CL総括 08-09チャンピオンズリーグ ラウンド16
まず、ビッグマネーに釣られて、質のよい選手の集まるイングランド勢が、イタリア勢を全て食ってしまった。
イタリアのDNAの宿る、負けないサッカーはイングランド勢の近代サッカーには歯が立たなかった。
イタリアチャンピオンのインテルでさえも、現世界チャンピオンのマンUに、ことしなやかに散ってしまった。
今シーズンのチャンピオンズの決勝の舞台、ローマオリンピコをホームとするローまでさえ、現在リーグ戦で伸び悩んでいるアーセナルの前に、PK戦のすえ敗れ去った。
先日、ネドベドの引退表明で、モチベーションも最高潮だったはずのユーベは、ヒディングマジックの末生き返ったチェルシーに見事に平らげられてしまった。
また、もう一つのイングランド勢のリバプールは、スペインチャンプのRマドリーを全く寄せ付けない強さだった。
イングランドVSイタリアの構図で盛り上がったラウンド16だったが、その他の試合はまー順当な勝ち上がりだった。
まず、バルセロナはリヨンを、バイエルンはスポルティングを、ビジャレアルはパナシナイコスを、ポルトはAマドリーに順調に勝ちあがった。
これで、近年のイングランド勢の勢いそのままのベスト8になる。ベスト8のうち半分の4チームがイングランド勢。
今月20日に最終のドローが組まれる。おそらく、今シーズンもイングランド勢が決勝で対峙する確立が高まってきた。現時点で、イングランド勢に歯向かえるチームはあるのだろうか。
可能性でいえば、バルセロナだけだろうか。あくまで個人的な考察だが。バイエルンはここ近年でもイングランド勢にかっていない。また、チェルシーに食われるようなきがする。
個人的には、また、チェルシーバルセロナが見てみたい。全体的な安定感をみると、マンU、リバポーが他のチームの一歩先を走っているきがしてならない。
しかし、ラウンド16ででも、ハイアベレージの試合を展開してくれた。今月20日の最終ドローが楽しみだ。
リバプール Rマドリー 推進力の差
この試合、リバプールがマドリーを前半30分で試合を決定付けてしまった。
チャンピオンズカップから数えて、マドリーが9回、リバプールが4回、欧州の頂点を執っている名門同士の3回目の対決は、90分間の試合時間は必要なかった。
まず、前半5分間で、リバプールは怒涛の攻撃を仕掛け、マドリーに良い試合の入り方をまったくさせなかった。
この時間帯で一番目立っていた選手はカシージャスだった。4分にトーレスとの1対1のシュートを体重が逆取られながらもかろうじて右足にシュートを当て、コーナーにはじき出した。その直後の、コーナーからのクリアの跳ね返りをマスチェラーノがダイレクトで狙うが、これもカシージャスが左手とポストに当て、かろうじて難を逃れた。
正直、1stレグの結果から、ここまで頭からリバプールが仕掛けてくるとは予想していなかった。どちらかといえば、マドリーのほうが仕掛けてくるであろうと予想していたであろうし、おそらく、マドリーの選手たちもこの怒涛の攻撃に度肝を抜かれた印象だった。
まず、攻撃にしても、守備にしても、リバプールは後方からの推進力の差で、マドリーを圧倒した。
おそらく、一週間丸丸休めたリバプールと、2日前にマドリーダービーを戦ったばかりのコンディションの差もはっきりと出ていた。
攻撃面では、効果的な走力と、効果的なパスがどの選手からも出ていたリバプール。中盤のジャラードはもちろん、アロンゾ、また、GKのレイナからのパントキックの精度も抜群だった。
それに対して、マドリーは、マスチェラーノを筆頭に、後方からの的確なチェック、また、最終ラインからのガゴ、ディアラへのパスに対してまで、トーレス、マスチェラーノの2人でしっかりとマドリーの攻撃へのスイッチをしっかりと切っていた。
中盤での守備が効いていたことによって、マドリーのロッベンの存在はほぼ皆無といっていいほど消えていた。
おそらく、リバプールへ一番脅威を与える可能性のある選手は、ロッベンだったであろうが、ロッベンにボールが入るシーンはほぼなかった。
前半16分、いままで必死に守っていたマドリーのディフェンスの緊張の糸刹那消えてしまう。その隙に、右サイドのカイトとトーレスの2人で先取点をもぎとり、その12分後には、アンフィールドの利を生かして、エインセのPKへ繋がるハンド。これを、キャプテンのジェラードが右隅にしっかりと決めた。この時点で、マドリーは3点取らなければならなくなった。
後半頭にも、リエラの代役としてしっかりと仕事をこなしていたバベルの左サイドの突破から、ジャラードがボレーで鮮やかに決めて、マドリーの望みを断ち切った。
監督の采配を見ても、グティーを77分に投入する失態のラモスに対して、ゲームの流れを断ち切ることなく、試合が決まった時点で、ジェラードに代えて、ルーカスを投入したベニテスのオプションの使い方にも、一流と、2流の差が出たと感じた。実際に、攻撃的オプションをマドリーは3点差をつけられてから使い始めた。
また、ベニテスは早めに故障明けのトーレスを交代させると予想していたが、できるだけ長い時間プレイさせることによって、おまえはここまでもうできるんだぞというメッセージを送っているようにも感じた。
この試合の一番の結果の差は、明らかにコンディションの差であろうが、1stレグでも書いたように、ピボーテの差であろう。守備、攻撃、両面でも、リバプールのアロンゾ、マスチェラーノが、ガゴ、ディアラに勝っていた。後方からの推進力の差を露呈したゲーム内容だったように思う。
