10話『雨と涙…そして…夢!』
ベッドの上に クマの(ピュア)を ちょこんと 座らせて見る…
亜弥との思い出が いっぱい つまった 大切な ピュア…
見詰めていると
また、涙が 出そうになる
私は ベッドの上 ピュアの横に 腰を 降ろし バックの中から…携帯を 取り出した。
「おーい! 何してる!?」
奴に メールを 打って見る…
直ぐに、返信が 届いた。
「泣いてきたか!?」
奴には 亜弥の事を 全て 話してある…
「うん…人の命が かけがえが無く 大切な物なんだって事に 初めて 気が付いた。」
私は そう書き 送信ボタンを押した。
「お前…気が付いてるか?」
(ん!?)「何を?」
「自分が 段々 大人になってく事…」
「大人? 私が!?」
「ああ… 大人になってく… 感じるよ…」
(そっ そうかな?)
私は 鼻の頭を ポリポリかいた!
(アハハ…)
ピュアから 亜弥の笑い声が
聞こえる…
私は 横のピュアに 目線を 落とした。
(大丈夫よ 赤い お鼻は 今日も 隠れてるから…)
心の中に 響く 亜弥の声
「ねぇ…私 見つけた!」
私は 奴に メールを 打った。
「何を?」
奴から 返信。
「夢だよ!! 夢!! 」
そう書き 送信ボタンを 押してから…
私は ピュアを そっと 抱き締めてみる
「夢? 何だよ!?」
奴からの返信に 私は 更にピュアを (ギュッ)っと きつく抱き締めた。
「いいよね!? 亜弥!?」
そっと…亜弥に 問いかけてみる…
(トナカイさん!!)
ピュアの中から… また
亜弥の声が 聞こえた。
「私…看護師になる!!」
私は そう書き 奴に 送信した。
(亜弥…貴方の死を 無駄にしたくない!!)
だから、 私は 看護師になる!!
自分に 何が 出来るのか!?
なんて…
そんな事は 言えないし…
考えても…
わかんない!!
だけど…
私…決めたんだ!!
亜弥…
見守っててね
私… 頑張るよ
頑張って
亜弥…
あんたに… 恥ずかしく無い
大人になるよ!!
亜弥との思い出が いっぱい つまった 大切な ピュア…
見詰めていると
また、涙が 出そうになる
私は ベッドの上 ピュアの横に 腰を 降ろし バックの中から…携帯を 取り出した。
「おーい! 何してる!?」
奴に メールを 打って見る…
直ぐに、返信が 届いた。
「泣いてきたか!?」
奴には 亜弥の事を 全て 話してある…
「うん…人の命が かけがえが無く 大切な物なんだって事に 初めて 気が付いた。」
私は そう書き 送信ボタンを押した。
「お前…気が付いてるか?」
(ん!?)「何を?」
「自分が 段々 大人になってく事…」
「大人? 私が!?」
「ああ… 大人になってく… 感じるよ…」
(そっ そうかな?)
私は 鼻の頭を ポリポリかいた!
(アハハ…)
ピュアから 亜弥の笑い声が
聞こえる…
私は 横のピュアに 目線を 落とした。
(大丈夫よ 赤い お鼻は 今日も 隠れてるから…)
心の中に 響く 亜弥の声
「ねぇ…私 見つけた!」
私は 奴に メールを 打った。
「何を?」
奴から 返信。
「夢だよ!! 夢!! 」
そう書き 送信ボタンを 押してから…
私は ピュアを そっと 抱き締めてみる
「夢? 何だよ!?」
奴からの返信に 私は 更にピュアを (ギュッ)っと きつく抱き締めた。
「いいよね!? 亜弥!?」
そっと…亜弥に 問いかけてみる…
(トナカイさん!!)
ピュアの中から… また
亜弥の声が 聞こえた。
「私…看護師になる!!」
私は そう書き 奴に 送信した。
(亜弥…貴方の死を 無駄にしたくない!!)
だから、 私は 看護師になる!!
自分に 何が 出来るのか!?
なんて…
そんな事は 言えないし…
考えても…
わかんない!!
だけど…
私…決めたんだ!!
亜弥…
見守っててね
私… 頑張るよ
頑張って
亜弥…
あんたに… 恥ずかしく無い
大人になるよ!!
10話『雨と涙…そして…夢!』
告別式の 少し前…
私は 静江さんに…亜弥の
アルバムを 手渡した。
「落ちついてから…見て下さい…」
そう言うと…静江さんは
(ニコリ)と 微笑み…
「分かったわ…」
そう言って 頷いた。
そして…
亜弥の告別式も 無事 終わり…
葬儀場を 後にしようと した時
「佐奈さん!!」
私は 静江さんに 呼び止められた…
振り向いた私に 静江さんは…
「これ、亜弥の形見 貰って!」
そう言って クマの(ピュア)を
私に 差し出した。
(ピュア…)
私は 「有り難うございます。」
そう言うと…ピュアを 受け取り
静江さんに…頭を 下げた
「有り難うは 貴方の台詞じゃなくて…私の台詞よ…」
静江さんが 優しく 微笑む
「有り難う…佐奈さん 美紀さん…」
静江さんが 私と美紀を 抱き締めた。
「……」
無言で 涙を 流す 美紀…
(静江さん…)
私は もう一度 静江さんに
「有り難う…」
そう言った。
不思議そうな顔を見せる
静江さん…
私は 微笑んで 美紀と 2人
深々と 頭を下げ
葬儀場を 後に した。
(有り難うは…私の台詞です静江さん…)
美紀と別れ… 家に帰ると
梅が塩を 私にふりかけながら…
「お帰りなさいませ…」
そう言って 出迎えてくれた。
「ママは!?」
聞くと!?
「奥様は 用事で ちょっと今朝から お出掛けです」
そう言った。
(最近…あまり 出かける事など 無かったから…珍しい…)
「そう…分かったわ…」
私は 首を 傾げながら そう言うと…
階段を 駆け上がり
(パタンッ!!)
自分の部屋の ドアを 閉めた。
私は 静江さんに…亜弥の
アルバムを 手渡した。
「落ちついてから…見て下さい…」
そう言うと…静江さんは
(ニコリ)と 微笑み…
「分かったわ…」
そう言って 頷いた。
そして…
亜弥の告別式も 無事 終わり…
葬儀場を 後にしようと した時
「佐奈さん!!」
私は 静江さんに 呼び止められた…
振り向いた私に 静江さんは…
「これ、亜弥の形見 貰って!」
そう言って クマの(ピュア)を
私に 差し出した。
(ピュア…)
私は 「有り難うございます。」
そう言うと…ピュアを 受け取り
静江さんに…頭を 下げた
「有り難うは 貴方の台詞じゃなくて…私の台詞よ…」
静江さんが 優しく 微笑む
「有り難う…佐奈さん 美紀さん…」
静江さんが 私と美紀を 抱き締めた。
「……」
無言で 涙を 流す 美紀…
(静江さん…)
私は もう一度 静江さんに
「有り難う…」
そう言った。
不思議そうな顔を見せる
静江さん…
私は 微笑んで 美紀と 2人
深々と 頭を下げ
葬儀場を 後に した。
(有り難うは…私の台詞です静江さん…)
美紀と別れ… 家に帰ると
梅が塩を 私にふりかけながら…
「お帰りなさいませ…」
そう言って 出迎えてくれた。
「ママは!?」
聞くと!?
「奥様は 用事で ちょっと今朝から お出掛けです」
そう言った。
(最近…あまり 出かける事など 無かったから…珍しい…)
「そう…分かったわ…」
私は 首を 傾げながら そう言うと…
階段を 駆け上がり
(パタンッ!!)
自分の部屋の ドアを 閉めた。
10話『雨と涙…そして…夢!』
アルバムの1ページ目には
亜弥の生まれたばかりの
写真が有る…
「ママはね…亜弥を 生む時…凄く痛かったんだって!!」
亜弥が 痛そうな表情を 見せ そう…言っていた。
「可愛い!!」
美紀が 微笑んで 目を 細めた。
2ページ目
生後…3~4ヶ月頃の亜弥
お布団の上で カメラのレンズを 真っ直ぐに 見詰めている
この頃には パパが 居たのだろう…
亜弥のパパが!? 亜弥の横で
笑っている写真が 有る…
静江さんに…亜弥のパパの事について、訪ねた事は 無い…
それは 亜弥と静江さんの心の奥に そっと 眠っている問題だと思ったし…
私が 踏み込んでは いけない 領域!!
そう…思ったからだ…
ページを めくる度
亜弥は どんどん 成長してゆく…
あの日
アルバムを 見詰めながら
「この時はね…」
と 一生懸命に 説明を してくれた
可愛いい 亜弥が 頭に
蘇る!!
(亜弥…)
隣を 見ると… うるうると 目を 潤ます 美紀が いた。
(ヤバい…また、私も 泣きそうだ…)
そして… 4才の亜弥…
友達と 手を繋いで はち切れそうな 笑顔を 見せている。
この後から… アルバムは
余白に なっている
そのはずだった。
私は 静かに ページを めくる…
その時!?
「あ!!」
美紀が 叫ぶ!!
「!!!!!!」
私は 言葉を 失った!!
そこには…
いつ 撮ったのか!?
子供達に 勉強を 教える
私と 美紀 が 居た!!
その他にも
花瓶に 花を さす 静江さんの後ろ姿…
病院に 走ってくる 私の姿を、病室の窓から…撮った写真…
廊下で 美紀と私が じゃれあってる写真…
関根さんが…ピースをして 笑ってる写真も ある。
そして…ベッドの上にちょこんと座るクマの(ピュア)
どのページを めくっても
そんな 写真 ばかりしか
出て 来なかった。
「何で!?」
美紀が 私の 喪服の 裾を
掴んだ。
「分かんない…」
私は そう 言いながら
最後の ページを 開いた。
そこには…
写真では無く 亜弥が 一生懸命…勉強を 重ねて 覚えた ひらがなで…
『わ・た・し・の・た・か・ら・も・の!!』
そう・・・
書かれてあった!!
(亜弥!!!!)
アルバムを 持つ手が 小刻みに 震えだす
「あやぁぁ~!!」
美紀が 両手で 顔を 覆い
しゃがみ込んだ!!
「うぁぁっ あぁぁ!!」
泣き出す美紀…
(亜弥… お前… )
(宝物って… 何だよ!?)
(何も… 私は…)
(苦しんでる…お前に…)
(何1つ…してやれなかったじゃねーか!?)
そんな…
そんな… 私を…
お前は…
お前は!!
アルバムに 水滴が 次々に
零れ 落ちて ゆく…
私は (パタン!!)と アルバムを 閉め…
胸に 力いっぱいに 抱き締めた!!
(亜弥!! お前が お前が
宝物だったんだよ!!)
お前の 笑顔が 静江さん
始め… 私達の 宝物だったんだよ!!
私は アルバムを 抱き締め
泣いた!!
もう… 泣いても
叫んでも!!
どうにも…ならない
帰らない…
亜弥の 笑顔を 思い浮かべ
ただ…
泣いた!!!!
(トナカイさん!!)
亜弥の声が 風の様に
私の 心に 吹き抜ける
(亜弥… 私は お前の死を 無駄にしたくない!!)
(決して 無駄には しない!!)
私は アルバムを 抱き締めながら…
再び… 空を 見上げた!!
亜弥の生まれたばかりの
写真が有る…
「ママはね…亜弥を 生む時…凄く痛かったんだって!!」
亜弥が 痛そうな表情を 見せ そう…言っていた。
「可愛い!!」
美紀が 微笑んで 目を 細めた。
2ページ目
生後…3~4ヶ月頃の亜弥
お布団の上で カメラのレンズを 真っ直ぐに 見詰めている
この頃には パパが 居たのだろう…
亜弥のパパが!? 亜弥の横で
笑っている写真が 有る…
静江さんに…亜弥のパパの事について、訪ねた事は 無い…
それは 亜弥と静江さんの心の奥に そっと 眠っている問題だと思ったし…
私が 踏み込んでは いけない 領域!!
そう…思ったからだ…
ページを めくる度
亜弥は どんどん 成長してゆく…
あの日
アルバムを 見詰めながら
「この時はね…」
と 一生懸命に 説明を してくれた
可愛いい 亜弥が 頭に
蘇る!!
(亜弥…)
隣を 見ると… うるうると 目を 潤ます 美紀が いた。
(ヤバい…また、私も 泣きそうだ…)
そして… 4才の亜弥…
友達と 手を繋いで はち切れそうな 笑顔を 見せている。
この後から… アルバムは
余白に なっている
そのはずだった。
私は 静かに ページを めくる…
その時!?
「あ!!」
美紀が 叫ぶ!!
「!!!!!!」
私は 言葉を 失った!!
そこには…
いつ 撮ったのか!?
子供達に 勉強を 教える
私と 美紀 が 居た!!
その他にも
花瓶に 花を さす 静江さんの後ろ姿…
病院に 走ってくる 私の姿を、病室の窓から…撮った写真…
廊下で 美紀と私が じゃれあってる写真…
関根さんが…ピースをして 笑ってる写真も ある。
そして…ベッドの上にちょこんと座るクマの(ピュア)
どのページを めくっても
そんな 写真 ばかりしか
出て 来なかった。
「何で!?」
美紀が 私の 喪服の 裾を
掴んだ。
「分かんない…」
私は そう 言いながら
最後の ページを 開いた。
そこには…
写真では無く 亜弥が 一生懸命…勉強を 重ねて 覚えた ひらがなで…
『わ・た・し・の・た・か・ら・も・の!!』
そう・・・
書かれてあった!!
(亜弥!!!!)
アルバムを 持つ手が 小刻みに 震えだす
「あやぁぁ~!!」
美紀が 両手で 顔を 覆い
しゃがみ込んだ!!
「うぁぁっ あぁぁ!!」
泣き出す美紀…
(亜弥… お前… )
(宝物って… 何だよ!?)
(何も… 私は…)
(苦しんでる…お前に…)
(何1つ…してやれなかったじゃねーか!?)
そんな…
そんな… 私を…
お前は…
お前は!!
アルバムに 水滴が 次々に
零れ 落ちて ゆく…
私は (パタン!!)と アルバムを 閉め…
胸に 力いっぱいに 抱き締めた!!
(亜弥!! お前が お前が
宝物だったんだよ!!)
お前の 笑顔が 静江さん
始め… 私達の 宝物だったんだよ!!
私は アルバムを 抱き締め
泣いた!!
もう… 泣いても
叫んでも!!
どうにも…ならない
帰らない…
亜弥の 笑顔を 思い浮かべ
ただ…
泣いた!!!!
(トナカイさん!!)
亜弥の声が 風の様に
私の 心に 吹き抜ける
(亜弥… 私は お前の死を 無駄にしたくない!!)
(決して 無駄には しない!!)
私は アルバムを 抱き締めながら…
再び… 空を 見上げた!!