洋服を作るとき 生地を裁断する前に
あらかじめ生地の目を整えておくための
「地直し(地のし)」という作業があります
糸が紡がれて、織られ
途中、染色なども加わり
巻かれてお店に並んだ生地
いろんな工程で
伸びたり、縮んだり、歪んだり、
また、水を通したら縮んでしまうような性質の素材を
野放しに そのまま使ったのでは
いざ服になって着用を続けた時
狂ってくるのも 大いにあり得るのです
そういったトラブルを未然に防ぐために
裁断する前、生地の状態を整えておくのが
地直し、地づめ、地のし、と言われる作業です
これまでは自分でやっていたのですが
このたび初めて、専門店に頼んでみました☆
理由は、麻が17%も入っていたことと
インポート生地だっていうのが
どうも信用ならなかったから
麻(リネン)は、一般的には
そして経験上も、絶対縮む、
要注意な素材です
その上、作るものが今回
ジャケットを予定しているので
後で型崩れなどさせたくないなぁ、と
そんな心配もあり‥
ーーー
いざ出す前に、横糸を抜いて揃えておきました
横地が出ていないと
職人さんも困るでしょうからね
(お客さんの生地に ハサミを入れるわけにもいかんだろうし)
そして、寸法を調査しておきました
「どんな状態で返ってくるかしら‥」
依頼した専門店というのは
近所のちょっといいクリーニング屋さんです
地直しの話をしたとき、店員さんはご存知なく
初めは断られたんだけど
「工場に確認したら している」ということで
後になって、わざわざお電話をくれました
洋裁人口が少なくなって久しい昨今
珍しいことなんでしょう
1週間預けて、戻ってきた生地
「はて、縦、横、変化はあるかしら‥」
幅 :155cm→155cm
長さ:272.6cm→271.5cm
長さだけが少し変わっていました
この全長でこの程度ですから
思ったほど差がなく、ちょっとがっかり‥
インポートでも(←疑いすぎ?)
一応ハイブランドものだったからかしら
これだったら出さなくても大丈夫だったかなぁ
でも、さすがビシーッと真っすぐで
手触りも柔らかく(ノリが取れた感じ)
風合いが馴染んで 良くなったような‥
そして、生地自体のスペックも上がった
「抗菌防臭加工」 これは嬉しい☆
台無しにしないような仕立てをしなければ、と
めっちゃプレッシャーがかかります‥
ちなみに、W幅x1m 3000円(税抜)かかりました
ウールだけならもっと安いようです
使わないかもしれないのに
2.7mの持ち分 丸ごとお願いしたんで
ファストファッションなら
これだけで2着位 買えるくらいだ(汗)
この生地で
課題6としてのジャケットを制作する予定です
着続けられるような 良いものを作らねばっ
〈余談〉
クリーニング店さん 曰く
手作り服は受付を断ることがあるそうです
理由は、洗濯マークの指示が無い
素材も不明などで
縮み、型崩れ等トラブルになりやすいから
その点、先に地直しを頼んでおくと
同じ店だったら受けてくれる
可能性が高くなる
(素材は記録しておく必要はあるかと思いますが)
プロに頼むと手間とお金が
確かにかかりますが
長い目でみたときの利点は
あるかもしれません
↑そうでないと!、って 言い聞かせてるのかもだけど
ミシンビギナーのためのお裁縫サロン enne-sewing