前回の記事

 

‐『模写』とは何か(デッサンの重要性)‐

 

 

模写しかできなくなる病

 

模写しかできなくなる病
上手い絵を知り形を取れるようになるとゼロから描いた時のレベルの落差が怖くて模写ばかりに逃げ込む現象が起きる。

模写をたくさんやれば「上手い記号のツギハギ」ができるようになる。
自描きにより弱点が浮き彫りになりより良い模写、デッサン題材を選べるようになる

 

下手を受け入れる。

そんなに描いたことないし下手で仕方ない…くらいに自分の力量を受け止める。虚勢をはらない。

下手に見える絵は次のステップの助走であり、模索期間。
また上手に見える絵は見栄え良く見せる記号MAX使っているだけ。
両方を交互に使い分ける。
片方に偏らない。

 

上達はゲームのウラ面みたいなもの…
ある手癖の習得をしたとしてワンパターンなら形になるようになった。
しかし次のステップに行くには一回レベル1に逆戻りして別の習得しなきゃいけない。
この時に「一旦下手になる」を受け入れないといけない。
みんなこれが嫌で怖くてワンパターンに固執する。

 

ドラクエⅢのダーマ神殿レベル20みたいないい塩梅の時期がある。
同じやり方、場所に固執するとそこから一気に伸び悩み、終いにはむしろ変な癖がつきすぎて逆に退化し始める。
そこの見極めが結構難しい。
気持ち悪い癖の打破に一番いいのは実物のデッサン。
流行り廃りに関係なく共通言語になる。

 

アニメ私塾(ブログ) 『模写しかできなくなる病』記事より

 

http://animesijyuku.blogspot.com/2018/08/blog-post.html

 

 

模写は確かに上手くなります。

 

しかしながら、アニメ私塾のブログにも書いてある通り、いざ自分でオリジナル作品に取り組んだ瞬間、たちまちクソしょぼい絵になってしまい、そこで一気に気持ちが萎えて「自分には才能がないのでは・・・」と落ち込んで、そこから絵を描くことに嫌気がさしてしまいます。

 

友人にも、そんな時期がありました。

 

これから彼が「インプット→アウトプット」の過渡期に描いた、「模写練習」を終えた直後の漫画作品をご紹介しますが、本当にショボいです。

 

言わずもがな、「模写からの落差」が凄まじいです。

 

綺麗に画力がドーンと下がっている。

 

加えて「漫画作品」の場合だと、カット割りや物語構成が関わってきて、今回ご紹介するネームの前に、数十ページほど描いたのですが、正直ブログでは紹介できないほど(放送事故レベル)、稚拙で陳腐で取り留めもないゴミネームを連発して、その時は本当に気が狂いそうだったと、友人は述べていました。

 

まずはイラストの紹介。

 

 

 

これはNARUTOのイラスト集や漫画の構図をそのままに、それを「自分のキャラクター」に置き替えたものです。

 

とにかく、どんな形でもオリジナルキャラクターを描かなければ、そのキャラの造形や雰囲気を掴むことは不可能ですから、とりあえず始めてみたという感じですね。

 

 

 

続いて、その設定表(性格と生い立ち)。

 

所謂「当時のキャラクターたち」です。

 

今でも使っているのと、ボツになったのも含め、ここで初めて創造されました。

 

 

※ちなみに話の内容は、2015年時点で描かれたものです

 

 

これは見た感じネームですね。

 

当時の気分としては、とにかく漫画にありそうなコマ割りを「それなりに表現できれば」というレベルで描いていたと思います。

 

だからハードル的には、相当低い。

 

 

話の内容は、主人公とヒロインの家にあるトイレが壊れて、それを直すという話。

 

 

 

 

 

 

 

随分と社会性のある内容になってきましたね。

 

‐漫画編集者が言ったこと(友人へのアドバイス)‐

 

実はこのネーム、上の記事で漫画原稿に仕上げて、大手出版社に持ち込んだ初作品であり、そこでコテンパンになってしまった元ネタです。

 

皆さまもご理解あると思いますが、こういう内容は余程の技術がある場合を除き、純粋な娯楽コンテンツである漫画では、『社会問題』は本来推奨できないジャンルなのです。もちろん、そういうネタで面白い作品もありますが、それは実力のある作家先生がやった場合に限ります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

読んだ感想としては、どうしても説明的(説教的)というか、物語の核心部分で「設定をただ並べただけ」と、つまり物語に全然活かしきれていないと、友人に指摘したジャンプ編集者さんの言葉が全てを表しています。

 

要は、その「設定」を如何に『作品内部』へ落とし込めるのか。それによってキャラクターたちが実際どのような目に遭い、苦しんで、悩み葛藤した先での「解決=成長」がなければ、物語としては体を成さない。実際少年マガジンの編集者さんは、朝鮮学校に日本の学生が入った感じで描けば、もっともっと面白い構図を描けるのではと、興味深いアドバイスもして下さりました。

 

それとは別に、ギャグも残念な状態であり、初心者にありがちな「自己満足」的な境地に甘んじた結果の仕上がりです。

 

続けてもう一本紹介します。

 

 

この話は、以前拙ブログのコメンテーターでいらっしゃった、在日コリアンのアニキ(李)さんとのやり取りで、そこで話された「職人見習い時代の辛い経験」に、深い感銘を受けた友人が、是非漫画に取り入れたい気持ちで描いたものです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

社会性のある話は、初心者漫画家には不向きと言われるけど、実際今この作品を読んでみると、アニキ(李)さんの壮絶な半生は理解できるし、「話の筋」としても、全部が未熟じゃないような気もします。

 

個人的に、この話は好きです。

 

 

・漫画イラスト倉庫 https://strongpaperline.tumblr.com/

 

 

<参考資料>

 

・アニメ私塾(ブログ) 『模写しかできなくなる病』記事より

 

http://animesijyuku.blogspot.com/2018/08/blog-post.html

 

・アニメ私塾塾長 室井康雄氏の知見

 

・友人の監修および写真資料

 

 

<ツイッター>

 

【歴史学を学ぶ大切さを伝えるブログ(ふーくん)】

 

https://twitter.com/XMfD0NhYN3uf6As

 

 

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