歌舞伎座『八月納涼歌舞伎』3部とも連日の大入りで嬉しい事です。

第1部の「裸道中」では清水の次郎長が登場しますね。
私も2006年10月の名鉄ホールと北千住の1010劇場と巡業での
右團次さんの「極付 森の石松」の時に次郎長のお役を
させて頂いた事がございました。

また同じく2009年5月中日劇場での「東海道中膝栗毛」
右團次さんと段治郎(現喜多村禄郎)さんの弥次喜多の時、
清水一家の大政をさせて頂きました。

今回の「裸道中」はなかなか見せて頂くチャンスがありませんが、
次郎長を弥十郎さん 大政を男女蔵さんが勤めていると知り
なんだか親しみを持ってしまいます(笑)


同じく第1部の「大江山酒呑童子」は1999年2月
猿翁旦那の春秋会でこの演目が出た時には碓井靭負丞貞光を
勤めさせて頂きました。

今月の「新・水滸伝」では宋江のお役を喜猿さんが勤めております。

この三役や宋江だけに限らず私も勤めさせて頂いた事のあるお役は
今までもこれからも数多く誰かが勤められる事でしょう。

私も色んな方が勤められたお役を勤めさせて頂きました。
私が今までで一番驚いたお役は2014年7月歌舞伎座で

「修禅寺物語」の下田五郎を頂いた時です。

弱冠17歳のお役を還暦越えで勤めさせて頂きました(笑)

そこにおこがましくも歌舞伎の演劇の歴史の一部を担っているんだなあ~と云う
喜びを感じざるを得ません

歌舞伎と云う大きな屋台骨も小さな一人一人が支えていると云う事実、
過去の色んなお役も歌舞伎の歴史の一つだと改めて感じさせて頂いている次第です。