股関節が硬い 徹底究明!中村考宏の超スムーズ股関節回転講座 -39ページ目

股関節が硬い 徹底究明!中村考宏の超スムーズ股関節回転講座

骨盤後傾から骨盤をおこし股関節を超なめらかに。体幹と四肢を連動させ動きの質を追及する。運動とは人の重心が移動することである。運動を成立させるべく構造動作理論(Anatomical Activity)に基づくトレーニング方法と身体観察について綴ります。

野球のトレーニングに、股割りを取り入れている選手は多いと思います。股割りは、開脚前屈動作の重心移動を円滑にするためのトレーニングです。上肢、下肢、脊柱の運動軸をそろえ、中心をとらえることで、円滑な重心移動が可能になります。これらの運動軸は、投球、打撃などの動作を円滑におこなえるようにするものであるため、股割りが野球にも効果的なトレーニングなのです。
 
 
しかし、股割りとは異なるストレッチで、開脚ポーズをつくっているアマチュア選手が多いと思います。ストレッチで出来上がる開脚ポーズは、筋パワーを低下させ、動作の低下を招くことは、運動学で実証されています。開脚前屈動作は、重心を前方へ移動させることが必要です。これは、至極当たり前のことなのですが、ストレッチの考えから抜けることは難しいようです。
 
 
開脚で筋肉を無理にストレッチしてしまうと、運動軸が崩れてしまいます。そうすると、回転軸がばらばらになり、重心移動が円滑におこなえなくなります。これは、スランプ、故障の原因になると考えられます。 私の長年の課題でもあるイップス(局所性ジストニア・職業性ジストニア)は 、運動軸がそろっていない状態の選手が多いことがわかってきました。股割りは運動軸をそろえ、中心運動軸を備えるのに効果的なトレーニングです。牧神の蹄、足の指の握り込みをしっかりおこなっている選手は、開脚前屈で重心を前方へ移動させてみて下さい。
 
 
【野球】ダルビッシュ投手になりたい股割りパーソナルトレーニング

 

 

 
 
構造動作トレーニングの股割りは、動作を円滑にするためのトレーニングです。股割りで行いたいのは、筋肉をストレッチすることで開脚ポーズをつくるのではなく、重心移動をともなう開脚前屈動作をできるようにすることです。構造動作トレーニングは、体は健康な状態を保ち、さらに促進したいし、ハイパフォーマンスを獲得したいという、かなり欲張りな考えから成り立っています。 ハイパフォーマンスを獲得するには、円滑な重心移動で開脚動作をできるようにしなければなりません。
 
 
体の硬い人は、運動軸がそろっていません。そのため重心を円滑に移動できなくなっています。ストレッチで出来上がる開脚ポーズは動作の低下を招きますから、動作が向上しないことは、運動学を学ぶ人にとっては周知の事実です。開脚をして重心が後に残っている場合は、重心を前に出すことが必要です。これは、至極当たり前のことなのですが、一般の方はストレッチの考えから抜けるのが難しいようです。構造動作トレーニングで、牧神の蹄、足指の握り込みをしっかりやられている方は、開脚で足をしっかりキープして重心を前に移動させてみて下さい。
 
 

【体の硬い人で実証】開脚を広げる股割りパーソナル

 

 
当院には、調整が難しい体の状態の方が多く来院されますが、それは、私の遣り甲斐となっています。中でも落馬し複雑な衝撃を受けているケースは、難易度が高かったものだと思われます。前回、落馬し来院された根本さん「大蛇のようにうねった背骨のうねり」は、再び3か月前に落馬し肩甲骨を骨折し、肩甲骨の上角が偽関節になっていました。徒手検査で脊柱の状態を確認すると左の背骨の下に右の背骨が入り込んだような、折り重なった脊柱の歪みが確認されました。私は初めての経験でしたが、落馬の衝撃は予測不可能な体の状態をつくるのだと、あらためて勉強になりました。
 
 
肩甲骨の上角が偽関節になったことで、どのような変化が体に現れているのか。上角に付着する肩甲挙筋の機能は正常でしたが、僧帽筋の上部線維が機能していませんでした。これは騎乗の際、体の中心をぶらす原因になるので、人馬一体を目指す馬乗りにとってはマイナスです。担当医師からは、偽関節はどうしようもない、といわれたそうですが、この先、乗馬に支障をきたさないよう対策を考えてみました。
 
 
馬乗りは鞍にまたがるので、がに股になっている人が多いです。これは、左右の股関節が外へ外れたような状態です。僧帽筋のテンションを減らすため、脚の位置を調整してみました。特殊な技法を用い、脚の位置を真っ直ぐにします。美脚になり、52歳の根本さんには不釣り合いかもしれませんが、僧帽筋にスイッチを入れるための対策です。
 
 
僧帽筋のスイッチを入れます。
 
 
施術調整後、体の状態をチェックします。背骨の折り重なりはなくなり、真っ直ぐで綺麗な並びに回復していました。
 
 
人の回復力というのには驚かされることばかりです。私の運動理論は、体は健康な状態を保ちたいし、ハイパフォーマンスを獲得したいという、かなり欲張りな考えから成り立っています。何度、落馬しても、満足な乗馬ができる、私は最善のサポートができるように、常にアップデートをしていかなければなりません。来院される方たちにが、常に笑顔でいてほしいのです。