前回の記事

 

‐絵を描くのが辛い時の解決方法(『素材探し』こそが一番重要である)‐

 

 

 

‐「模写」は画力構築の基本である1‐

 

 

‐「模写」は画力構築の基本である2‐

 

 

‐「模写」は画力構築の基本である3‐

 

 

‐「模写」は画力構築の基本である4‐

 

 

‐「模写」は画力構築の基本である5‐

 

 

第2回 模写編『最速で描けるようになるキャラ作画講座(全5回)』

 

https://www.youtube.com/watch?v=z3eBY90REGI

 

 

【最速本解説p22〜29「模写の仕方比率キープ!!」】

 

https://www.youtube.com/watch?v=J-oC68yYCCU

 

 

今回の記事は、友人と共同で作成したイラストに関する技術的テーマなので、興味のない方はスルーで大丈夫です。あと、このやり方が完全に正しいというものでもありません。

 

とりわけ多くの人々から支持されている、アニメ私塾の室井康雄さんの動画で、いわゆる『模写』に関する考察というものが、たびたび話題となっていました。

 

動画で語られていたことですが、そもそも「何かの影響」を受けないで、一からモノを作り上げることは不可能です。

 

それは漫画であったりイラストであったり、友人の世代だと、割とメジャーな部類でいくなら『ワンピース』だとか『ドラゴンボール』、『北斗の拳』に『スラムダンク』。小学館系列でいうとコロコロの『ポケットモンスター』(ピッピのやつ)だとか、ひかわ博一先生の『星のカービィ』などが思い浮かびます。

 

あとヤンキー漫画の影響も強い。中学時代に『カメレオン』や『GTO』(厳密に言うと教師漫画だが)、高校時代では周りで『今日から俺は』が結構読まれてましたね。

 

大人になってからは、主に不良漫画を中心に『ろくでなしブルース』や『特攻の拓』、『湘南純愛組』など、子どもの頃には買えなくて、部分的にしか読めなかったもの含め、いわゆる大人買いで全巻読み通したり、2年前には『ドラゴンヘッド』という作品を、大の漫画好きである友人の叔父さんから頂き、もうかれこれ小学生の時から遊びに行っては『サイコメトラーeiji』なんか読んでましたね(死体のシーンにビビったり、エロシーンに刺激を受けたり)。

 

ともあれ、そこからマイナーなもの含め、実にいろいろな書物を提供されてもらったそうです。

 

多分一番古いヤツだと、手塚治虫先生が、戦争時代の自身の半生を描いた『紙の砦』があります。

 

長くなっちゃいましたが、そういう幅広い名作を読むことによって、特に子ども時代に読んだものは、その人の潜在意識に刻まれるので、概ねその影響は、漫画の演出や画風に色濃く表れるわけです。

 

言っちゃえば、これが「個性」。

 

その人が、人生の中で何を読み、何に憧れ、何を模倣してきたのかによって、難しい言い方をすれば『選択の集積』によって、今回の絵に関する内容で言えば、友人が過去に触れてきた作品群に裏付けされたものが、そのままイラストや漫画に出て来るわけです。

 

 

確実に上達する「模写」のコツ

 

最速で上達したいなら、とにかく「模写」をするのが一番です。現在活躍しているプロの絵描きも、過去のさまざまな絵の記号(絵のパターン)を模写で吸収し、それらを組み合わせて描いています。これらを無視して独自に描き始めることは「車輪の再発名」のようなものであり、あまりに非効率的です。本パートでは、上達するための模写のコツをいくつか紹介しています。解説を参考にしながら、現在流行している絵や過去の名作をたくさん観て、その中で自分が好きなものを見つけて模写してみてください。上手い絵描きの記号をたくさん覚えることができ、描ける絵の幅も広がるはずです。

 

『アニメ私塾流 最速でなんでも描けるようになるキャラ作画の技術』 22ページより 室井康雄著 X‐Knowledge

 

本の中で、上述の『選択』「意思的」にやるのが『模写』であり、その重要性については、室井さんと会田誠さんらが対談した動画で、会田さんが自身の作品づくりのために、参考として模写をするときに、時代を超えて、オリジナルを描いた作家を自分自身に「憑依させる」とおっしゃられて、なるほどなと、後に数々の動画で室井さんが、塾生やその他の人々向けに解説していましたが、うまい人が描く絵を模倣することは、線の一本一本に及び「追体験すること」によって、描いた作家の気分を、そのまま味わうことができます。

 

ちなみに、これはアニメやイラストなどの『線画』についての話であり、美術的なデッサンの場合は、さらに「面に対する意識」も加わってきます。

 

これはデッサン上における、陰影などをつけて質感を表現するスキルとは他に、「比率(絵全体のバランス)への意識」も磨いてくれます。よく石膏像を作るときに、全体から抜き出す思考がデッサンにはあると聞いたことがあります(例えば石膏を、ひとつの大きな石から削り取る発想)。

 

‐友人の悲しい画力時代(模写教育の重要性)‐

 

友人がまだ本格的な絵の練習を始める前、上の記事にあるバランスもデティールも酷い模写イラストを量産していた時(2010~2011年ごろ)、翌年の2012年に絵画教室に通い、そこで本格的に絵の勉強を一からやることを決心し、静物デッサン石膏デッサンを通じて、上述のウィークポイントだった、全体のバランス細部の描き込みについて、徹底的に学ぶことができました。つまり、そこで『絵に対する見方全般』を知ったわけです。

 

結果、その技術をもとに、自分が目的とする漫画イラストの形まで持ってくることが出来ました。

 

もちろん、この過程の中にも、色々な勉強が含まれますが、そのほとんどが『模写』だと言っても過言ではない。アニメ原画の模写なり(+実写の線画化含め)、さらには漫画特有のペン画の練習しかり、どのような表現手段であろうと、常に『模写』を通じて、徹底的に自分自身へのインプットを行う。

 

無論、「着彩」についても同様です。漫画絵を描く上で、線の練習ばかりやってもダメで、記事の最初にご紹介したナルトのイラストの模写については、模写というだけあって、色まで再現しなくては、完全にインプットしたとは言えません。

 

前述の内容にもどる形で、絵画教室では、水彩に関するレクチャーもあり、それ以前はトラウマでしかなかった色塗りについて、友人は専門家のアドバイスのもと、正しい知識を得ることでき、またここでも『デッサン』の知識が活かされたわけで、というのも、静物や石膏像などのモチーフを描く過程で、どこが一番暗くなって、明るくなるのか。これを紙の上で何度も何度も繰り返すので、色塗りをするときも、同じ理解で重ね塗りをするところやボカシなどを入れたり、最終的には漫画のスクリーントーンの貼る位置にまで繋がっている。

 

結果として、デッサンから得た「考え方」というのは、絵の根幹にかかわる重要な知識だったと思っています。もちろん観察力も徹底的に鍛え上げられる。

 

友人の個人的な範囲で「デッサンを学んだ経験」は予想以上に大きく、それは実践的な技術論以外に、モノの見方や、考え方など、殊に『モチーフを徹底的に抜き出す意識』については、イラストを描く上での基本要素である、「比率」「ディティール」のすべてを網羅していると思います。

 

なので、友人としてはデッサンべた褒めです(笑)

 

ただ、注意がひとつあって、独学でデッサンを学ぶことは、あまりお勧めできないところです。

 

当たり前の話ですが、余程のセンスや才能がある場合は除いて、キッチリと先生による指導のもとで、正しい手順や描き方について学び、地道に積み重ねていくのが一番無難であると思います。

 

 

・漫画イラスト倉庫 https://strongpaperline.tumblr.com/

 

 

<参考資料>

 

・友人の監修および写真資料

 

・『NARUTOイラスト集2009』(岸本斉史著 集英社)

 

・岸本斉史画集 UZUMAKI』(岸本斉史著 集英社 2004)

 

・アニメ私塾塾長 室井康雄氏の知見

 

・Youtube動画 第2回 模写編『最速で描けるようになるキャラ作画講座(全5回)』


https://www.youtube.com/watch?v=z3eBY90REGI

 

・同 【最速本解説p22〜29「模写の仕方比率キープ!!」】

 

https://www.youtube.com/watch?v=J-oC68yYCCU

 

・『アニメ私塾流 最速でなんでも描けるようになるキャラ作画の技術』 室井康雄著 X‐Knowledge

 

 

<ツイッター>

 

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