股関節が硬い 徹底究明!中村考宏の超スムーズ股関節回転講座 -37ページ目

股関節が硬い 徹底究明!中村考宏の超スムーズ股関節回転講座

骨盤後傾から骨盤をおこし股関節を超なめらかに。体幹と四肢を連動させ動きの質を追及する。運動とは人の重心が移動することである。運動を成立させるべく構造動作理論(Anatomical Activity)に基づくトレーニング方法と身体観察について綴ります。

私は最も効果的に股関節の動きを滑らかにする方法を実践研究しています。並行して、様々な人のパーソナルトレーニングをみてきました。円滑な動作を身に付け、ハイパフォーマンスを獲得するために必要なことは 、頭の中を整理することです。

 

 
ストレッチやウエイトトレーニングというのは、筋肉に注目しておこなうトレーニングです。筋肉は収縮して力を発揮します。関節運動は筋肉が収縮することで可動します。筋肉が使える状態になれば、関節可動域は拡大します。つまり、ストレッチとウエイトトレーニングを分けなくとも、筋肉の起始停止部がそろった状態で、筋収縮を起こすことができれば、関節可動域は拡大します。しかし、実際に関節可動域を拡大させようと開脚前屈をすると、筋肉をストレッチしてしまい、ストレッチ理論が頭から抜けません。ストレッチ理論は、1960年代ボブアンダーソン氏によって考案された古い理論です。ハイパフォーマンスを獲得するためには、ストレッチではなく重心移動が必要です。運動とは、重心が移動すること。運動をトレーニングすることが、ハイパフォーマンスを獲得する流れだと考えています。
 
 

運動をトレーニングするには、上肢、下肢、脊柱、3つの運動軸をそろえ、中心運動軸を通します。力学的に最も強度を発揮する骨格位置、関節運動の方向、筋肉の起始停止部、ベクトル、固有感覚、これらを総合的に体に落とし込み、神経系統を構築すべく、円滑な重心移動を身に付けることが大切です。

 

 

 

構造動作トレーニングでは骨盤を前傾することができるようにトレーニングします。骨盤は股関節を屈曲する操作で前傾させます。そうすることで、重心移動を円滑におこなうことができハイパフォーマンスを獲得することができるのです。

 

骨盤前傾のトレーニングで必要なことは、股関節の固有感覚と運動の循環を良好にすることです。股関節の固有感覚と運動の循環を良好にするのには、骨盤と大腿骨が力学的に最も強度を発揮する股関節の位置と運動方向を身に付ける必要があります。股関節を動かそうとしても、股関節の感覚がわからない、という人は、感覚と運動の循環が良好な状態でないのです。

 

骨盤を前傾するときは、腰椎の起立筋群を収縮した状態でおこないます。腰椎の起立筋群の収縮をキープすることで、股関節の屈曲運動が可能になります。この動きが骨盤前傾になりますが、正確におこなうことは難しです。腰椎の起立筋群の収縮をキープできないと、股関節の屈曲、骨盤前傾が思い通りになりません。骨格の位置、関節の運動方向、重心移動、ベクトル、これらを総合的に正しくトレーニングをすることが大切です。

 

骨盤立位

 

腰が伸びる動きと股関節屈曲

 

 

 

昨年、義母が転倒して膝蓋骨を骨折しました。骨折は複雑骨折だったため、近くの病院から大きな病院を紹介され、手術を受けることになりました。割れたお皿(膝蓋骨)はワイヤーとボルトで固定する手術をしました。手術後のリハビリは、近くの整形外科に通い、マッサージや運動療法などのリハビリを受けました。先月、お皿(膝蓋骨)を固定していたワイヤーとボルトの除去手術をして治療は終わりました。

 

しかし、この1年半、椅子の生活をしていたためか、骨折前には出来ていた正座ができなくなっていました。洗濯物を取り込んで、畳の部屋で膝をついて畳むことができないのが不便だということでした。やはり、これまで出来ていた正座ができないと、今後、とても不自由だと思います。ということで、先日、義母の正座のリハビリをしました。1年半ぶりに正座をした義母は少し若返ったように見えました。

 

 

 

正座ができなくなることは、骨折以外にも、膝に痛みがある状況では、よくあることです。膝関節に限らず、足関節や股関節の深い動作ができなくなると、歩く動作に影響し、階段の上り下りが不便になります。できることならば、各関節は正常に動作ができる状態にしておきたいものです。

 

 

【健康寿命】骨折後、正座ができない