昨日は、早朝から物々しい雰囲気でした。



テレビをつければ、チャンネルのほとんどは「北朝鮮のミサイル発射」一色に染まっていて、とうとうこの国は戦争をするのかという気持ちにすらなりました。




https://ameblo.jp/sanpurena/


(『かっちん』さんのフェイスブックより)




https://news.yahoo.co.jp/byline/shiraisatoshi/20170828-00075061/


この画像は、8月19日、平塚総合体育館で行われた住民避難訓練の模様(写真:神奈川新聞)ですが、正直、吹き出しそうになりました。


だっておかしいでしょ。


日頃から、日本の政府やマスメディアは北朝鮮の「核・生物兵器」搭載のミサイルが、日本に落っこちてくると報道し、何週間前の池上彰の特番も含めて、こんな「頭を抱える」だけのクソ馬鹿らしい訓練をするのか、とうとう日本人の頭が狂ってしまったとしか思えません。


『永続敗戦論』の著者である白井聡氏(京都精華大 専任講師)は、こうしたバカげた行為を「不合理に屈する国民の生産する」として、戦時中の竹やりでB29を落とすとか、ひとたび疑問を投げかければ「非国民」としてキ〇ガイ扱いされ、ハブかれる当時の風潮と、今回の北朝鮮のミサイル発射の状況が、「まったく同じ構造」であると指摘されました。


つまり日本人は、「戦前からまったく進歩していなかった」ということです。



いずれにせよ、こうした合理性もまったくない行動が、政府の動きにも、大多数の国民の認識にも色濃く植え付けられ、もはや不動のものとして君臨しています。



英語ブロガーのMichikoさんのブログ記事『Nothing on the horizon but hate 』で、レーガン時代に財務省長官補佐を務めた重鎮のポール・クレイグ・ロバーツ氏(ジョージア工科大/バージニア大/オックスフォード大)が、興味深いことを述べていました。



真実を書いていると、著述家として成功することはできない。


ほんの少数の読者たちだけが、真実に興味を持っている。


ほとんどの人は、自分の偏向や洗脳の裏付けをしたいだけだ。


彼らは、自分たちがもともと信じている内容を読みたいのだ。


それは気分がいい、安心する。


彼らの無知が指摘されると、彼らは怒る。



これは、左右の人間問わず、等しく私たちが「直面する問題」で、世の中が「絶対だ」とする認識の前に、異論を挟むだとか、疑問を持つことはしないで、ただそれを「信じて」安息に浸るか、「理解できない相手」を憎いと蔑んで、罵詈雑言を書きつらねるか、はたまた、したり顔で上から目線から論じるか、様相は多種多様ですが、これらに共通することは、ここ20年にわたる北朝鮮に対する日本メディアの報道姿勢だったり、昨今ではトランプ氏を「レイシスト」だと認定して、批判さえできれば満足だという行為についても、適宜に言えることだと思います。


ひとたび、こうした「思い込み」から抜け出すと、途端に「世界」が読めなくなって、これから一体、自分は何を信じたら良いのだという不安に陥ります。


だからこそ、人々は「自分たちの物語」に閉じこもるのであり、かつてマルクスが指摘した「階級間に限定される事実」についても、同様のことが指摘されています。



<参考資料>


・かっちんブログ「堅忍不抜」 『Jアラート テレビの騒ぎ① (頭を抱えればミサイルから身を守れるのか?)』


https://ameblo.jp/sanpurena/entry-12305693514.html


・同じブログ 『Jアラート テレビの騒ぎ② (いろんな見方)』 


https://ameblo.jp/sanpurena/


・Michikoさんのブログ『Cluttered talk blab blab blab』 「Nothing on the horizon but hate