夢を見ている。
そこでは私はお金持ちだ。そんやそこらの金持ちじゃない。大金持ちだ。
それでもコーヒー牛乳を好んで飲むのはかわらず、冷蔵庫の中にはストックが必ずある。
私が欲しいと言わなくても気持ちを接してくれ、欲しいものを欲しい時に運んでくれるメイド付きだ。しかもかわいい。どこから呼んできたんだと言うぐらい自分の好みの女性だ。笑ったときに目がクシャッとなる笑顔がなんともいい。明るい子で、従うだけでなくちょっとツンとしているところも私好みだ。それでもメイドはメイド。いつ何時も私に従う。
私は人混みが苦手だ。うるさい騒音、バカ騒ぎしている若い者、汚い空気、コントロールされているかのようにみんな下をむいている朝の電車の中、どんよりした空気、貧富の差が明らかにわかる環境。すべてが私の気分を悪くする。汚い汚い汚い。ここにいるとどんどん私の心まで汚染される。
というような話をしたことで、
私は今、大自然の中に込まれた木造建築の家に住むことになった。毎朝鶯の声と大きな窓から差し込む太陽の光に目が覚め、ベランダに出て目の前にある湖を眺めながら朝食をとる。
これを幸せと呼ばずなんとよぼう。
一生困ることのない金、おいしい料理、コーヒー牛乳、最高のリラックス環境、なんでも言うことを聞く自分好みのメイド。ここでま私は王様だ。なんでも自分の思うがまま。
眠かったらねればいい
食べたかったらたべればいい
女が恋しくなったら呼べばいい
なにひとつ不自由がない
人間の欲望にはそこがない
どんどんわがままになっていく自分
どんどんあるがままになっていく自分
自分の醜いと思っていた欲望がすべて、臆することなく全面的にはいでてきても
ここでは醜い欲望すらも肯定される。笑顔で答えてくれる。
メイドは毎夜毎夜自分のいいなりだ。なんでもしてくれる。
飽きたと思えばいつでもあたしいメイドがくる。やっぱり前のメイドがいいと言えば、すぐに戻ってくる。創造できるか？
この空間ではなんでも自分の意思通り。
創造できるか？
私の気持ちを創造できるか？
天狗になっている気持ちのいい自分を創造できるか？
ここではなにもあきらめなくていい
不可能であると思えていたことが何でもできる。
金さえあればなんでもできる。
あきらめてないか？
素直に、純粋に、欲に溺れてみないか？
汚らしいものだと世間では嫌悪されている欲望こそが
私たちが一番求めているものではないか？
ここにくればなんでも思い通り、すべてが正しい
裸の自分だ。丸裸。常識などという概念に縛られていない。
どこよりも
誰よりも
ピュアな気持ちで生きている
創造できるか？
言葉の意味が理解できているか？
抑え込むな
自分の底無き欲望を解放させて笑い声をあげろ
これが心から求めているお前が思う幸せだろ
いい子ぶるなよ。人の目なんか気にするなよ。バカな奴の意見なんて気にするなよ。
否定してくる奴は嫉妬しているただの負け犬だ。大きく吠えることしかできなくなった、社会と自分の小さなプライドと言う檻に閉じ込められた哀れな負け犬だ。
さぁこっちにおいで。恐れるな。こっちにおいで。怖がるな。こっちにおいで。考えるな。こっちにおいで。抑えるな。こっちにおいで。ため込むな。こっちにおいで。
汚い夢