令和4年7月2日(土)港区麻布区民センター(B1F)区民ホールで、
社会福祉法人「港区社会福祉協議会」主催
一般社団法人「全日本海員福祉センター」協賛
第41回「共に生きるみんなの歌と踊りのつどい」が開催をされた。
このイベントは障碍がある方もそうでない方も壁を取り払って共に生きる「共生」へも繋がる企画
(全体を通して世情を反映し「踊り」は無かったが)オープニングから「地上天国建設楽団」の「街へ出ようよ」という車椅子という歌詞が入った『一見』重そうな歌詞に、練りに練られた感もある地に足が付いて落ち着いたコード進行と、リズム・メロディーで明るく前進をし続けていく様なイメージになるように作曲がされているかのようなすてきな曲が流れ、お、この会はちょっと違うぞ!!という感じを受ける。
※又、歌詞を手話で表現をする方が通訳をされており(←2名の「港区手話通訳者の会」の方々)、聴覚障碍者の方もこの会場へ来られておられるのだなと解かるが、一見同じに観えるので、何処に居られるのかは分からない。
内部障碍の方や精神障碍の方と同じで一見で解からない方もおられるし、いつ誰もが障碍を抱えるか?解からないのも人の人生というモノだと、私は他の場所で教えて頂いた事もある。
その後天井からスクリーンが降りてきて、
・港区社会福祉協議会会長の柴山義光さん
・港区長の武井雅昭さん
のビデオメッセージが流れた。
柴山義光氏の「共同による手作りの集い」という言葉が、聞いていて凄く自身の中にストンっと落ちるモノがあった。
最初ビデオに対しに拍手をしないとならない「違和感」はあったが、
↓
続く、港区特別支援学級・港音楽クラブ「MOC」(モック)の合唱と手話ソングで
・「明日への階段」
・「世界がひとつになるまで」
が流れ出し、後ろで流れるギターの技術と音色が秀逸なモノがあり、手話がまるでダンスの様に美しく揃っていてとても素晴らしく感じられ、ここへは来られない方へビデオ参加というカタチも有りだなと、柴山義光さんや武井雅昭さんのビデオメッセージに対しここで理解が出来た!!!
その後、又、地上天国建設楽団の方々の持ち歌メドレー演奏が始まり、会場一体で手拍子が起こり始め、会場が一体化する凄く手作りの、こんな空間を感じた事は初めてだった。
14:00頃からは「あいはーと・みなと」の職員の方々と利用者の方々による、
・「365日の紙飛行機」
・「栄光の架け橋」
が演目として流された。
プロ並みの職員の方々による演奏と、声を張り上げる独唱の職員、間奏であいはーとへの想いを語られる利用者の方、
まるで障碍を吹き飛ばす様な「勢い」に圧倒をされた事は、ただただ驚愕だった!!
特に土屋センター長のドラムは、演目全体の土台部分をシッカリと安定をさせる事をしつつ、人間味溢れる部分が醸し出されており、まるでずっと聴いていたい心地良いリズムだった。
土屋センター長は、
・ギターも弾くし
・ベースも弾くし
・ドラムも叩ける。
この方は一体どれだけ爪を隠しておられるのだろう?と不思議なぐらいモノ凄い演奏だったし、
小山前あいはーと所長のバンマス的なタイミングの取り方や、ピアノを弾く職員・ソロボーカルを担当し声を張り上げる職員、三線を弾く方、そして利用者の本気度がヒシヒシと伝わってくるポップスなのにまるでROCKの様な凄く勢いがある演奏で、土屋センター長が率いる今後のあいはーとの「躍進」と「躍動」が楽しみな、未来も観える演目だった。
「その後の休憩をはさみ・・・」
「Qの会」によるBGMがバックで流れる中での詩の朗読を、7名の方が順次、行っていかれた。
最初、野暮な私は、詩の朗読って地味なのかなぁと初めて接するモノに構えてしまっていたが・・・↓
これが素晴らしい事!!
ダラダラ長く詩を朗読するのではなく、一節一節に魂を込める様に、丁寧に、後ろで流れる曲に合わせ、語られ紡がれていく言葉の心地良さに、音と詩の朗読って意外に良いモノだなあと改めて、、
今まで自身の中には無かった新しい楽しみ方や価値観を見付ける事が出来た。
「ステキ」
という言葉がこれ程合う状況・空間があるだろうか・・・。
私はこの空間でQの会の詩の朗読を聴く事が出来て良かった!!!
その後は又スクリーン出演による南青山の「KOKOZO」のお子さん達による映像が流れスタジオジブリのトトロの劇中歌(かな?)「さんぽ」が流れ
(代表のお子さん達のご挨拶も「冒頭に」あった)
↓
更にそのままビデオ映像で、来年で30周年の歴史となる「みなと工房」による映像が始まり、最初はハンドベルからの音で始まる「きらきら星」が流れ「たなばた」が合唱された。
成程なぁ~、歴史があるB型作業所だけに「やや年配の方が働かれており落ち着いた雰囲気」と、以前、社協さん主催の「ボランティア・スキルアップ講座」に出た時の講演で知った事も私の記憶の中に残っていたのだが確かに落ち着いた印象が画面からも伝わってきた。
最後は「みんなで歌おう」というコーナーで、最初から出演をされている地上天国建設楽団の方が「みんなに届け!、愛の歌」を皮切りに会場の人々の声を呼び込みながら演奏をされていた。
特に良かったのが「この世界の中で・・・」という2番目の曲で、
新曲らしいのだが、歌詩・曲調・演奏・歌唱の「方向性」全部にまとまりがある事が伝わってきて、これは素晴らしかった!!!
そしてトリは「ハナミズキ」や「薔薇」が”港区の区の花”なので歌詞にも出てくる「ふるさと港区」という曲。
初めて聴く曲だったが、司会の方が言われた様に「作曲の高原蘭堂さんという方は昨年亡くなられたが歌は続いていく」との事で、1回目はややシットリとした感じで流れ、アンコールではもう1度この「ふるさと港区」という曲を、今度はやや賑やか目に演奏した感じでフィナーレを迎えた。
時間が余ったので、アンコールで同じ曲を雰囲気を変え演奏したのだが、
(確かに企画に「余裕を持って時間を抑え会場を予約しておく事」の大切さは、何度も回を重ねてきたからこそ、絶対に必須!!だったのだろうと、他で何度か「会」を味わってきた私には凄く伝わってきた)
この『柔軟』な、アンコールの感じが、港区社会福祉協議会の柴山義光さんがビデオメッセージで語られた「手作り」がテーマである事が改めて「理解を出来た」瞬間だった!!!
閉会の挨拶で「50周年に向けて」という言葉が「印象的」で、今年が41回目な為、あと9年後か・・・
9年後いや、その先も人類の平和と、個性を持って生まれた人々との共生が続いていく事を信じ、その光景が目に浮かぶような、(繰り返すが)「すてき」な会だった。
「この会を通して・・・」
やはり一カ所だけに「特化」せず、という事から障碍という「個性」と健常、色々な事を比較し(よく咀嚼をして)理解をする目を持ち続けていきたいと改めて再確認。
違いを理解をする事の中から、比較をする「新たな」視点や「発見」が見付かるだろうし、『違いの尊重』という事もより表現をされている様にも感じた。
色々な所に顔を出す事で観える事もあるのだなぁー
昔勤めていた出版社の社長が言われていた「複眼を持て!!」この言葉を思い出しつつ、又、『新しい事』を学んでみようと心に誓う!!
『最後に』
この「共に生きるみんなの歌と踊りのつどい」のパンフレットの裏に、このイベントのスタッフさん達の名前が観易い書体で描かれていたが、これだけ多くの方々が関わられているという事にも驚愕をした。
プロデューサーやディレクター・美術・音響照明・等、非常に細かく役割分担が明確にされており、それぞれの役割に、数人編成のチームで割り振られ(更に沢山のボランティアの方々もおられ)、それぞれチームの連携によって生まれる『化学反応』が、きっと41回がきっと「毎回」少しづつ違っており、1回目からずっとブラッシュアップされ続けてきたのだろうという事が伝わってきた。
F1や音楽のLIVEとか、TVで映し出されたりクローズアップされスポットライトが当たるのはドライバーだったり演者だったりするが、そういう裏方や縁の下で動かれている方々があってこその、企画でありイベントであり「会」なのだなと、改めてこの裏表紙に描かれている名前1人1人に「視点の焦点」を当てて観てみると、又、違った角度からもモノが観えるような、気がしてくる。
これも「複眼」なのかもな。
まだまだ私はアオい!!
まだまだ障碍・健常問わず、色々な方々から色々な場所で、学ぶぞ!