生命誕生-オゾン層ができるまでの物語 
 

地球の誕生は約46億年前。誕生した間もない地球は高温でどろどろした塊でした。地球の大気は二酸化炭素と水蒸気と窒素で、酸素はありませんでした。
 

地球が冷えたとき、水蒸気が水になって、雨として5000年もの間降り注ぎました。
これにより、原始の海ができたのです。
 

20億年前ごろから、紫外線が届かない海の中で藻類が生まれ、光合成により酸素を作り始めました。それが少しずつ大気に広がり、酸素濃度が現在のおよそ1%まで増えると、オゾンが作られはじめました。

オゾンが層となって地球を包むことで、太陽から降り注ぐ強烈な紫外線が地上に届かなくなったとき、植物は陸上に進出したのです。
 

オゾン層は何十億年の間、地球の生命体を太陽紫外線から守る保護幕となってきました。オゾン層が生命体の遺伝子DNAに傷をつける紫外線UV-Bを吸収してくれるから、生物は地上で生存可能なのです。
 

そんな長い年月をかけて形成されたオゾン層を人類は、たった20年間で穴をあけるまでに破壊してしまったのです。