えなかった。
3話『開いてゆく心』
美紀と 暫く 楽しく話し込んでから
あたしは…又 誠の方を
振り返った。
(あちゃっ)
誠は 大口を開けて 寝ていた。
「んもぅ~!!」
あたしは…そう言って 口を(プウ~)っと 膨らませたけど…
側に寄って、誠の寝顔を
見ていると…
やっぱり あどけない子供の様な 寝顔に
(クスッ)
自然と 笑みが 零れる…
誠は あたしの 救世主!?
そんな 問いかけが 頭に
浮かぶ…
ずっと…
ずっと…
一緒に居てくれるよね…!?
もう… 誠しか要らないよ
ってか…
誠しか 見えないよ…
本当… ずっと…
一緒に、居てよね…
口説いけど…
居てくれるよね!?
あたしは…又 誠の方を
振り返った。
(あちゃっ)
誠は 大口を開けて 寝ていた。
「んもぅ~!!」
あたしは…そう言って 口を(プウ~)っと 膨らませたけど…
側に寄って、誠の寝顔を
見ていると…
やっぱり あどけない子供の様な 寝顔に
(クスッ)
自然と 笑みが 零れる…
誠は あたしの 救世主!?
そんな 問いかけが 頭に
浮かぶ…
ずっと…
ずっと…
一緒に居てくれるよね…!?
もう… 誠しか要らないよ
ってか…
誠しか 見えないよ…
本当… ずっと…
一緒に、居てよね…
口説いけど…
居てくれるよね!?
3話『開いてゆく心』
「はは…本当 ひでーな…」
誠の 容赦ない言葉が あたしの心に、突き刺さる…
だけど…言い訳かもしんないけど…
あたしだってね
あたしだって 一生懸命…編んだんだよ…
そう心で 思いながら…
あたしは…一旦、うつ向いた顔を上げた…
「あっ!?」
「似合うか?」
そこには…酷いボロボロのセーターを着て… そうあたしに聞きながら…照れくさそうに笑う 誠がいた。
(何で!?)
「ダメだよ!そんなの着てたら みんなに笑われるよ!!」
あたしは 慌てて 誠の着ているセーターを、脱がそうとした
「誰が!?笑うんだよ!そんな奴いたら ぶっ飛ばしてやるよ!!」
誠が 脱がそうとしたあたしの手を、握りしめ そう言った。
(誠…)
一旦止まった 涙が 再び 頬を伝う…
「泣くなよ…佐奈 お前
そんな キャラじゃねーだろ?」
そう言って 誠が あたしを抱き締める…
(誰が!? 誰が…あたしを こんな、泣き虫にしたんだよ!?)
ダメだ!! 言いたいけど
涙で 言葉にならない…
その時!?
「ほらよ…お返し」
ふいに、頭上から 落とされた言葉に あたしは
「えっ!?」
上を、向いた!?
「開けてみ!?」
そう言って 誠は あたしの
片手を取り 手のひらに
小さな箱を 置いた。
「!?」
リボンを外して 箱を開けると
中には ピンク色の 小さな
巾着袋が 入っていた。
そして… その巾着の中には
「これ!? 指輪…」
あたしは…シルバー色に輝く
指輪を 親指と人差し指で
持ち 目の前に かざした。
「安物で ごめんな…」
「ううん…はめてもいい?」
すまなそうに、謝る誠に あたしは そう聞いて 首を思いっきり…横に(ブンブン)と、振った。
「俺が はめてやる!」
そう言って、誠が 左手の薬指にはめてくれた
シルバーリング…
幸せで 幸せで もう…
死んでもいいかな? なんて 思ってしまう…
ねぇ…誠?
あたしね
あんたに出会ってからね
凄く… 泣き虫になったよ
だけどね その何倍も
笑顔の日も 多くなった…
次の日も 次の日も その又
次の日も…
季節が 1つ変わっても
誠は 駅の掲示板の前で
「よぉ~!!」
って 片手を上げて、あた
しを 待っててくれた…
どんなに 嫌な事が あっても…
誠の笑顔を 見る度に
全部 忘れられてあたしは
癒されていった。
こんな…幸せな気持ち…
あんたに逢うまで 知らなかった…
ある日 クラスメイトの
1人が 話しかけて来て
「なんか…最近、明るいね」
って 言われたから
焦って 誠の方を 振り返ったら…
誠は ノートにサラサラっと
何か 書いてあたしに見せた!?
見ると!?
『その娘の名前、聞いてみな!』
って書いてある
「あ!!」
慌てて 又、振り向き
あたしは…思いきって
その娘に名前を、聞いて見た。
そしたら、その娘は
「わたし…久保田 美紀って言うの…友達になろう!」
ニコニコして そう答えてくれたから…
あたしは…嬉しくなって
制服の スカートで
手を、ごしごししてから
「神林 佐奈 です 宜しく」
って言って 手を伸ばした
美紀は 「こちらこそ 宜しく!」
そう言って、あたしの 差し出した手を しっかりと握ってくれた。
(これが あたしの、おそらく人生初の握手だな…)
照れ笑いを浮かべながら
あたしは…そんな事を思った。
その日… この学校に入学して以来…
初めての 同性の友達ってのが…
あたしにも 出来た。
誠の 容赦ない言葉が あたしの心に、突き刺さる…
だけど…言い訳かもしんないけど…
あたしだってね
あたしだって 一生懸命…編んだんだよ…
そう心で 思いながら…
あたしは…一旦、うつ向いた顔を上げた…
「あっ!?」
「似合うか?」
そこには…酷いボロボロのセーターを着て… そうあたしに聞きながら…照れくさそうに笑う 誠がいた。
(何で!?)
「ダメだよ!そんなの着てたら みんなに笑われるよ!!」
あたしは 慌てて 誠の着ているセーターを、脱がそうとした
「誰が!?笑うんだよ!そんな奴いたら ぶっ飛ばしてやるよ!!」
誠が 脱がそうとしたあたしの手を、握りしめ そう言った。
(誠…)
一旦止まった 涙が 再び 頬を伝う…
「泣くなよ…佐奈 お前
そんな キャラじゃねーだろ?」
そう言って 誠が あたしを抱き締める…
(誰が!? 誰が…あたしを こんな、泣き虫にしたんだよ!?)
ダメだ!! 言いたいけど
涙で 言葉にならない…
その時!?
「ほらよ…お返し」
ふいに、頭上から 落とされた言葉に あたしは
「えっ!?」
上を、向いた!?
「開けてみ!?」
そう言って 誠は あたしの
片手を取り 手のひらに
小さな箱を 置いた。
「!?」
リボンを外して 箱を開けると
中には ピンク色の 小さな
巾着袋が 入っていた。
そして… その巾着の中には
「これ!? 指輪…」
あたしは…シルバー色に輝く
指輪を 親指と人差し指で
持ち 目の前に かざした。
「安物で ごめんな…」
「ううん…はめてもいい?」
すまなそうに、謝る誠に あたしは そう聞いて 首を思いっきり…横に(ブンブン)と、振った。
「俺が はめてやる!」
そう言って、誠が 左手の薬指にはめてくれた
シルバーリング…
幸せで 幸せで もう…
死んでもいいかな? なんて 思ってしまう…
ねぇ…誠?
あたしね
あんたに出会ってからね
凄く… 泣き虫になったよ
だけどね その何倍も
笑顔の日も 多くなった…
次の日も 次の日も その又
次の日も…
季節が 1つ変わっても
誠は 駅の掲示板の前で
「よぉ~!!」
って 片手を上げて、あた
しを 待っててくれた…
どんなに 嫌な事が あっても…
誠の笑顔を 見る度に
全部 忘れられてあたしは
癒されていった。
こんな…幸せな気持ち…
あんたに逢うまで 知らなかった…
ある日 クラスメイトの
1人が 話しかけて来て
「なんか…最近、明るいね」
って 言われたから
焦って 誠の方を 振り返ったら…
誠は ノートにサラサラっと
何か 書いてあたしに見せた!?
見ると!?
『その娘の名前、聞いてみな!』
って書いてある
「あ!!」
慌てて 又、振り向き
あたしは…思いきって
その娘に名前を、聞いて見た。
そしたら、その娘は
「わたし…久保田 美紀って言うの…友達になろう!」
ニコニコして そう答えてくれたから…
あたしは…嬉しくなって
制服の スカートで
手を、ごしごししてから
「神林 佐奈 です 宜しく」
って言って 手を伸ばした
美紀は 「こちらこそ 宜しく!」
そう言って、あたしの 差し出した手を しっかりと握ってくれた。
(これが あたしの、おそらく人生初の握手だな…)
照れ笑いを浮かべながら
あたしは…そんな事を思った。
その日… この学校に入学して以来…
初めての 同性の友達ってのが…
あたしにも 出来た。