第9話『自分の為に…』
次の日も また、その次の日も…
毎日、私は 学校が 終わると 友達の誘いを
「悪い…」と 断り… 亜弥の元に 通い続け…
勉強を 少しずつ 教えていった…
亜弥は 飲み込みが 早く 直ぐに 私が 教える事を 理解し 「出来たよ!」
そう言って 問題集を 私に見せた。
(マジ…私の方が バカかも…)
そう思い鼻の頭を(ポリポリ)
と かいていると!?
亜弥は 「アハハハ…」と 笑い
「大丈夫よ トナカイさん 今日も 赤いお鼻は ちゃんと 隠れてるから…」
そう言って 小さな人差し指を 私の鼻の頭に(チョコン)と 乗せる…
私は そんな あどけない 少女 亜弥の事が 大好きに…なっていった…
ある日…
いつもの様に 亜弥の勉強を 見ていると!?
「貴方…毎日 来てるのね!」
そう言って 私は 亜弥の担当の 看護師さんに 声を かけられた。
亜弥が 「あっ 関根さん!」
振り向いた 私の 背後から嬉しそうに 名前を呼んだ
少し 細身の女性で 年は
まだ 25~6才位だろうか…
切れ長の瞳が やけに 色っぽい…
ナースキャップを 外して 束ねた髪を 降ろしたら かなり 美人だと 思う…
ふと 視線を 落とすと
ネームプレートには 『関根 順子』と 書いてあった。
(確か…前 静江さんに 瞳の会話をした 看護師さんだ!)
私は そんな事を 思いながら 彼女(関根さん)に 軽く会釈をした。
関根さんは 僅かに口角を上げ 私達に背を向けると
西日が 差し込む 窓辺に足を進め (シャーッ)っと カーテンを 引きながら
「貴方…子供 好きでしょう?」
そう 私に訪ねながら 再び振り向いた。
(そうかな?)
(子供…苦手だよな…)
そう思い 私が 答えようとすると…
「佐奈は トナカイだから 子供が 大好きなんだよ!」
背後から 亜弥が 答えた
私は くるりと 亜弥に振り返り
「亜弥~人前では 言わない約束だよ!」
そう言って 亜弥の口を 塞いだ。
(フガフガッ!!)もがく 亜弥
「アハハハハ…」
関根さんが 笑った
その後、関根さんは 亜弥に
「ねぇ~ 亜弥ちゃん トナカイさん ちょっとだけ…私に貸して!?」
そう言って 亜弥の目線まで腰を 落とした。
「うん…いいけど 直ぐに返してね!」
亜弥が 答える…
(おいおい…私は物かよ…)
そう思い 亜弥を見ていると
「じゃあ ちょっと 来て」
関根さんに 肩を叩かれ
私は 関根さんの後に 続き
亜弥の病室を 後にした。
彼女の後について行くと!!
彼女は ある病室の ドアの前に立ち
(ガラ~ッ)
勢いよく ドアを 開けた。
「あっ 関根さん!」
突然!
そう叫びながら!
勢いよく 駆けてくる5~6人の パジャマ姿の子供達
関根さんは 「こらぁ~ 走ったらダメでしょ!!」
そう言って 子供達に 注意を促す!!
「あのぅ~」
私は 戸惑いながら 関根さんに 背後から 視線を 送った
子供達を 抱き締めながら
関根さんが 私に振り返る
そして
「あのね…この病室に 居るのは… 小学生の低学年の子供達なの…」
そう言って 微笑んだ。
「はっ はい…」
私が 頷くと
「貴方…高校生でしょ? もうすぐ 夏休みじゃない!? 夏休みの間だけで いいから ほんの少しの時間だけ…この子供達に 勉強教えてくれないかな?」
そう 私に 問いかけた
「はっ はい…」
と 頷いた後
(ん!?)
「えぇ~!!!!」
私は 慌てて
彼女を見た。
ニコリと 笑う 関根さん
すると!?
「本当!? 勉強 教えてくれるの!!」
子供達が 一斉に 瞳を
キラキラ 輝かせ 私の回りに
集まった。
「…………」
戸惑う 私
だけど…みんな 亜弥と 同じ位の 子供達で
亜弥と 同じ 瞳をして 私を見ている…
(参ったなぁ~ 断れないよ)
私は 1人の 女の子の頭に静かに 手を置いた。
すると!?
「よっしゃあ!!決まりね!!」
関根さんが 突然! そう叫んで ガッツポーズを 決めた。
ボーゼンと 彼女を 見詰める私
(この人 顔に 似合わず パワフルな 人かも… )
そう 思った
その後、 関根さんは 私を見て
「やっぱ 貴方 子供好きだわ!」
そう言って (ニタァ~)と 笑った
「ねぇ~先生の お名前 なんて言うの?」
子供達が 一斉に 私に聞く
私は 鼻の頭を(ポリポリ)
かきながら…
「神林 佐奈 です!」
と 答え (ペコリ)と お辞儀をした。
(良く分かんないけど…
マジで…先生に なっちゃったよ 私!?)
(ってか はめられた!? 私彼女に!?)
「……………」
考えてみる
(まぁ~ いいかぁ~)
単純なのは 多分 私の長所だ!!
私は 突然…先生になった自分に…
(クスッ)
微笑んだ。
毎日、私は 学校が 終わると 友達の誘いを
「悪い…」と 断り… 亜弥の元に 通い続け…
勉強を 少しずつ 教えていった…
亜弥は 飲み込みが 早く 直ぐに 私が 教える事を 理解し 「出来たよ!」
そう言って 問題集を 私に見せた。
(マジ…私の方が バカかも…)
そう思い鼻の頭を(ポリポリ)
と かいていると!?
亜弥は 「アハハハ…」と 笑い
「大丈夫よ トナカイさん 今日も 赤いお鼻は ちゃんと 隠れてるから…」
そう言って 小さな人差し指を 私の鼻の頭に(チョコン)と 乗せる…
私は そんな あどけない 少女 亜弥の事が 大好きに…なっていった…
ある日…
いつもの様に 亜弥の勉強を 見ていると!?
「貴方…毎日 来てるのね!」
そう言って 私は 亜弥の担当の 看護師さんに 声を かけられた。
亜弥が 「あっ 関根さん!」
振り向いた 私の 背後から嬉しそうに 名前を呼んだ
少し 細身の女性で 年は
まだ 25~6才位だろうか…
切れ長の瞳が やけに 色っぽい…
ナースキャップを 外して 束ねた髪を 降ろしたら かなり 美人だと 思う…
ふと 視線を 落とすと
ネームプレートには 『関根 順子』と 書いてあった。
(確か…前 静江さんに 瞳の会話をした 看護師さんだ!)
私は そんな事を 思いながら 彼女(関根さん)に 軽く会釈をした。
関根さんは 僅かに口角を上げ 私達に背を向けると
西日が 差し込む 窓辺に足を進め (シャーッ)っと カーテンを 引きながら
「貴方…子供 好きでしょう?」
そう 私に訪ねながら 再び振り向いた。
(そうかな?)
(子供…苦手だよな…)
そう思い 私が 答えようとすると…
「佐奈は トナカイだから 子供が 大好きなんだよ!」
背後から 亜弥が 答えた
私は くるりと 亜弥に振り返り
「亜弥~人前では 言わない約束だよ!」
そう言って 亜弥の口を 塞いだ。
(フガフガッ!!)もがく 亜弥
「アハハハハ…」
関根さんが 笑った
その後、関根さんは 亜弥に
「ねぇ~ 亜弥ちゃん トナカイさん ちょっとだけ…私に貸して!?」
そう言って 亜弥の目線まで腰を 落とした。
「うん…いいけど 直ぐに返してね!」
亜弥が 答える…
(おいおい…私は物かよ…)
そう思い 亜弥を見ていると
「じゃあ ちょっと 来て」
関根さんに 肩を叩かれ
私は 関根さんの後に 続き
亜弥の病室を 後にした。
彼女の後について行くと!!
彼女は ある病室の ドアの前に立ち
(ガラ~ッ)
勢いよく ドアを 開けた。
「あっ 関根さん!」
突然!
そう叫びながら!
勢いよく 駆けてくる5~6人の パジャマ姿の子供達
関根さんは 「こらぁ~ 走ったらダメでしょ!!」
そう言って 子供達に 注意を促す!!
「あのぅ~」
私は 戸惑いながら 関根さんに 背後から 視線を 送った
子供達を 抱き締めながら
関根さんが 私に振り返る
そして
「あのね…この病室に 居るのは… 小学生の低学年の子供達なの…」
そう言って 微笑んだ。
「はっ はい…」
私が 頷くと
「貴方…高校生でしょ? もうすぐ 夏休みじゃない!? 夏休みの間だけで いいから ほんの少しの時間だけ…この子供達に 勉強教えてくれないかな?」
そう 私に 問いかけた
「はっ はい…」
と 頷いた後
(ん!?)
「えぇ~!!!!」
私は 慌てて
彼女を見た。
ニコリと 笑う 関根さん
すると!?
「本当!? 勉強 教えてくれるの!!」
子供達が 一斉に 瞳を
キラキラ 輝かせ 私の回りに
集まった。
「…………」
戸惑う 私
だけど…みんな 亜弥と 同じ位の 子供達で
亜弥と 同じ 瞳をして 私を見ている…
(参ったなぁ~ 断れないよ)
私は 1人の 女の子の頭に静かに 手を置いた。
すると!?
「よっしゃあ!!決まりね!!」
関根さんが 突然! そう叫んで ガッツポーズを 決めた。
ボーゼンと 彼女を 見詰める私
(この人 顔に 似合わず パワフルな 人かも… )
そう 思った
その後、 関根さんは 私を見て
「やっぱ 貴方 子供好きだわ!」
そう言って (ニタァ~)と 笑った
「ねぇ~先生の お名前 なんて言うの?」
子供達が 一斉に 私に聞く
私は 鼻の頭を(ポリポリ)
かきながら…
「神林 佐奈 です!」
と 答え (ペコリ)と お辞儀をした。
(良く分かんないけど…
マジで…先生に なっちゃったよ 私!?)
(ってか はめられた!? 私彼女に!?)
「……………」
考えてみる
(まぁ~ いいかぁ~)
単純なのは 多分 私の長所だ!!
私は 突然…先生になった自分に…
(クスッ)
微笑んだ。
8話『私に出来る事』
その夜
私は 静江さんと 看護師さんの 瞳の会話を 思い出していた。
(亜弥の病気って 何?)
入院日数を 考えても…
私は(ゴクリ)と 唾を飲み込んだ。
考えたくないけど…
(おそらく… 軽い 病気では無い)
その時!!
(…♪)
ベッドの上の携帯から
メールの受信音が 鳴った。
手に取り
(カチャッ)
開くと…
「おい!何してる?」
(奴からだ!)
「何って 勉強してる!」
(勿論…冗談だ(笑))
「マジかよ! 熱でも あるんじゃねーか!?」
(何だよ! 相変わらず 憎らしい 奴だ!!)
「一応!先生してるからな! 私…」
「先生? 何だよ!? それ」
「この間 話しただろ!? 亜弥って娘の事!! その娘の 学校の先生なんだ 私…」
誰も 居ない部屋で 私は 奴にメールを打ちながら
(エヘンッ!!)
何となく 威張って見た。
「へぇ~ 先生してんのか? 出来んのかよ!お前に!!」
「出来るよ!! 小学一年生だぞ!! 相手は!!」
「どーだか…(笑)」
(完璧…私を 小バカにしてる!こいつ!!)
私は 携帯を 片手に
(プゥ~)っと 膨れっ面をした。
すると 再び
(…♪)
メール音が 鳴る
「なぁ~ お前 内心 嬉しいんだろ!?」
(ばっ!!)
「バカ言うな!! 嬉しい訳ないじゃん! 本当は うざいんだよ!」
「あっ 照れてる!?」
「怒るぞ!! テメ~!!」
(何なんだよ!! こいつの メールには 本当 いちいち腹が立つ!!)
私は 熱くなった 頬を
(バシッ!!)っと 叩いた。
すると… また暫く置いてから…
「お前さぁ~ 優しい奴なんだぜ!」
と 奴から 返信。
「何だよ! おだててんのか!?」
私は 頬を 片手で 押さえながら 送信 ボタンを押した。
すると…
「お前は 世界で 一番 優しい奴 なんだぜ!」
と 返信。
「……………」
(何だよ! 突然!)
(本気の 言葉かよ!?)
マジ意味 分かんね~
だけど…
優しい奴とかって
マジ 初めて 言われた!
結構 嬉しいかも
単純だぁ~
私…
私は 静江さんと 看護師さんの 瞳の会話を 思い出していた。
(亜弥の病気って 何?)
入院日数を 考えても…
私は(ゴクリ)と 唾を飲み込んだ。
考えたくないけど…
(おそらく… 軽い 病気では無い)
その時!!
(…♪)
ベッドの上の携帯から
メールの受信音が 鳴った。
手に取り
(カチャッ)
開くと…
「おい!何してる?」
(奴からだ!)
「何って 勉強してる!」
(勿論…冗談だ(笑))
「マジかよ! 熱でも あるんじゃねーか!?」
(何だよ! 相変わらず 憎らしい 奴だ!!)
「一応!先生してるからな! 私…」
「先生? 何だよ!? それ」
「この間 話しただろ!? 亜弥って娘の事!! その娘の 学校の先生なんだ 私…」
誰も 居ない部屋で 私は 奴にメールを打ちながら
(エヘンッ!!)
何となく 威張って見た。
「へぇ~ 先生してんのか? 出来んのかよ!お前に!!」
「出来るよ!! 小学一年生だぞ!! 相手は!!」
「どーだか…(笑)」
(完璧…私を 小バカにしてる!こいつ!!)
私は 携帯を 片手に
(プゥ~)っと 膨れっ面をした。
すると 再び
(…♪)
メール音が 鳴る
「なぁ~ お前 内心 嬉しいんだろ!?」
(ばっ!!)
「バカ言うな!! 嬉しい訳ないじゃん! 本当は うざいんだよ!」
「あっ 照れてる!?」
「怒るぞ!! テメ~!!」
(何なんだよ!! こいつの メールには 本当 いちいち腹が立つ!!)
私は 熱くなった 頬を
(バシッ!!)っと 叩いた。
すると… また暫く置いてから…
「お前さぁ~ 優しい奴なんだぜ!」
と 奴から 返信。
「何だよ! おだててんのか!?」
私は 頬を 片手で 押さえながら 送信 ボタンを押した。
すると…
「お前は 世界で 一番 優しい奴 なんだぜ!」
と 返信。
「……………」
(何だよ! 突然!)
(本気の 言葉かよ!?)
マジ意味 分かんね~
だけど…
優しい奴とかって
マジ 初めて 言われた!
結構 嬉しいかも
単純だぁ~
私…
8話『私に出来る事』
「ねぇ 佐奈 学校って 楽しい!?」
教科書を(パラパラ)と まくりながら 亜弥が 私に聞いた。
亜弥の寂しさが 私にも
痛い程 伝わって来て
(うん 楽しいよ…)
なんて 私には 言えない
(何か…私が 亜弥にしてあげられる事は 無いのかな!?)
私は ただ 黙って 亜弥の 持つ 教科書の(パラパラ)と 進んでいくページを 目で追っていた。
その時!!
(あっ!!)
突然、頭に ひらめいた!!
(あった!! 私に出来る事!!)
私は 立ち上がると
「亜弥!ここは 学校だよ!」
亜弥に 言った!!
「学校!? ここが!?」
不思議そうに 私を見上げる…亜弥!
「そうだよ! 私は 亜弥の先生だよ! 亜弥は 生徒ね」
私は そう言って 亜弥に (ウィンク)を した。
「先生!? 生徒!?」
「佐奈が 先生で 亜弥が 生徒!!」
段々と 私の言っている事が…理解出来たのか
亜弥は とたんに 目を 輝かせた。
「亜弥! 学校は 勉強する所だよ! 佐奈先生が これから、授業をします!」
(エッヘン!!)
私は 咳き払いを した。
「アハハハ…」
笑う 亜弥!
私は 教科書の 1ページ目をめくると
「いくよ!」
そう言って 亜弥に 授業を開始した。
(亜弥…あんたが いつか 学校に ランドセルを しょって通学出来る日を 私は 信じるよ…)
だからさ…
一緒に 頑張ろう!!
私は 亜弥に 勉強を 教えながら…
そんな言葉を 何度も
亜弥に 呟いていた。
教科書を(パラパラ)と まくりながら 亜弥が 私に聞いた。
亜弥の寂しさが 私にも
痛い程 伝わって来て
(うん 楽しいよ…)
なんて 私には 言えない
(何か…私が 亜弥にしてあげられる事は 無いのかな!?)
私は ただ 黙って 亜弥の 持つ 教科書の(パラパラ)と 進んでいくページを 目で追っていた。
その時!!
(あっ!!)
突然、頭に ひらめいた!!
(あった!! 私に出来る事!!)
私は 立ち上がると
「亜弥!ここは 学校だよ!」
亜弥に 言った!!
「学校!? ここが!?」
不思議そうに 私を見上げる…亜弥!
「そうだよ! 私は 亜弥の先生だよ! 亜弥は 生徒ね」
私は そう言って 亜弥に (ウィンク)を した。
「先生!? 生徒!?」
「佐奈が 先生で 亜弥が 生徒!!」
段々と 私の言っている事が…理解出来たのか
亜弥は とたんに 目を 輝かせた。
「亜弥! 学校は 勉強する所だよ! 佐奈先生が これから、授業をします!」
(エッヘン!!)
私は 咳き払いを した。
「アハハハ…」
笑う 亜弥!
私は 教科書の 1ページ目をめくると
「いくよ!」
そう言って 亜弥に 授業を開始した。
(亜弥…あんたが いつか 学校に ランドセルを しょって通学出来る日を 私は 信じるよ…)
だからさ…
一緒に 頑張ろう!!
私は 亜弥に 勉強を 教えながら…
そんな言葉を 何度も
亜弥に 呟いていた。